おねえちゃんの独り言

「おねえちゃんの独り言」のブログ版
(・・・って、そのまんまだけど)

原発というものの真髄

2011-08-31 21:31:44 | Weblog
 すごい文章を見つけたので、以下に引用します。4月頃からネット上のあちこちに掲載されていたようなので、すでに目にした方も多いかもしれないけれど、私がここに引用することでさらに一人でも多くの人の目に触れれば幸い・・・
 いや、ホントに素晴らしい本音トークというか、最後の章にいたってはブラックユーモアも冴え渡り、まさに原発というものの真髄が見事に語られている。下手な反原発文言よりよっぽど「反原発」の説得力があるかも。

===以下、http://trust.watsystems.net/matuo/matuo3.htmlより引用===

原発と地域振興

1983年1月26日石川県羽咋郡志賀町で開かれた「原発講演会」(地元の広域商工会主催)での高木孝一敦賀市長の講演内容を以下に示します。「これが自治体の長の言葉?!」と驚くと同時に、原発による地域振興なるものの実態がよく理解できるはずです。原発が札束をばらまきながらやってくる、そして人を、町を、ボロボロにしてしまうことが、立地自治体の本音とともに問わず語りに吐露されています。

全文引用:
 只今ご紹介頂きました敦賀市長、高木でございます。えー、今日は皆さん方、広域商工会主催によります、原子力といわゆる関係地域の問題等についての勉強会をおやりになろうということで、非常に意義あることではなかろうか、というふうに存じております。…ご連絡を頂きまして、正しく原子力発電所というものを理解していただくということについては、とにもかくにも私は快くひとつ、馳せ参じさせて頂くことにいたしましょう、ということで、引き受けた訳でございます。

……一昨年もちょうど4月でございましたが敦賀1号炉からコバルト60がその前の排出口のところのホンダワラに付着したというふうなことで、世界中が大騒ぎをいたした訳でございます。私は、その4月18日にそうしたことが報道されましてから、20日の日にフランスへ行った。いかにも、そんなことは新聞報道、マスコミは騒ぐけれど、コバルト60がホンダワラに付いたといって、私は何か(なぜ騒ぐのか)、さっぱりもうわからない。そのホンダワラを1年食ったって、規制量の量(放射線被曝のこと)にはならない。そういうふうなことでございまして、4月20日にフランスへ参りました。事故が起きたのを聞きながら、その確認しながらフランスへ行ったわけです。ところがフランスまで送られてくる新聞には毎日、毎朝、今にも世の中ひっくり返りそうな勢いでこの一件が報じられる。止むなく帰国すると、「悪るびれた様子もなく、敦賀市長帰る」こういうふうに明くる日の新聞でございまして、実はビックリ。ところが 敦賀の人は何食わぬ顔をしておる。ここで何が起こったのかなという顔をしておりますけれど、まあ、しかしながら、魚はやっぱり依然として売れない。あるいは北海道で採れた昆布までが…。

敦賀は日本全国の食用の昆布の7~8割を作っておるんです。が、その昆布までですね、敦賀にある昆布なら、いうようなことで全く売れなくなってしまった。ちょうど4月でございますので、ワカメの最中であったのですが、ワカメも全く売れなかった。まあ、困ったことだ、嬉しいことだちゅう…。そこで私は、まあ魚屋さんでも、あるいは民宿でも100円損したと思うものは150円貰いなさいというのが、いわゆる私の趣旨であったんです。100円損して200円貰うことはならんぞ、と。本当にワカメが売れなくて、100円損したんなら、精神的慰謝料50円を含んで150円貰いなさい、正々堂々と貰いなさいと言ったんでが、そうしたら出てくるわ出てくるわ、100円損して500円欲しいという連中がどんどん出てきたわけです(会場爆笑、そして大拍手?!)。

100円損して500円貰おうなんてのは、これはもう認めるもんじゃない。原電の方は、少々多くても、もう面倒臭いから出して解決しますわ、と言いますけれど、それはダメだと。正直者がバカをみるという世の中を作ってはいけないので、100円損した者には150円出してやってほしいけど、もう面倒臭いから500円あげるというんでは、到底これは慎んでもらいたい。まあ、こういうことだ、ピシャリとおさまった。

いまだに一昨年の事故で大きな損をしたとか、事故が起きて困ったとかいう人は全く一人もおりません。まあ言うなれば、率直に言うなれば、一年一回ぐらいは、あんなことがあればいいがなあ、そういうふうなのが敦賀の町の現状なんです。笑い話のようですが、もうそんなんでホクホクなんですよ。

…(原発ができると電源三法交付金が貰えるが)その他に貰うお金はお互いに詮索せずにおこう。キミんとこはいくら貰ったんだ、ボクんとこはこれだけ貰ったよ、裏金ですね、裏金! まあ原子力発電所が来る、それなら三法のカネは、三法のカネとして貰うけれども、その他にやはり地域の振興に対しての裏金をよこせ、協力金をよこせ、というのが、それぞれの地域である訳でございます。それをどれだけ貰っているか、を言い出すと、これはもう、あそこはこれだけ貰った、ここはこれだけだ、ということでエキサイトする。そうなると原子力発電所にしろ、電力会社にしろ、対応しきれんだろうから、これはお互いにもう口外せず、自分は自分なりに、ひとつやっていこうじゃないか、というふうなことでございまして、例えば敦賀の場合、敦賀2号機のカネが7年間で42億入ってくる。三法のカネが7年間でそれだけ入ってくる。それに「もんじゅ」がございますと、出力は低いですが、その危険性……、うん、いやまあ、建設費はかかりますので、建設費と比較検討しますと入ってくるカネが60数億円になろうかと思っておるわけでございます…(会場感嘆の声と溜息がもれる)。

…で、実は敦賀に金ケ崎宮というお宮さんがございまして(建ってから)随分と年数が経ちまして、屋根がボトボトと落ちておった。この冬、雪が降ったら、これはもう社殿はもたんわい、と。今年ひとつやってやろうか、と。そう思いまして、まあたいしたカネじゃございませんが、6000万円でしたけれど、もうやっぱり原電、動燃へ、ポッポッと走って行った(会場ドッと笑い)。あっ、わかりました、ということで、すぐカネが出ましてね。それに調子づきまして、今度は北陸一の宮、これもひとつ6億で修復したいと、市長という立場ではなくて、高木孝一個人が奉賛会長になりまして、6億の修復をやろうと。今日はここまで(講演に)来ましたんで、新年会をひとつ、金沢でやって、明日はまた、富山の北電(北陸電力)へ行きましてね、火力発電所を作らせたる、1億円寄付してくれ(ドッと笑い)。これで皆さん、3億円既に出来た。こんなの作るの、わけないなあ、こういうふうに思っとる(再び笑い)。まあそんな訳で短大は建つわ、高校は出来るわ、50億円で運動公園は出来るわね。火葬場はボツボツ私も歳になってきたから、これも今、あのカネで計画しておる、といったようなことで、そりゃあもうまったくタナボタ式の街づくりが出来るんじゃなかろうか、と、そういうことで私は皆さんに(原発を)お薦めしたい。これは(私は)信念を持っとる、信念!

……えー、その代わりに100年経って片輪が生まれてくるやら、50後に生まれた子供が全部片輪になるやら、それはわかりませんよ。わかりませんけど、今の段階では(原発を)おやりになった方がよいのではなかろうか…。こいうふうに思っております。どうもありがとうございました。(会場、大拍手)

  ◇           ◇           ◇

 今回のテーマについて、これ以上何の説明も要らないでしょう。ひとつだけ付け加えるなら、原発に限らずこうした事業を誘致した政治家が懐に入れるリベートは、投資金額の1~3%と言われています。原発1基3000億円とすれば、リベートは30~90億円と言うことです。

