ぶらぶら人生

心の呟き

「初」づくし

2015-01-02 | 身辺雑記
 「初夢」を見た。
 しかし、何とも筋立てのおかしな、混沌とした夢であった。
 人間が多数登場したけれど、一人として知った顔はなく、それは群衆に過ぎなかった。

 年末の買い物で、求め忘れたものがある。
 午後、気まぐれな日差しに誘われ、急いで買い物に出かけた。
 葉書の投函も兼ねて。

 近くの<ポプラ>まで。
 「初外出」である。
 「初買い物」でもある。

 帰途、天候が一変し、たちまち吹雪となった。
 それはそれで楽しかった。
 しかし、「初吹雪」は、片時私を喜ばせて、過ぎ去った。

 中学校脇の細道で、ハコベを見つけた。
 花の蕾がついている。(その葉には、先刻の雪の名残もあった。)
 春がもう、顔をのぞかせている!

       

 「緑なすはこべは萌えず、若草もしくによしなし」
 島崎藤村「千曲川旅情の歌」の一節を口ずさみながら、しゃがんでハコベを眺めた。

 子どものころには、<ヒズリ>と呼んでいた。
 (ヒズリは、石見の方言らしい。)

 春の七草では、<はこべら>と呼ばれる。
   (せり・なずな・ごぎょう・はこべら・ほとけのざ・すずな・すずしろ、これぞ七草)

 近道をして坂を上りながら、藤村の詩を、最初から言ってみようと試みた。
 ところが、昔は完全に暗誦出来たものが、うまく言えない。
 頭が、すっかり老いてしまった。

 帰宅後、早速、タブレットで調べた。

 ああ、そうだったと詩句を確かめ、さらには、亡き歌手・藤山一郎さんの歌(弘田竜太郎作曲)で、その詩句を味わった。
 「初聞き」である。
 哀愁を帯びた曲であった。

 居ながらにして、調べごとをしたり歌を聞いたりできるのが、タブレットのありがたいところだ。   
コメント
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