おねえちゃんの独り言

「おねえちゃんの独り言」のブログ版
(・・・って、そのまんまだけど)

It's yours, FREE!!!

2013-11-18 11:37:39 | Weblog
 先日、STAPLESという全米チェーンの文具店で鉛筆削りを買った。これまでは小型の手持ち型鉛筆削りを使っていたのだが、子どもが鉛筆を使う機会が増えたので、机の上に置いてハンドルをぐるぐる回すタイプの鉛筆削りがほしくなったのである。
 STAPLESにはもちろん、オンラインショップもある。ネットでリサーチして評判の良さそうな鉛筆削りをSTAPLESのウェブサイトで注文し、受け取りを最寄りのSTAPLESの店舗に指定した。そうすれば送料もかからない。
 さて、鉛筆削り自体は問題なく受け取ったのだが、家に帰って開けてみると、想像していたものと違った。日本にあるような、鉛筆を入れる部分の手前が伸びて鉛筆をはさむと同時に鉛筆削り本体側に引っ張る力をかけ、削る人は片手で本体を押さえながら片手でハンドルを回して鉛筆を削る、というものがほしかった。しかし買ったものは、鉛筆削り本体をネジなどで机に完全に固定しないと使えないタイプだった。鉛筆をはさんで支えたり、本体側に引っ張る力をかける機能がないので、片手でハンドルを回すのは同じでも、もう片方の手は鉛筆を支えつつ本体側に押し込むようにしてやらないと削れない。そのため、本体が完全に固定されていないとうまく削れないのだ。買った商品は、ウェブ上の写真や説明が少なかったため、そのことに気付かなかった。実物を手にとって見られない、ネットショッピングの欠点である。これを買った人による評価が高かったこと、丈夫だという評価があったこと、値段が手頃だったことから選んだのだが、大失敗であった。
 どうやら、日本のような「鉛筆を入れる部分の手前が伸びて鉛筆をはさむと同時に鉛筆削り本体側に引っ張る力をかける」タイプのものは、私が調べた限りアメリカのオンラインショップでは見つからない。仕方がないので、少し割高になるがロサンゼルスの紀伊國屋書店で日本製の鉛筆削りを買うことにして、すでに買ってしまった商品は返品することにした。
 前にも書いたことがあるし、最近では日本でもご存じの方が多いように、アメリカは返品天国だ。中には、結婚式に使ったドレスをそしらぬ顔で返品する強者もいるという。子どもの友達の父親が、日本から遊びに来た両親のために買った寝具を、両親が帰った後で店に返品したという事実を知り、その両親が激怒したという話などは、象徴的である。古いタイプの日本人には理解しがたいのだが、使ったもの壊れたものでも平気で返品しようとするのが普通のアメリカ居住者のメンタリティである。
 しかし今回の私の場合、鉛筆削りは開けて見ただけで新品同様というか、はっきり言って新品である。自信を持って(?)、オンラインで購入したものだからとまずはオンラインで返品手続きを取った。もちろんオンラインで商品そのものは返せないので、翌日、商品を受け取った店舗に商品を持って行った。
 店舗で応対した店員は、オンラインで購入した商品の返品手続きに慣れていないようで、どこぞに電話をかけ始めた。おそらく社内の相談部署か、オンラインショップ担当部署に問い合わせるのだろう。その間、待たされること約15分。ようやく「よし、分かった!」という顔になった店員は、電話を切るなり私に問題の鉛筆削りを差し出し、「It's yours, FREE!!!」とのたもうた・・・
「は・・・?????」
 いきなり、「これ、あんたのものだから、無料で」と言われても、当然のことながら「???」である。しかしこの店員曰く、返品手続きはオンラインで済んでいてクレジットカードへの返金も済んでいる、すべての手続きは済んだことになっているから、商品ももう必要ない、とのこと。
 なんじゃ、そりゃ・・・?????
 じゃ、何でもオンラインで買って店舗で受け取った後、オンラインで返品手続きをすればタダで自分の物になるのかよ???
 もちろん何度も、「そんな変な話があるのか?!」「本当に本当にそうなのか?」と、しつこいほどに聞いたが、店員は「そうだよ」「電話でそう言われた」「It's yours, FREE!!!」と繰り返すのみ。なんだかキツネにつままれたような、まったくもって納得できない理不尽な気分で鉛筆削りを持って店を後にした私。別に自分が損をしたわけではないが、全然嬉しくないし、本当にそれでいいのか、にわかには信じられない。
 これから、この件に関してこれ以上何も起こらなければ本当にそれで済んだ話になり、私は別に嬉しくもないが損もしないのでそれでいい。しかししばらくの間は油断大敵である。まるで私が商品をだまし取ったような話にされてはたまらない。最低3カ月ぐらいは商品を手元に置いて、何か言ってこないか様子を見よう。それで何もなければ、不要になった鉛筆削りは誰かにあげてしまおう。
 それにしても、まったくもって変な話である。応対した店員も、店員の電話の相手のスタッフも、そんなのおかしいとか思わないのかねぇ・・・
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