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そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

大江健三郎の死を悼む

2023-03-13 | 平和
大江健三郎が亡くなった。九条の会の発起人の一人である。発起人は沢地久枝さんだけになってしまった。大江さんは文学者としては珍しく、嗅覚の鋭い方でおられた。書斎に閉じこもっているだけでなく、戦争や核兵器廃絶に沖縄戦の軍部の自害強制など、多くの反戦運動の起爆剤となられた。
初めて手にしたのが、「ヒロシマノート」だったと思う。作家がこのような取材をして、出版するということがが珍しい時代に大いに感銘を受けた。大江を通じてサルトルを知った。
10年後出版された「沖縄ノート」では、集団自決の事実関係について、自虐史観を掲げる右翼側から幾度も訴訟が行われたが、退け勝利している。にも拘らず、教科書からは集団自決記載が排除されることになったり、未だに慰安婦問題と併せて事実を否定する集団が存在する。
天皇制に反対し、ノーベル賞受賞者で唯一文化勲章を受けていない存在である。
安倍晋三が2006年最初に総理に就いた時に、「この男は危険である。敬称を付けるべきではない」という発言を受けて、本ブログでは一切安倍晋三に敬称はつけていない。
事実、大江の指摘を遥かに超える勢いで、安倍晋三の下で右傾化している。6年後再登場した安倍晋三は、集団的自衛権行使容認に向け、内閣府法制局長官に法律のド素人を据える一方、内閣府に警察官僚を大量に迎え入れた。共謀罪や特定秘密保護法や安保関連法案(戦争法)等々を強行し、岸田は防衛予算を倍増へと走る。
大江はここまで右傾化を予測はしていなかっただろう。大江の予測はここまでなかったと思われる。大江健三郎の死を悼む。
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食料こそが真の「防衛装備品」である、武器は武器と正確な表現するべきである

2023-03-13 | 平和

武器や兵器を、安倍晋三は「防衛装備品」と呼び、殺人武器の印象を和らげるための、言葉遊びの名を冠した。
防衛省では『防衛装備品とは、自衛隊が任務遂行にあたり用いる戦闘機や艦船、潜水艦、輸送機、トラック、通信・情報システム、燃料、食糧、天幕や制服といった繊維類など、中央調達品目として定められているものを指す。』と定義している。言葉だけではなく、テントや衣服まで含まて武器の印象を薄めようとし、自衛隊が調達するものは何でも、防衛装備品であるということになる。(調達という言葉が上から目線で、汝臣民から提供を受けると言った表現である)
この言葉遊びの延長で、「輸出」を「移転」と呼び変えて、「武器輸出禁止三原則」を「防衛装備品移転三原則」と言い変えた。これまで明確であった、共産国、国連が禁止している国、紛争当事国が一掃されて、同盟国との協定などや国連の協約がなければ、武器は輸出できるとなっている。武器の質の上限や数量などは何もなく、武器でもどれだけ多くても輸出できるのである。
移転という言葉で、貸し付けるかの印象ですらある。言葉足らずの安倍の言葉を借りれば、印象操作といえる。
防衛装備品なら開発研究も文句ないだろう。輸出だって移転するのだからというのだろう。
早速報道は武器あるいは兵器と呼ぶべきところを、「防衛装備品トマホーク」と呼んでいる。3000キロも巡行する一発5億円もするミサイルのどこが、防衛う装備品なのか。

しかし防衛装備品とはすばらしい言葉である。今一度防衛装備品を考えると、最も相応しいものは武器などではなく、食料といえる。
食料が十分あれば、兵糧攻めにもあわなくて済むし、もうすでに始まっている食料危機すら乗り越えられる。農業こそが平和産業なのである。
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