消費増税だけを言い続けてきた野田首相であるが、自民・公明の三党会談で自民党案に乗るようである。
消費増税のためならなりふり構わない、自民へのすり寄りである。民主党がマニフェストを放棄させられるとか、いまさらメンツを立てる向きもある。民主党のマニフェストの主要な部分はなくなっているか、放棄されている。
いまさらと思うが、マニフェストを国民に問うたのだということを思い出すだけでも、野田の消費増税は意味があったと言える。
民主党には、これまで政権与党として手練手管に長けている、政治家が少なくない。野田はこれに嵌められた。自民党は、民
主党が分裂することを目論んで、期限を切ったり、自民案の丸のみを提示したり、マニフェストの撤回を要求したりしている。
これらは一見自民党の政治主張のように見えるが、事態は民主党の内部崩壊を狙ったものである。
政治経験が浅く、理屈が世界を支配すると教えられた松下政経塾出身野田は、消費増税だけのために動いているのである。
外では、超党派による反消費増税の集会が行われている。民主党からは50名ほど、全体では117名もの国会議員が出席している。
増税案が延期になっても、決議されても傷つくのは民主党だけである。自民党の術策にはまったのである。