Mars&Jupiter

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カール・オルフの歌劇「賢い女」を聴きながら、二俣川から西谷まで歩く

2007-12-01 11:19:09 | カール・オルフの作品
昨日は二俣川から西谷まで歩きました。
昨日も寒い一日であったが、やはり鶴ヶ峰駅を過ぎ、
30分近く歩くと体があたたかくなる。
体の中のカロリー燃焼が始まるのが、
運動してから30分過ぎというが、もっともかもしれない。

途中聴いたオルフの歌劇「賢い女(王様と賢い女のお話)」は、
1943年に作曲された作品で、初演は同年のフランクフルト。
グリム童話の「賢い農夫の娘(Die kluge Bauerntochter)」に基づく。
高校時代にレコードで買った時は、2枚組であったが、
CDになると1枚におさまるので、便利なものだ。
オルフの初期の作品にあたるからか、音楽的にも
「カルミナ・ブラーナ」と共通する点があると思う。

あらすじは、わかりやすい。
ある農夫の娘は、王様が出した3つの謎を解いてみせる。
王様はこの娘の聡明さをえらく気に入り、妃に迎える。
ある時、ろばを連れた男と、
らばを連れた男の間にもめごとがおこり、
王様の前で裁判が行われるが、
王様は誤った判決を出してしまう。
ろばを連れた男が裁判で負けてしまうが、
妃はその人物に、いいアイデアを教える。
しかし、王様はそのアイデアが妃の考えたことだと分かり、
妃に対してその計略をろばを連れた男に与えたことを怒り、
彼女に暇を出すと言い出してきかない。
そして、大きな長持ちに、彼女にとって一番大切なものを入れ、
それを持って、ここから立ち去れという。
彼女は一度だけ食事をすることを求め、
王様はその願いを聞きうける。

彼女は、王様が飲む酒の中に眠り薬を入れ、
そのことを知らない王様はすっかり眠ってしまう。
次の朝になり、王様が目覚めると、
そこにはみすぼらしい衣服を着た農民の姿の妃がいる。
「ここはどこだ、誰がここに私を連れてきたんだ!」
そういう王様に対して、賢い女である妃が言う。
「一番大切なものをこの長持ちの中にいれ、
持っていっていいと言ったのは、王様です」という。
つまり、彼女にとってこの世で一番大切なものは、
愛する王様ただ一人ということであり、
その賢さに王様は再び感心するという話である。
最後はハッピーエンドで終わるということなのだ。

こんなあらすじの歌劇なので、内容は一般向けで、
気難しい作品ではなく、簡潔でわかりやすい。
オーケストラは弦楽器を除いた編成になっている。
ところで第7場の3人の浮浪者の会話の中で、
「おお運命の女神よ、まるで月とそっくりに、
(O Fortuna, velut Luna!)」といういう場面がある。
まさに「カルミナ・ブラーナ」のプロローグの曲の一節だ。
それにしてもそのあとのこの世の不正を訴えるところも
まるでカルミナ・ブラーナの世界でおもしろい。
もちろん、舞台が中世ヨーロッパなのでそうなのだろう。
実演の舞台を見ることができたらこの第7場は、
さぞかし、おもしろい場面なんだろうなあ。

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