今日の昼食は、トルコランチ。
草花舎で開催中のキリム展にあわせ、日・月のみ、予約でトルコ料理がいただけることになっていて、今日出かけてきた。
料理人は、キリム展のために来日中のヨウコさん。
もちろん初めていただくトルコ料理だった。
料理を評するのは大変難しい。
(批評することの難しさは、何も料理に限らないかもしれないけれど。)
自分の味覚に合うかどうかが、まずは一番。この点、十分合格。
ついで、私の気になるのは、料理の美しさ。いくら味がよくても、私の感覚が拒否する料理は、私にとっては失格となる。料理名はよく分からないが、前菜に始まって、デザートまで4皿。これまたすべて十分合格。見るからに美味しそうで、実際に食べて美味しい、これに勝ることはない。
食材が十分生かされた料理であった。
料理が運ばれる前に、お店においてあるトルコ料理の本を眺めたり、読んだりした。
トルコ料理は、世界の料理のうち、三本の指に入ると紹介されていたが、自国の料理を自慢しない国はまずないだろうから、その評価はおくとしても、私の嗜好に合う料理であることは間違いなかった。食材の生かし方が、和食の料理にはない新鮮味があり、これがトルコ流かと楽しみながらいただいた。
最後は、トルココーヒー。
出し方に違いがあるのだろうか。粉が底に沈殿するのを待って飲んでください、と言われた。いつも飲むコーヒーに比べ、苦味は幾分強いようだ。が、その違いを楽しみながら、ひとつ新たなコーヒーの味を味わえたことに満足した。
キリム展は、毎年行われるようだ。
来年も、食欲旺盛で生きていられたら、日替わりのトルコランチを、毎回ぜひ味わいたいと、今から楽しみにしている。
草花舎は、市の郊外にありながら、雰囲気のあるギャラリー兼喫茶店である。
私の家からは、歩いて10分足らずの処にある。散歩がてら出かけるのに、ちょうどいい位置だ。
1990年代の始めごろには、訪れない日が稀なくらい、よくコーヒーを飲みに行った、なじみの喫茶店である。コーヒーも美味だが、<草花舎>のネーミングもいい。その名にふさわしく、いい環境にある。喫茶店の周囲には、草花や樹木が、ごく自然に植えられて、季節の風や移ろいを楽しみながら、心を和ませることができる。
1995年ころから、私自身が生活の拠点を山口に移し、草花舎とも疎遠になっていた。二年前、元の生活に返ったのだが、この秋まで、草花舎に出かけるチャンスを逸したまま、日を過ごしてきた。
前回の「Sol y Sombra-三木俊治展」以来、また草花舎に、折々訪れるようになった。
ここでは、相変わらず、センスのいい器で、美味しいコーヒーが飲めて、贅沢な至福のときが過ごせる。
歳月を隔てて訪れると、大抵失望することが多いのに、草花舎は以前よりさらに雰囲気がよくなっていた。絶えず、<かくありたい>という強い思いで、経営がなされている結果なのだろう。
今日はお手洗いに行って、思わず感心した。
ここにも、芸術的な空間あり! と。