この講演が効を奏してか、会場となった志賀には北陸電力の志賀原発1号機が建設され、運転を開始しています。

 ★引用文献:内橋 克人著 「原発への警鐘」 講談社文庫

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レジ袋が消えた・・・でも一部だけ・・・

2011-08-12 00:35:25 | Weblog
 ここロサンゼルス界隈で、プラスチックバッグ(こちらではそう呼ばれている、日本ではいわゆるレジ袋。あの、しゃかしゃか袋)が消えた・・・と思ったけど、一部だけだった・・・
 最初に異変(?)に気づいたのは、7月11日にRite Aidというドラッグストアのチェーンに行った時。自分は普段から基本的に自分の手提げ袋を持参しているので関係ないのだが、レジで前に並んでいた客が店員の「プラスチックのレジ袋はもう提供しないことになったから。紙袋がほしければ1枚10セント」という説明に、非常に不服そうな顔をしつつ仕方なく購入した日用品をバラで持ち帰っていた。
 翌12日にVONSというスーパーのチェーンに行ったところ、やはりしゃかしゃかのレジ袋は姿を消していて、レジ横には紙袋が積まれていた。店の入り口には「7月1日から条例でプラスチックのレジ袋は使えなくなった」というようなことが書かれていた。その後、Albertsonsというスーパーチェーンの広告にも、「袋を持参するように」と書かれているのを発見。
 へ~、と思った。数年前にカリフォルニア州全体でレジ袋を全廃しようという法案が出されたものの、結局否決されていた。ロサンゼルス周辺だけでもレジ袋がなくなるなら、いいことなんじゃないの。っていうか、環境がどうこうという以前に、バカなアメリカ人の意識が少しは変わってくれるのではないかと、それが嬉しかった。だって、こっちは手提げ袋持参で来てるのに、レジの店員はほとんどの場合、無意識に勝手に、それも速攻で商品をレジ袋に入れてしまうのだ。こちらが「袋、持ってるから」と言う隙すら与えない場合が少なくなく、さらに「袋、持ってる」って言ってんのに最初の品をこちらに手渡した後で次の品をレジ袋に(おそらく無意識に)入れたりするのである。バカというか頭を一切使わず条件反射だけで仕事してるというかナントいうか・・・。これまで、レジに並んでいる間、なんとかテキ(?)が勝手にレジ袋に入れる前に持参した袋を差し出さねば、とか、「袋、持ってる!」と意識がどっかいっちゃってるようなレジの店員にも聞こえるような大声で言わなくては、とか、えらい緊張を強いられていたのだ。なので、客が袋を持ってくるのが当たり前になって、こうした緊張から解放されるのが嬉しかったのだ。
 ・・・ところが、である。その後、Staplesという文具やオフィス用品のチェーンに行った時も、Targetという総合ディスカウントチェーンに行った時も、LOWE'SというDIY系のチェーンに行った時も、まったくこれまでと変わらずにレジ袋が使われていた。・・・????? もちろん、日系スーパーでも今まで通り(ちなみに、これは少し嬉しかった。米系スーパーのレジ袋は質が悪すぎて、すぐに破けたり元々穴が開いていたりでゴミ袋にすらならないのだ。一方、日系スーパーのレジ袋はしっかりしているのでゴミ袋として活用している。もちろんアメリカに自治体指定のゴミ袋なんてものが存在するハズもなく、我が家にとって日系スーパーのレジ袋は貴重なゴミ袋なのである)。
 そんな感じで、一体全体どんな法律(条例)なんだ?!とずっと気になっていたのだが、ようやく調べてみた。当該の条例はロサンゼルス郡内の「unincorporated area」のみが影響を受け、7月1日から環境汚染対策としてプラスチック製の袋の使用を止め、紙の袋は1枚10セント課金する、これを2012年1月までに67の大規模店舗が実施しなければならない、という内容だった。「unincorporated area」というのは「自治体として認可されていない地域」と訳されるようで、現在私が住んでいる場所もそうなのだが、市になっておらず、ロサンゼルス郡直轄の地域ということになる。
 というわけで、当該の条例はロサンゼルス郡全体ですらなく、本当に限られた一部の地域にある、たった67の大規模店舗のみが影響を受ける話で、しかも来年の1月までに実施すればいいという話だったのである。なんだかなぁ~~~。環境のためというよりは、ロサンゼルス郡の予算の都合だよなぁ。ま、やらないよりはマシだけど。
 さてさて、そんな中途半端は条例なのだが、もちろんバカなアメリカンがきっちり対応できるわけもなく、「手提げ袋1つしか持ってないくせに、そんなに大量に買ってどうすんだよ?!」という客をよく見かける。何しろこちらじゃ、巨大なカートの底から上までぎっちり商品を詰め込んでレジに持ってくる客が珍しくないからねぇ。一体全体どうしたらあんなに大量の品物を一度に買えるのか(買う場合があるのか)私には全く理解不能だが、ああいう一度に何十枚もレジ袋を使うような人たちが袋を持参するなんて不可能だよな。ま、そういう客は恐らく近隣のレジ袋が使えるスーパーまで足を伸ばして買い物するんだろうけど、そこまでいかなくても持参した袋にはどう考えても入らないでしょ?!ってな買い物をした客が、レジで私の前に並んでいた。どうするかと見ていると、レジ横にはいつの間にか、薄手で小さいプラスチックの袋(日本で言うビニール袋か。生ものや冷凍食品など、同じ袋の中でちょっと分けたい時に使うような袋)が置かれている。条例施行直後には確かこんなものなかったぞ、と思って見ていると、客が持参した袋に入らなかった商品はその小袋に入れて客に渡している。無料の袋がまったくないのはあまりに不便というか融通が利かないので、小袋を用意するようになったんだな、きっと。
#なぁ~んだ、結局そうなるんじゃん・・・アホくさ・・・
 確かにレジ袋の削減にはなってるだろうけど、アメリカ人にレジ袋の全廃なんてできるわけがないんだよね。っていうか、レジ袋をなくしたついでに、いい加減アメリカも客が自分で袋に入れるシステムにしろよ。こっちのスーパーのレジ係って全体的に本当に無能で、どれだけ客が並んでいようと平気で客と雑談しているし、アメリカ人には丁寧という概念がないので平気で商品を投げるし、おまけに無能にさらに輪をかけたような使えない袋詰め専門の店員がレジ横に突っ立っていてレジ係と無駄話をしていたりするんである。(←全米チェーンのスーパーのお話。スパニッシュ系やアジア系のスーパーでは、必ずしもそこまで無能ではない。また近所のスパニッシュ系大規模スーパーで「袋詰めを客がする分、値段を安くしてます」と謳っている店もある。すべての店で、そうしろよ!)
 自分で袋に入れたほうがよっぽど早いと思う場面でも、こっちの客はバカみたいに突っ立って、店員が袋に入れてくれるのを待っている。自分で入れようなんて、考えたこともないんだろうな。私なんか、連中に自分が買った商品を雑に扱われたり、あり得ないような不細工で理屈に合わない入れ方をされるのがイヤでたまらないから、「入れてやるよ」とばかりに勝手に取り上げられた持参の袋を「自分で入れる」と取り返したりしてるけど、いつも「なんで?」という感じの実に不思議そうな目で見られている。
 たかがスーパーで買い物するだけでも、結構なストレスなのである・・・はぁ・・・

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