そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

消費税と同じように憲法を変えていいのか

2013-04-29 | 安倍晋三

憲法改定の発議たる96条の改定を、安倍内閣は目論んでいる。維新の会を取り込むことと、ふがいない民主党の態度が後押しする形で、現実味を帯びてきている。

自民と維新の会それに選挙協力などもあってみんなの党が、この夏の参議院選挙の争点にしようと前のめりになっている。96条を変えるためには、96条の規定が求められ、衆参で3分の2以上の賛同が必要となる。

直接9条を変えたり軍隊を保持したり徴兵制度を訴えるには、余りにも抵抗が大きいために、とりあえず96条を変えようとするのである。発議を2分の1にしようというのである。

多数決が民主主義の根幹のように思われ、2分の1で十分だと思わせるところがいかにも危ういところである。そのいい例が、消費税である。

民主党が政権をとるときの公約には、消費税の増税など全く触れていなかった。3名の首相が次々代わるうち、それらが怪しくなってきた。3代目の野田は、消費増税を掲げない議員は衆議院の公認候補にもなれないと言ってのけたのである。

野田の変質の見られるように、国会議員は掲げた公約を平気で変える。無視したり実行されなかったりするのなら、まだしも真逆のことを平然とやるのが国会議員である。

あるいは、民主党が自民党の多くの問題点を突きまわして、政権交代を成し遂げた。時の流れというべきか、風が吹いたというべきか、マスコミが作った世論というべきか解らないが、政権交代でさえ簡単に起きてしまう。政権公約の主要部分は全く実行できなかったが、政権を担ったのである。

過半数とはこのように極めて危ういものである。国家の形を支える憲法を、まるで消費税を変えるかの如く、代えていいもだろうか?

現行の96条の存在はそうした浮ついた動きに対する、牽制でもある。

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8 コメント

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う~~ん、、、 (秋田の田子作)
2013-04-30 21:26:53
う~~ん、、、

本日は、水田の起耕作業をして来ましたが、異常低温で育描ハウスが心配。

あまりにも遅い春の訪れに、水稲の種まきを1週間遅らせましたが、なを寒い。


ところで、憲法改正問題ですが、そもそも現在の日本国憲法は占領国のアメリカが作った物であり、日本人は植民地の奴隷として生きて行く運命だと思っています。

支配するのか、支配されるのか!?
それが人間も畜生もナワバリ意識の延長線上でしかない。


だから、先進国と呼ばれる国々は、はるか昔から軍事予算をつぎ込んで来た?


今の日本国憲法は、戦勝国が作った憲法であり、戦後産まれの私にしてみれば、クソ食らえ憲法!

国の先駆者が行った勝ち目の無い戦争?


落ち着いて歴史を見てみたら、欧米金融ヤクザが世界をコントロールしているのは明白。

日本国は、勝手に決められたアメリカ都合の憲法で踊る。


くだらないです!
憲法改正ではなく、日本人による新たな憲法を作るべき。

アメリカに敵対するような憲法を提案した政権は潰される。

それが答え!


情けないですよね?
自国の憲法を、他国の方々の都合で押し付けられる。

これが人類の答えだと思います。
大事な現実を棚の上に置いたままでは、単なる愚痴と文句だけになり、何の解決策にもならない。


どんなに理想論を唱えようが、最後の決着は武力対決。
そんな人類の歴史を学ぶたびに、言論の自由なんて夢物語りと思います。

口で言うのは簡単!
理想論だけでは、この人間世界は変化する事なし。

畜生の世界も、畜生の最先端と主張する人類も、あまり変わりの無いシステムに生きていると思う。


不思議ですよね?
人間は、他の生物とは違い、知能が優秀と勘違いしている?


やっぱり最後は力?
これが、生物の進化論を証明しているのではないですか?

でなきゃ、どの国も軍事力にウエイトを置きませんよね?


決まりきった現実にフタをしたまま、感情論を披露しても、人間社会は何も変わらないし、敗戦国日本の現実は、1ミクロンも変わらない。

所詮、敗戦国植民地支配の構図は、この後100年経とうが変化なしですよね?


くたらない理想論で戦後70年過ぎようが、何も変わらない植民地日本。独立国家になるには、あと数万年かかるのか?


何か叫びたいが、先生に良いヒントをもらいたい。

愚痴や文句だけなら俺でも書けるが、何か光を~!
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憲法改正を国民の2分の1の賛成で行える国はなく... (りん)
2013-04-30 22:16:36
憲法改正を国民の2分の1の賛成で行える国はなく、諸外国も改正基準は厳しくしているようです。

憲法改正の条件を緩和するなんて、裏口入学のようなもの。

改正したいなら正々堂々今の96条で選挙すればいいのでは。

96条を改正したあかつきには9条改正が焦点になる。

改憲派の世論の中には、北朝鮮や中国や韓国から攻めてこられたら、今の憲法では自衛すらできないと危機感を抱いている人が多いと思う。

果たして…?
建前上、日本はアメリカの傘の下。その状況で北朝鮮や中国韓国が本当に攻めてきますか?

憲法変えて戦争をしたい政治家に、過激派の世論が惑わされていると強く感じます。
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田子作様 (そりゃないよ獣医さん)
2013-04-30 22:17:08
田子作様
いつもコメントありがとうございます。
憲法に対する誤解がかなりあります。
現在の憲法は、アメリカが作ったものではありません。草案は鈴木大蔵を中心にしたグループが作っています。
国会ではそれをほぼ一年半検討しかなり修正しています。
アメリカなどの連合軍の支配下、占領下のことで承認作業などは確かあったことは事実です。しかし、実質戦時中疎外されていた日本人が作成した事実は知ってほしいと思います。
その元になっているのが、大正デモクラシー時代の研究者たちの憲法なのです。そして、第一次世界大戦後のベルサイユ条約の精神も生きています。
憲法には、アメリカに従属するなどという部分などどこにもありません。むしろ独立を強く打ち出しています。
田子作様
一般的に流布されている俗説に侵されることなく、憲法の条文そのものを見ていただきたいものです。
アメリカに従属しているのは、憲法ではなく日米安保条約です。これ読んだことありますか?
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田子作様 (そりゃないよ獣医さん)
2013-04-30 22:29:57
田子作様
進化論の誤解も甚だしい。
強いものが生き残ることはありません。
例えばライオンが強いなら、世界中がライオンだらけになってしまいます。ライオンは食べる羚羊が必要です。それもライオンの100倍の頭数がいります。干ばつが起きると、羚羊は半分に減らして生き残れますが、ライオンは絶滅してしまうかもしれません。
ライオンは単に食物連鎖の頂点にいるに過ぎないのです。
絶滅危惧種の殆どが、トラやシマフクロウなど食物連鎖の頂点にいる動物なのです。食われる羚羊の方が強いのです。
これは人間社会でも言えます。
実は弱そうに見え、いつも食い物にされている百姓が一番強いのです。資本家は、いつも危険に晒され、食い物になる庶民がいなくなれば絶滅するのです。
百姓・庶民が最も強いのです。
世の中は力ではありません。
平和の中で支え合い、搾取されている一般人の方が強いのです。
特に、命を支える食糧を生産するものが最も強いのです。
百姓を馬鹿にする体制がおかしいのです。
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なるほど、先生が書く文章には関心してしまいます。 (秋田の田子作)
2013-05-01 12:25:41
なるほど、先生が書く文章には関心してしまいます。

我々農民や庶民が居なくなれば、搾取している支配者達が死んでしまう論理。
なるほど!
もっともな回答。

名回答ありがとございました。
農家の跡継ぎとして何となく惨めな人生観を持ちながら生きて来ました。

視点を変えて世の中を見てみたら、意外な真実を発見。


今後も、先生のブログを拝見させていただきます。
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9条2項改正や59条改正には賛成だけど、96条... (夏瀬)
2013-05-03 11:52:32
9条2項改正や59条改正には賛成だけど、96条は変えちゃいけない。

