おねえちゃんの独り言

「おねえちゃんの独り言」のブログ版
(・・・って、そのまんまだけど)

モルの近況・そして突然、私の祖父

2016-04-13 21:24:10 | Weblog


 久しぶりに、我が家のモルの近況です♪
 モジャは最近、晴れた日中は芝生で放し飼い状態。モジャは犬のように人なつっこく、姿が見えなくても呼べばノコノコ出てくる。塀や柵はなくても決して我が家の敷地から出ることなく(基本的にモルモットは臆病な生き物なので、安全だと分かっている場所から逃げることはまずないのだが、植え込みの中などに隠れて出てこなくなるモルは結構いる)、部屋に戻りたくなると玄関まで来て網戸を開けてくれるのを待っている。
#超かわいい・・・




(ひなたぼっこしながら、ウトウト)

 11月下旬生まれの三毛も、すっかり大きくなった。体重は900グラムと、ほぼ大人の体格だ。

(空手着姿で寝そべった子どもの上でくつろぎ中)


(子どものベストに潜り込んで、袖口から顔を出している)

 でもって、本当に唐突ながら、私の祖父の話である。人間についてというか、人生についてというか、いろいろ思うところがある今日この頃。話を分かりやすくするために何回かに分けて、まずは祖父について書くことにする。
 以前にどこかに書いたかもしれないが、私の祖父は誰もがうらやむ大往生を遂げた。私が17才の夏、亡くなる前夜は家族と一緒に普通に夕食を取り、翌朝、居間にあったお気に入りのマッサージ椅子に座り、眠るように亡くなっていた。享年74才、当時の日本人男性の平均寿命である。70の時に胃がんで入院したものの、退院後は驚異の回復を見せて直後から普通に食事。ガンが再発や転移することもなく、家族に世話を焼かせることもなく、実に安らかに大往生。
 いや、実のところ、祖父は若い頃にさんざん家族に迷惑をかけたり世話を焼かせたらしい。大酒飲みで酒癖が悪かった。かなり若い頃の話だと思うが、酔っ払って選挙の看板を壊し、所属していた横須賀の海軍をクビになったそうである。
 おまけに頑固で意固地で、就職してもすぐに喧嘩して辞めてきてしまう。
 私が物心ついた頃には祖父はもういい年で、酒もそんなに飲まなかったし、どちらかというと物静かだった。ただ、頑固で偏屈で、ちょっと気に入らないことがあると誰とも口をきかず食事もとらず、自室の万年床に座り込んでひたすらテレビやラジオを視聴していた。今考えると笑っちゃうような、ちょっとあり得ないような、まるでガキみたいな、わがままじいさんである。
 でも決して性根が悪いわけではないし、優しさや正義感はちゃんとあった。私の甲斐性無しやひねくれた性格は、この祖父の隔世遺伝だと勝手に思っているぐらいで、私はかなり祖父が好きだった。
 祖父は食べ物の好き嫌いも多く、祖母は食事をちゃんと取らせるのに苦労していた。やせてひょろっとした長身で、ヒラヒラという感じで自転車に乗ってどこにでも自分一人で出かけていた。
 ボケもせず、一切の介護も必要とせず、入院すらせず、ある日突然見事なまでの大往生。決して短命だったわけでもない。こんなに素晴らしい死に方があるか?! こんなに家族思いな死に方があるか?!
 若い頃はそれなりに家族に迷惑をかけただろう。年取ってからも偏屈で、決して誰からも愛される「かわいいおじいちゃん」ではなかった。しかし、すべてはこの大往生で帳消しだろう。帳消しどころか、お釣りがくるぐらいの大往生っぷりである。

 うちは親戚づきあいがあまりないので、17才にもなって、私にとって身近な人の死はこれが初めてだった。初めて目の当たりにした死が、こんなに美しい大往生だったもので、私はもうすっかり勘違いをしてしまった。私の家族は皆、誰にも迷惑をかけずに人がうらやむ大往生を遂げるに違いないのだ、と。それが大きな勘違いだったと気づくまでの約30年間、そうと固く信じ込んでいた私はおめでたく、ある意味とても幸せだった。

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