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闇金ウシジマくん ザ・ファイナル ★★★★

2016年11月07日 | アクション映画ーヤ行
闇金業者を主人公に裏社会を活写した真鍋昌平のコミックを実写映像化したシリーズの最終作で、山田孝之演じる丑嶋馨の過去に迫る話題作。原作の「ヤミ金くん編」を基に、丑嶋と闇金をつないだ因縁を現代と過去を交錯させて描き出す。山田のほか綾野剛、永山絢斗、やべきょうすけらが出演。貧困ビジネスや債務整理でもうける弁護士の描写や、封印した過去に直面した丑嶋の行動に注目。
あらすじ:違法な金利で金を貸す金融屋「カウカウファイナンス」の丑嶋馨(山田孝之)を、中学時代の同級生・竹本優希(永山絢斗)が訪ねてくる。しかし丑嶋は、金の貸し借りとあれば友人も冷たくあしらう。竹本は鰐戸二郎(YOUNG DAIS)に仕事を紹介されるが、それは賃金をピンハネする貧困ビジネスだった。さらにはその鰐戸三兄弟、丑嶋のライバル犀原茜(高橋メアリージュン)、そして丑嶋には12年前からの因縁があり……。

<感想>もう、本当にこれで終わりです、という感じの終わらせ方だった。ウシジマの過去を描く本作では、中学時代の出来事を起因にあれやこれやと恨みやしがらみが描かれており、イマイチ痛快感が薄いような気がする。

過去にこだわる男たちに、1番の弟分のやべきょうすけの柄崎のことが詳しく描かれており、なるほどと、それに、中学の同級生の永山絢斗扮する竹本との因縁関係も詳しく描かれている。丑嶋が可愛がっていたウサギのことであり、彼の亡き母の形見のようなウサギを、竹本が預かり面倒を見ていたといういきさつがある。それが、貸し借りとすれば、ウシジマは竹本には恩返しをしなければいけないのだ。もち、幼馴染の戌亥の綾野剛も出てます。
中学時代からの喧嘩相手の悪なのが、鰐戸(ガクト)三兄弟の長男の安藤政信、それに弟の三蔵に間宮祥太朗。

他には、丑嶋のライバル犀原茜の高橋メアリージュンと、子分の高田の崎本大海、そして、極悪弁護士の都陰に八嶋智人、タコ部屋に押し込まれた甲本に太賀、他多数出演。
このウシジマが営業している闇金の他に、鰐戸三兄弟が営業している「純愛の家」貧困ビジネスであり、まるで「カイジ」のような地下ビジネスをマネているようなそんな感じがした。

その上、過払い金返還商法のカラクリを暴く、債務整理でもうける悪徳弁護士、都陰の八嶋智人のヤバサ加減が最後には、明るみに出て警察の御用となる。
一方、中学時代の真面目人間の竹本(永山絢斗)がウシジマのところへ現れ、金を貸してくれといい、昔の恩人でもあり5万円貸してやりたいのだが、貸してやらなかった。その竹本は、ウシジマの性悪説的世界観に真っ正面から対立してくる性善説の、幼馴染の姿を借りて現れること。それにウシジマが惹かれてしまい、自身の規範が揺らぐウシジマは魅力的に映っていた。

その竹本が、鰐戸三兄弟の「純愛の家」で働いており、いくら働いても実入りがないとは。自分が騙されていることに気づかない、バカと言うか、真面目というか、どうにもこういう男は手が付けられない。
今回では、ウシジマの過去を振り返るシーンが間に挟まれており、今の無口な丑嶋の形が出来たという。そして、ラストで丑嶋が鰐戸三兄弟のアジトへ乗り込んでいくところ、今までにありそうでなかったシーンであり、社長がわざわざ出向くことはないわけで、、ただし、今回は社員のやべきょうすけの柄崎と、高田(崎本大海)が捕まってしまい拷問を受けているので。さすがに「てめえが来い」とは言えない。拳銃を突き付けてくる長男の安藤政信、しかし、丑嶋も拳銃を持ってきている。

ですが、実のところ、ウシジマ君の過去や因縁など知りたくもなかった。これまで通り、彼の非情な闇金ビジネスと、客に対する彼なりのケジメだけで終わりにしても良かったのではないかと。

高利を承知で闇金に駆け込んでくる、客たちのそれぞれをの事情に世が窮えたのも大きな理由でもあるし、その事情に合わせたウシジマの対応も充分に面白かったのだから。
しかしながら、結果として最後に、竹本を寿命が縮むくらいの仕事を世話する、ウシジマの辛さが顔に滲み出ており、自分の闇金という仕事を悔やんでいるようにも見えた。

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