ぶらぶら人生

心の呟き

傷ついた小鳥との出会い

2024-06-08 | 身辺雑記


 今週は、コロナのために、外出が禁止されているばかりでなく、人との接触は避けるよう言われてもいる。散歩に出かけることもできず、自室で過ごす。

 が、C5号室のTさんから、昼前に電話があり、昼食が済んだら、ちょっと部屋に来てみて、とのことであった。
 食後、昼食膳を、配膳車に返した足で、Tさんの部屋へ行ってみる。と、ベランダに、掌に乗るほどの小鳥がいた。
 昨日から、居続けているらしい。
 見ると、片方の羽に異常がある。飛翔することが難しいらしい。ただ瀕死の状態ではなく、私たちを警戒することもなく、ベランダの溝を楽しそうに(?)、行ったり来たりしている。

 スズメより、多少大きめな体つきである。
 何鳥であるか、分からない。
 スマホで確かめたけれど、よく分からない。
 (帰宅の折、鳥類図鑑で調べてみよう。)

    



 わずかに羽ばたき、飛び上がろうとはするものの、飛翔するのは無理らしい。

    



 Tさんの部屋は南向きで、1号室から5号室まで、それぞれを区切る塀はあるけれど、ベランダは一つながりになっている。小鳥は、排水用の溝を通って1号室の方まで行ったり、また引き返したりしている様子であった。

 夕食後、配膳車に食膳を返すとき、1号室のNさんから、ベランダに現れた小鳥に手をさしのべたところ、掌に乗ってきたので、放してやった、との話を聞いた。
 あの鳥に違いない。
 とすれば、飛翔力のない小鳥は、Nさんの手から放たれた途端に、落下したに違いないと、私とTさんは残念がった。しかし、今、私たちは、階下に降りることを禁じられており、一羽の小鳥の、その後を見定めることはできないままである。
 ただ、Tさんのベランダで、偶然出逢った小鳥に、明るい未来を思い描くことはできず、心は晴れなかった。


   ✴︎   ✴︎   ✴︎   ✴︎   ✴︎   ✴︎   ✴︎
 

 今日は終日、6月にしては、空の美しい日であった。

    



 [追記]6月10日

    昨日帰宅し、今朝、施設に戻る。
 出かける準備を整えたあと、そうだ、野鳥の本を調べるのだったと思い出し、本立てにある、下掲の本を取り出してみた。
 残念ながら、先日、出会った、傷ついた鳥と同種らしい鳥を見つけることはできなかった。
 残念である。


    


 この本は、父の書棚にあった本である。現在、私が所有している動植物に関する本は、皆、父の蔵書である。
 久々に父の生前を思い出し、父なら、徹底して調べてくれそうな気がしたが、私はここらで諦めることにする。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする