おねえちゃんの独り言

「おねえちゃんの独り言」のブログ版
(・・・って、そのまんまだけど)

アメリカの医者・その2

2007-10-26 15:48:18 | Weblog
 今回は、2つ前の10月19日の続き。
 先に書いたように、何人かの助産婦に断られた後でようやくビバリーヒルズの助産婦に引き受けてもらえることになった。日本の助産婦の料金システムは知らないが、アメリカの助産婦は妊娠中の定期検診から出産の立ち会い、出産後(産後1ヵ月ぐらい?)の検診までを含めたパッケージ料金を提示するのが一般的なようだ。私がお願いした人の場合、このパッケージが3800ドル。あとで知ったところによると、ロサンゼルス地区の平均的相場より1割ちょい高いようだが、これは仕方ない。引受先が見つかっただけでも有り難い状態だったので、この程度なら許容範囲。
 しかし、ビバリーヒルズという場所柄か、パッケージに含まれない部分で普通よりお金がかかったり、一般的な助産婦と比べて方針がかなり病院的だということが徐々に判明してきたのである・・・。実際に顧客になってみて初めて分かることが多いし、そもそも助産婦の選択肢がほとんどなかったので仕方がないのだが、どうにも不愉快なことがままある。
 まず契約時に「出産の際に何か(死産など)あっても訴えません」という誓約書に署名させられた。お産関係の仕事をしている人に聞いたところ、病院ならよくあることだが、そんな助産婦は初めて聞いたと言われた。
 どこの助産婦でも、血液検査のような結果の分析を外部に委託しなければならない検査が別料金だという話は聞いていた。ただ、例えば妊娠初期(私の場合はすでに中期だったけど)の血液検査の場合、一般的な相場は40〜50ドルという話だったのに、この血液検査の代金として150ドルの請求書が送られてきた時には相当むっとした。
 もっとムカついたのは、提携しているという医者。
 助産婦による最初の検診の時に、提携している医者が決まっているので、早いうちに必ず会っておくようにと言われた。前出の関係者によると、こういうことを言う助産婦も聞いたことがないそうだが、こちらとしてはそう言われたら会う意外に選択肢はない。やはりビバリーヒルズにあるこの医者の予約を取り、会いに行った。
 まずは自己紹介、そして「緊急事態が起きたら、私が(助産婦から患者を)引き継ぎます」とのこと。「なにか質問はありますか?」。い〜え、な〜〜〜んにもありません。それだけ。トータルの会話時間、5分もかかってない。でもって待合室に戻り、受付で「本日の代金150ドル」と言われた時には、殺意が湧きそうだったね。ビバリーヒルズだし、もしかすると100ドルぐらい取られるのかなぁ〜、ぐらいは予想してたけど、150ドルかい! それも、たった5分足らずの会話に!!! ほんっとぉ〜〜〜にアメリカの(ビバリーヒルズの?)医者ってふざけてる。冗談も休み休み言え!
 その後、助産婦からは忘れた頃に「そう言えば、ドクター○×には会ったんだよね?」と聞かれた程度。当たり前だが、助産婦がわざわざ提携医に連絡して「うちの患者の誰それ、ちゃんと行きました?」などと確認するわけもなく、あんなぼったくり医者なんか、行ったことにして行かなきゃ良かった、と後悔することしきり。
 また助産婦は、もし超音波診断を受けたいなら、ということで、ある医療機関の紹介状をくれた。あまりにもバカバカしい価格で、聞いた瞬間に行く気なんか毛頭消え失せたから正確な価格は忘れたが、確か超音波を使った総合的な検診で800ドルぐらいだと言われた気がする。
 一体全体、アメリカの(ビバリーヒルズの?)医者ってなんなんだよ?! どうするとそういうふざけた値段になるのかも謎だが、そんな紹介状をくれるほうもくれるほうだ。そんなとこに行くぐらいなら、日本語が通じるそこらの適当な産婦人科に行ったらよっぽど安く検診してくれるわい。というか、そんな検査を大枚はたいて受けたいんだったら、最初から助産婦なんか探さないで医者に通ってるわ!!! そんな検査、要らないから、医者なんか大嫌いだから、助産婦を選んだんじゃねーかよ!
 助産婦からはその後もちょくちょく、「○×の検査をしましょう」「△□の検査を受けたほうがいいんだけど」などと言われているのだが、最初の血液検査150ドルで懲りた私は頑なに拒否し続けている。「最近受けたからいい」とか「日本で受けたからいい」とか「私には必要ないからいい」とか、あれこれ理由をつけつつ断り続けるのは、なかなか疲れる。しかし要らんものは要らんし、嫌なものは嫌だし、なにより請求書が来た時に「なんで断らなかったんだろう!」と死ぬほど後悔することは目に見えている。
 子どもなんて放っておいたって生まれてくるだろうけど、それじゃ出生届が受理されないから、次善の策で助産婦を選んだんだよ! 検査なんかいらん! この世の中に100%なんてことあり得ないのに、とりあえず問題ないです、って言われてちょっと安心するために何百ドルもどぶに捨てられるほど金持ちじゃないわい! それに万が一、問題があります、って言われたところで、だからどうなるって言うんだ? どうしようもありません!
 臨月に入り、毎週定期検診に行かなければならないのが憂鬱でうざったくて面倒で仕方ない。あれこれ言われるのが実に不愉快だ。ここにきてまた「念のために超音波検診を受けたら?」などと言われ、不愉快を通り越して脱力。なにか問題があって言われるならまだしも、毎回毎回「何も問題ない、赤ちゃんは小さ目だけど(アメリカ平均と比べたら小さくて当たり前!)順調」と言っておきながら、なんでそういうことを言うわけ??? どうしてこの期に及んで、200ドルも300ドルも無意味に使わなきゃならんのだ?!
 助産婦選びは失敗とまでは言わないけど今いちだったというか、選択肢がなかったから仕方ないというか、もっと早い時期から探せば良かったというか、まあなんにしてもこのストレスから早く解放されるために、一刻も早く生まれて欲しいと心の底から願う今日この頃・・・

