Mars&Jupiter

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バーンスタインの「惑星」を聴きながら横浜から和田町まで

2007-05-17 05:02:40 | グスタフ・ホルストの交響曲・管弦楽曲
昨日も横浜から和田町まで歩いた。
途中聴いた曲はホルストの組曲「惑星」である。
ここ何日かはコラム的にホルストの組曲「惑星」に触れる。
私が所有している30枚近くのCDの中から、その一部を紹介したい。
(「惑星」のCDで30枚も買うのは買いすぎだろうが)

紹介するCDは、1978年録音のもので、バーンスタインが指揮し、
演奏はニューヨーク・フィルハーモニックである。
このCD(当時はLPレコード)は、天体観測好きの私を
クラシック音楽好きにさせたことは、以前述べたことだが、
途中で演奏が終わる「火星」も「木星」のシングル盤を買った私は、
そのあとそれぞれの曲の続きが気になった。
私は自分の想像力でこんな続きになるのかなとか思いながら、
全曲が入っているLPを買って確かめたくなった。
その全曲盤を最初に買ったのは、バースタイン盤ではない。
とにかく、その後私はこの曲に触発され、
「三重星」とかいったタイトルの作曲ごっこをしてみた。
(もちろん、曲は未完成に終わったが)

バーンスタインの演奏は若さが感じられる熱っぽい演奏であるが、
今になって考えると全体的に荒削りの演奏の感じがする。
演奏時間は、火星6:33、金星9:34、水星3:50、木星8:15、
土星8:50、天王星5:23、海王星8:20となっている。
火星の演奏時間は、他の指揮者の演奏の中でも早く、
ホルストの自作自演版の演奏時間に近い。
その「火星」はさておきここではその中で、
「木星」の演奏についてだけ触れてみよう。

演奏自体は熱演であり、惹きつける魅力を持ってはいるが、
金管楽器や木管楽器が音を外したりするなどの乱れが目立つ。
しかし、そんなことはどうでもいい。
当時印象的だったのは中間部である。

一時期「ジュピター」というタイトルではやった曲の有名な旋律が、
アンダンテ・マエストーソの指定があり、
拍子が2/4から3/4になるところの193小節目から始まる。
その旋律が一回終わり、再び演奏される209小節目時に、
一瞬静かになり、メゾ・ピアノくらいから次第に
音量を上げていくところが心憎い演出である。
楽譜ではメゾ・フォルテから始まったこの旋律を、
209小節目で強弱を変えるという指定はないのだ。
ただ、1回目はホルンが中心となって旋律を吹くのに対し、
2回目は弦楽器が中心となり旋律を演奏する。
(クラリネットも同じ旋律を吹いている)
だから、これはバーンスタインの解釈ではある。

ハイドンの交響曲やヘンデルの管弦楽曲では、
同じ旋律を繰り返す時に、2回目を弱めて演奏し、
変化をつけることでメリハリをつける場合があったりする。
バーンスタインはハイドンの交響曲を多く録音しているが、
その経験を活かしてのことかどうかは私には分からない。
当時中学生であった私にとっては、はっとさせられる演奏であった。
とにかく、初めて「惑星」を聴いた私に
衝撃的な印象を与えたCDの一枚であることに違いない。

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