96条は、9条や59条よりも断然、重要な条文であるということを知らない人が多すぎるのではないか。

憲法が憲法であるために必須の条文が96条です。
96条は憲法の存在理由に直結しています。

9条2項改正や59条改正には賛成だけど、96条は変えちゃいけない。
返信する
戦後の奇跡的な高度経済成長は、実はベトナム戦争... (ひまわり)
2013-09-23 16:34:52
戦後の奇跡的な高度経済成長は、実はベトナム戦争によってもたらされた側面が大きかった。
日本列島を在日米軍基地だけでなく丸ごと発電所や道路、鉄道、病院、温泉、工場などといった日本中の機能を米軍に提出した見返りであった同時代史を、私たちは絶対に忘れてはならないと思います。
アメリカは、資本家の金儲けのためなら、喜んで戦争をするシステムです。
安倍首相は、憲法9条はさっさと捨てて日米安保を本物の日米軍事同盟に育てようと考えています。
何より9条を押し付けてきたアメリカが、イラク戦争あたりから、「ショウ・ザ・フラッグ、血を流せ」とせっついてきています。
安倍政権の主導で憲法9条がなされた場合、私たちは、常にアメリカの戦争に付き従う義務を背負わされることになります。
どうやって対抗すればよいのか。
他の先進社会がアメリカの提案する新しいルールセットを拒否し、アメリカの安全保障のルール・セットが他の大国(フランス、ドイツ、ロシア、中国)のルール・セットとまったく噛み合わなくなる状態。
このシナリオをたどればアメリカはグローバリゼーションの推進に関してあまり大きな成果をあげることはできないだろう。「戦争はなぜ必要か」トマス・バーネット著、ジョージwブッシュが大統領だった時代まで米国防総省の戦略計画補佐官を務めていた人物。
アメリカが潜在的な不安を抱えているフランスやドイツやロシア、中国とも絶えずネットワークを張り巡らせて、情勢に応じてアメリカと距離を置いたり、近づいたりするべきではないのでしょうか?でも、安倍さんにはその気はまったくないのです。
アメリカは、石原慎太郎さんのような人材を適当に焚きつけては、尖閣問題における日中間の対立を煽り立て在日米軍の存在感を見せつけています。
石原慎太郎・東京都知事(当事)が都による尖閣列島買い上げの方針を打ち出したのは共和党系のタカ派シンクタンク・ヘリテージ財団のシンポジウムでした。9条以外にも、「表現の自由」を定めた21条に、自民党は次の条文を加筆するといいます。
2、前項の規定にかかわらず、公益及び公の秩序を害することを目的とした活動を行い、並びにそれを目的として結社をすることは、認められない。
政府の気に入らない言論や報道、組合活動や市民運動はまかりならん、と釘を刺されているようです。
基本的人権を明確に打ち出している現行憲法の97条が、自民党の改憲案では丸ごと削除されているのも不安です。
市民運動ができないという事は、経済で、新自由主義によって99%の貧困層になっても、戦争をやる事になっても文句を言えないという事でしょうか?
自民党による、独裁政治の始まりですよ。
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憲法改正前は9条2項、前項の目的を達するため、陸... (ひまわり)
2013-09-23 23:27:12
憲法改正前は9条2項、前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。
自民党の憲法改正草案は、一部ですが、第9条の2、我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全を確保するため、内閣総理大臣を最高指揮官とする国防軍を保持する。
この9条改正は原発の利権にも絡んできます。
みのもんたがテレビで東電の批判をしたら、次男が逮捕されたとか書いてあったので怖くなってコメントは差し控えますが、原発に関していえば、アメリカは関係ないですね。日本国内の利権の話しです。
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