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山火事

2007-10-24 13:29:38 | Weblog
 日本でも報道されているようだが、ロサンゼルス近郊の複数の場所で山火事が起こっている。山火事なんて全米各地で年がら年中起こっていて、今さら驚きもしないというか、これだけしょっちゅう燃えているのによく森林がなくならないもんだ、と、山火事のニュースを聞く度に変な感動をしてしまう。
 ロサンゼルス近郊でも、最低年に一度ぐらいはニュースになる規模の山火事が起きている。しかし今回の山火事は相当大規模で、しかも複数の場所で同時に燃えさかっているそうな。ローカルニュースによると、93年や2003年の山火事に匹敵する規模だとか。
(その後、南カリフォルニア全体で過去最悪の規模に拡大した模様)
 確かに93年の山火事はすごかった。93年2月にアメリカに引っ越したばかりで山火事に慣れていなかったこともあり、鮮明に記憶に残っている。
 93年の大規模山火事も、確か10月か11月だったと思う。当時も今も、ウェストLAと呼ばれる、ロサンゼルス市の中でも海寄り(西寄り)の場所に住んでいる。サンタモニカ市との境も近い。この時はサンタモニカの北に位置する丘陵地帯が激しく燃えて、夜になるとうちの近所からも炎がよく見えた。住んでいるのは町中だから自分のアパートに燃え移る心配はさすがにしなかったが、かなり驚いた。
 2003年の時は、山火事の煙で視界が悪くなり、ロサンゼルス国際空港の一部離発着が制限された。やはり10月頃で、私は日本に行っていた。日本からの便も一部着陸ができなくなったため、欠航や近隣空港への臨時着陸が出ていたようだ。しかしこの時、私はたまたま溜まったマイレージを使って無料で日本往復していたため、LA-成田直行便の席が取れなかった(LA-成田直行便の無料枠はすぐに埋まってしまうので、時期にもよるが、相当前に予約しておかないと取れない)。そんなわけで、成田からサンノゼ経由でLAに戻る予定になっていた。幸い、国内便は離発着制限がゆるく、ダイヤが乱れたために定刻よりはだいぶ遅れたものの、無事に予定通りの日にLAに帰れた。怪我の功名みたいなもんか。
 そして今回の山火事。もちろん今も町中に住んでいるので延焼の心配はないのだが、なんだか町全体が煙っているような感じだ。太陽光が煙に遮られるせいか、朝日が夕焼けみたいに真っ赤なのである。昼になっても太陽の光はやっぱり赤く、空気がなんだかもわっとしている。場所によっては、灰も少し降ってくる。まったりと暑苦しくて、目や喉も少し痛い気がする。まぁ、暑いのは山火事のせいではなく、逆に暑いから木々が乾燥して燃えやすくなり、山火事が広がったのだろうけど。
 被害地域の中には結構な高級住宅街も含まれており、歴史的な建物が燃えちゃったりもしているようである。早く鎮火して欲しいと願うと同時に、どんなにお金持ちになっても丘陵地帯には絶対に住むまいと固く心に誓うのであった・・・(そんなとこに家買えるようになれないから安心してくれ>自分)

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アメリカの医者・その1

2007-10-19 13:30:37 | Weblog
 妊娠ネタついでに医者ネタ。
 私は基本的に健康な上、昔から医者が嫌いなので、滅多に医者に行かない。先頃、アメリカの医療システムや健康保険システムの酷さを暴いたマイケル・ムーア監督の最新映画「シッコ」が公開されていたが、そこで描かれている通り、アメリカの健康保険システムはぼったくりな上に払いも悪い(らしい)。もちろん私は健康保険なんて入っていない。毎月何百ドルも取られた上に、いざ大病をしたら保険会社から支払いを拒否されるなんて、バカバカしくてやってられるか!
 幸い、ロサンゼルスには非営利の病院というものがあるので(他の地区にもあるんだろうけど)、年に一度ぐらいは検診に行っている。そこは検診や簡単な診療は無料だが、もちろん診察できる内容には限界がある。ガンなどの難病になったら、どこか医療費が無料の国に引っ越すか、黙って死を待つしかないだろう。だからできるだけそうならないように、定期検診に行くわけである。
 とにかく、アメリカには公的な健康保険が存在しない。だから特定の治療に対する報酬の基準もないのだろう。同じような治療をしても、医者によって料金が全然違う。さすがの私も歯医者だけにはたまにお世話になるが、あらかじめ何軒かの歯医者に電話をかけ、大体の料金を尋ねることにしている。すると、どうしてこんなに違うのか本当に不思議になるほど言われる金額が異なる。取れちゃった被せ物を付け直してもらうのに、ある歯医者は300ドル超、別の歯医者は60ドルとか・・・(300ドルのほうは超名医で60ドルがヤブ、というわけでもないからタチが悪い)
 そんなわけで妊娠出産にかかる費用も、かかる医者によってかなり違うのだろうと思う。これまでに得た情報を総合すると、平均的な費用は妊娠初期から出産後1カ月ぐらいまで全部ひっくるめて、普通分娩で1万ドルを超えるぐらい、帝王切開なら2万ドル近くになるようである。それに何故かアメリカでは超音波検診が特殊な診察といった雰囲気で、全妊娠期間を通じて2回しか行わないのが普通らしい。この超音波検診を日本のように頻繁に受けようとすると、その都度、150ドルとか200ドルとか、追加料金を取られるそうな。
 保険が使えるかどうかは保険次第。帝王切開はカバーしない保険とか、逆に帝王切開の分だけカバーする保険とか、まちまちらしい。
 私の場合、妊娠に気付いてからも医者に行くのがイヤで、5カ月ぐらいまで放っておいた。実のところ、子どもなんて放っておいても勝手に生まれるだろう、ぐらいの気分なのだが、医者のような有資格者の立ち会いの元で産まないと出生届けが受理されないか、受理されるまでに滅茶苦茶苦労するだろう。それも困るのでやっぱ医者に行かないとダメかなぁ、などと迷っている時に、アメリカにも助産婦がいて自宅で産んでいる人が結構いるということを知った。
 そこから助産婦探しに入ったのだが、助産婦は基本的に個人でやっている人が多い。もちろんお産は正確な予定が立たない。自分は1人しかいないのに顧客のお産が重なってしまったら大変なことになる。というわけで、引き受けられる人数が限られているため、妊娠に気付いたらすぐに助産婦を探さなければいけなかったようだ。5カ月になってしまっていた私は何人かの助産婦に手一杯だと断られた末、ようやく自宅から比較的近いビバリーヒルズにオフィスを持つ助産婦に引き受けてもらえることになった。
(長くなってきたので、続きは次回に)

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唐突だけど…

2007-10-14 06:25:02 | Weblog
 本当に唐突だが、去年結婚した。予定通りなら来月、子どもが生まれる。自分が結婚するとか、ましてや子どもを作るなんて、本当に我ながらびっくりである。今でも子どもが好きなわけではないし、他人の子どもを見てもひとつも可愛いとは思わない(大人を見て「美人」とか「いい男」とか思うのと同様、本当に可愛い子を見れば「可愛い」と思うが、子どもであるというだけで可愛いなどとは決して思わない)。
 ・・・まぁ今回は、そういう話は置いておいて、アメリカで妊娠出産する(した)日本人の多くが感じるらしいストレスについて。おそらく万国共通で妊婦が感じる苦労や体のしんどさは、もちろん私にもあるが、そんなことは数限りない人たちがネット上に掲載しているので割愛。

 ご存じの通り、アメリカは世界に名だたる肥満大国である。少し前には「国民の過半数が肥満体」と言われていたが、最近では「国民の3分の2が肥満体」に昇格(?)したそうな。そんなわけで、もちろん妊婦だってデブが多いし、生まれてくる子どもの平均サイズも、日本人の平均と比べるとかなりでかいらしい。さらに妊婦の体重管理について、日本では医者などから(増え過ぎないように)かなりうるさく言われるらしいが、アメリカでは逆に「もっと食え」と言われる。これがアメリカ在住の日本人妊婦の多くにとって、かなりのストレスになるのである。
 私の場合、臨月を間近に控え、すでに妊娠前と比べて8〜9キロは増えていると思う。実のところ、妊娠前の「普段の体重」がよくわからないのだが、そんなもんだと思う。なので、日本人妊婦としてはすでに十分に体重は増えている。私の体重がこれ以上増えなくたって、胎児は勝手に母胎から栄養を取ってちゃんと成長している。赤ちゃんは2.8キロぐらいで生まれてくれたらベストだと思っているし、これ以上、自分の体重を増やしたいとは全く思わない。
 私は医者も病院も嫌いなので、病院には通っていない。助産婦を自宅に呼んで産む予定だ。なので定期検診も助産婦のオフィスに行くのだが、最近になって助産婦から「もっと食え」と言われるようになってしまった。医者じゃないから少しは理解があるかと思ったのだが、大して変わらなかったみたい。
 2時間ごとに何か食え、とか、食ったものと時間をすべて記録して持って来い、とか、超うざったいことを言われる。2時間ごとにいちいち物食ってられるか! 食いたくなった時に勝手に食うわい! さらに「寝る前にも食え」だって? 就寝間際に食うなんて、デブの専売特許だろ! 寝付きが悪かったり夜中に目が覚めるのは、妊婦だったら当たり前、よくあることだ。普通に晩飯食ってるのにお腹がすいて眠れないなんてこと、あり得ない! ましてや妊娠後期は、ただでさえ胃が圧迫されて胸焼け胃もたれしやすいのに、寝る前に食ったりしたら余計に胸焼けして気分が悪くなって逆に寝付きが悪くなるわ!
 トイレが近くなるのも妊婦にありがちなこと。夜中に何度もトイレに起きることもあるが、そういう時にまで「なにか食い物をつまめ」などと言われるに至っては、驚きのあまりフリーズ・・・。お腹がすいて目が覚めるのでは?なんて、余計な心配してくださらなくて結構毛だらけ! どこのどいつが夜中にトイレに起きたついでに物食うんだよ?! それってアメリカ人はよくやることなの? だからデブなんだよ、とか言う以前に、どんな強靱な胃をしてるんだよ・・・??? 太る太らないという問題以前に、そんなことしたら気分悪くなるし、脳も覚醒しちゃって、逆に眠れなくなるわ! 何考えてんのか、まったく理解不能!
 一度は1週間の間に食ったものと時間を、ある程度正直に書いて持って行った。しかし、「全然足りない」とか、昼の12時台は大抵スポーツクラブに行ってるから食えない、って言ってんのに、「行く前に食え」とか言われるに至っては、うざったいの通り越してムカつく! 運動の直前直後に物なんか食えるか!!!
 というわけで、次回は食ったものも時間も、すべて架空の記録を出してやる・・・。と言うか、40週まで待たなくていいから早く生まれてきてほしい・・・。体がしんどいこと以上に、毎週助産婦のところに行くのも面倒くさいし、そこであれこれ言われるのも本当にイヤだ。こんなストレスが溜まることは、一刻も早く終わらせたい。

 アメリカ人(主に白人)じゃあるまいし、4キロの赤ちゃんを産む気もなければ、妊娠をきっかけに「小錦化」するつもりも、まったくないわい!!!

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