尖閣列島を巡って、珍しく日本が筋を通していた。領土問題は存在しないという考えであるが、何処まで貫き通せるか案じていた。案の定、民主党には外交経験者が少ない。野党暮らしが長かったので仕方ないが、最初に言ったことから何の変化もない。筋だけ通す朴念仁でしかなかった。相手がある外交には筋だけでは通らないことが少なくない。
国会議員１４０名も連れて北京を訪れた小沢一郎が首相だったらどうなっていたかと考えてみたくはないが、今回は中国にやられた感が強い。それほど大きくなない反日運動である。筋は通すべきだった。中国も上げた拳の落とし所に困っていたのである。
ところが・・・なんとここに、那覇地検が登場したのである。那覇地検が、国益を考えたような判断で船長の釈放を発表した。検察は国際情勢も判断するのだろうか？ 検察はそれほど偉いのだろうか？ 政治家が考えないから、検察が判断したのであろう。大阪特捜の証拠作成事件でもつくづく思ったのであるが、検察はそんなに偉いのか。検察の驕りの構図としては同じである。
仙石官房長官は「良しとする」などと良く解らないコメントをしている。どうも検察が政府の判断を待たずに独自の判断をしたらしい。これほど大きくなった国際問題を、政府は判断しなかったというのである。変な国である。
中国は共産党の一党独裁国家である。選挙制度もない。この国には、司法の判断だとか、検察が独自にやったことなどとは考えるシステムを持っていない。時期を見て、突如としてギョーザ事件の犯人を発表する国である。当然今回の事件は政府が判断したと理解する。更に国民には、官製の情報しか流すことがない。中国民にはペコペコした日本の姿しか映らない。
落とし所を探しあぐねていた国を見かねた検察の判断と思われるが、どうも腑に落ちない。妙な事件の結末である。中国がこれで溜飲を下げればの話である。
検察は政治判断までするのですね
失われた国益は、とてつもなく大きい。尖閣諸島は中国領土ですと、認めた様なもんです。
いくら、輸出経済が中国頼みだといっても成金中国にへつらう事はない。
政治介入があったと思われるが、本当に検察の独自的判断なら、政府も政治家も必要ない。
民主党は政権を取ってから理想と現実のギャップの大きさに頭を悩ませている。
国内政策、外交政策しかりである。
普天間の問題などは自民党時代より醜い結果となっている。年金問題を追求し、ミスター年金とまで言われた、長妻は、わずか一年で大臣の椅子を明け渡した。彼は政権交代の立役者だったはずだ。
外交とは右手で握手をしながら左手で殴り合いをする様なもので、したたかさと水面下の交渉が常である。
今回の検察の独自判断？は、握手される事なく殴られっぱなしで抵抗できない日本の将来の姿が見えた。
有言実行内閣は最初から、つまづく事になった。
＞国会議員１４０名も連れて北京を訪れた小沢一郎が首相だったらどうなっていたか
民主党代表選挙に敗れた小沢一郎は、菅内閣を倒閣するため、中国に依頼して漁船衝突事件を起こした可能性があるかもしれません。
（過去の事例から「菅首相にしろ、自民党にしろ、中国人船長を釈放する。」と推測して、その後、小沢グループによる倒閣運動を起こす。）
●■小沢一郎ウェブサイト■ 第182回 2004年4月2日
http://www.ozawa-ichiro.jp/massmedia/fuji/2004/fuji182.htm
＞日本固有の領土である尖閣諸島・魚釣島に、中国人活動家七人が不法上陸した事件は、小泉政権の情けないまでの「事なかれ主義」を露呈した。
＞僕が首相の立場なら、日本の主権を意図的に侵した活動家七人は法律にのっとって適正に処理する。
＞そして、日本の領土である尖閣諸島に海上保安庁の警備基地などを設置して、国家主権の侵害を認めない。