ぶらぶら人生

心の呟き

いずれも、些細な事ながら

2010-09-18 | 身辺雑記
 朝日新聞の<be on Saturday>に「筑摩書房のロゴ」の話が出ていた。
 そんなものがあって、書籍に刻まれていようとは全く意識していなかった。迂闊なことかもしれないけれど。

 この記事には、筑摩書房の社名の由来や歴史も記されていた。
 ロゴは、かの有名な青山二郎氏の作品の由。

 <「空を截(き)るタカ」をあしらったがカメにも見え、社内では親しみを込めて「泥亀」と呼ぶ。>
 と、あった。
 筑摩書房の初期の業績として、
 <社の礎となった『現代日本文学全集』は全99巻で、計約1300万部を記録した。>
 とも、記してあった。

 私の書棚にも、その全集がある。そんなに売れた全集とは知らなかった。
 1300万分の1が、手元にあるということだ。
 1ページ2段組で、しかも活字が小さく、決して読みやすくはない。ただ、現代作家の作品が網羅されているので、必要に応じて、今もよく開く。
 筑摩書房刊の蔵書としては、もう一つ『世界古典文学全集』も持っている。こちらは飾りのように並んでいるだけである。
 全集以外の筑摩書房刊の書籍としては、中村光夫著『文学のありかた』が見つかった。

 いずれも堅牢な箱入りの本である。
 その気で見ると、箱の後ろや書籍の裏表紙に、ちゃんとロゴが入っているのであった。
 初めて、それを意識し、改めて見直した。
         
         
        筑摩書房のロゴ(今日の朝日新聞より)

         
        同上(『文学のありかた』より)


            ★   ★   ★   ★   ★

 1本の青紫蘇が裏庭にある。
 崖の草刈りや溝周辺の草取りをしてもらった折、10センチ足らずの、2本の草が取り残されていて、不思議に思っていた。
 意識的に残してある草が、私には、雑草としか思えなかった。が、成長してみると、一つは朝顔であり、もう一つが青紫蘇であった。いずれも肥料不足で、ひ弱であるけれど。
 朝顔は、在来種の清らかな青色の花を合計7個咲かせて、今は枯れ色である。
 青紫蘇の方も、なんとか育った。薬味に使いたくなるような生気のある葉に成長はしてくれなかったけれど。
 今朝は、穂状に咲いた小さな白い花を、自らの葉の上にこぼしていた。
 人知れず<移ろう時>を、私に告げるかのように。

               紫蘇の花

            ★   ★   ★   ★   ★

 パソコンの前に座って、ぼんやり窓から花壇を眺めていると、ランタナの花から花に移動している昆虫が目に入った。
 蝶? 蜂? なんだろう? と、目を凝らした。
 先日来、日高敏隆氏の本を読んでいるので、余計に自然界の営みが気になるのだった。

 そっと、庭に下りてみた。
 見たことのない昆虫である。
 蝶ではない。
 蜂に似ているが、蜂のようでもない。
 なんだろう?
 初めは1匹だけだったが、どこからかもう1匹が現れ、互いを意識し合うふうもなく、自在に飛んでいた。
 口から細く長い針金のような、ストロー状のものが伸び、一瞬、花心に差し込まれているように見える。が、あまりにすばやい行動なので、仔細は分からない。
 
 人間の思わくなどとは無関係に、ここでも、花と昆虫の世界が、ひそやかに繰り広げられているのだった。

         ランタナと昆虫

         同上

            ★   ★   ★   ★   ★

 窓を締めようと広縁に立つ。すると、真正面に月があった。
 暮れ残る空にある、白い月。

         今夕の月(6時10分)  
コメント
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