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カレヴィ・アホの音詩「沈黙」とヴァイオリン協奏曲を聴く

2022-08-17 11:16:40 | 古典~現代音楽フィンランド編
今回は1949年生まれのフィンランドの作曲家カレヴィ・アホが、
1982年に作曲した音詩「沈黙」と、
1981年から82年の間に作曲したヴァイオリン協奏曲を取り上げる。
今回聴いたCDの演奏はオスモ・ヴァンスカ指揮、
ラハティ交響楽団のものである。
ヴァイオリン協奏曲のヴァイオリン独奏者は、
マンフレート・グレスベックである。
音詩「沈黙」は、ヴァイオリン協奏曲演奏の前に、
短い導入として考えられた曲で、タイトルは、
詩人オットー・マンニネンの同名の詩からとっている。
フィンランド放送協会の委嘱を受けて作曲された。
沈黙というタイトル通り、淡い感じの音で静かに始まるが、
木管楽器や金管楽器などの音型が弦楽器の音と重なり合い、
徐々に音の厚みが出てきて盛り上がったあと、
静まって、木管楽器の伸ばす音で終わる。

ヴァイオリン協奏曲の第一楽章アンダンテは、
ヴァイオリン・ソロの音から始まり、
それに弦楽器群が入り、金管楽器・木管楽器が絡んでいく。
徐々に大音響になり、それが静まり室内楽的な響きに
なったところで、ヴァイオリン・ソロが活躍する。
ホルンの音が響き、荒涼とした雰囲気の中で、
再び金管楽器と打楽器で大音響となり、
静まったあとヴァイオリン・ソロが軽快に活躍する。
最後はヴァイオリン・ソロの音だけが残って終わる。
第二楽章レッジェーロ(軽やかに)は、
木管楽器の奏でる軽快な音型で始まる。
それが終わると、ヴァイオリン・ソロが入り、
そこからは木管楽器と絡んでいく。
そして、金管楽器のファンファーレ風の音が鳴り、
ヴァイオリン・ソロもそれに重なっていく。
そのあと木管楽器中心に活躍するところがあり、
それが終わると打楽器とヴァイオリン・ソロの部分になり、
金管楽器の音も重なったあと、ヴァイオリン・ソロ中心に活躍し、
ここはヴァイオリンの技巧的な部分がみられ、最後静かに終わる。

第三楽章「ワルツのテンポで」は、金管楽器の音で始まる。
そして弦楽器中心にワルツ風の旋律が奏でられる。
やがてヴァイオリン・ソロもワルツ風に音型を奏でていく。
そして金管楽器が鳴り響く部分になり、
ワルツ風の音楽はいったん姿を消す。
それが終わるとヴァイオリン・ソロ中心に、
ワルツ風の音型が奏でられていき、フルートなど絡み、
打楽器と金管楽器が鳴り響き、再び大音響となる。
荒々しい感じの音楽が続いた後、静かになり、
ヴァイオリン・ソロ中心に室内楽的な音楽になる。
最後は弦楽器とヴァイオリン・ソロのみになり静かに終わる。

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