そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

政権運用の巧みさで、安倍政権政策では破たんしていても生きながらえる

2015-11-13 | 安倍晋三
安倍晋三(大江健三郎氏の呼びかけで呼び捨てにしています)が打ち出した政策は、憲法違反等法に抵触するものばかりであるが、それ以外の法的に問題のない政策はほとんどが破たんしている。安全保障関連法(戦争法)は明確な憲法違反であるし、臨時国会開催要求を無視するのも、特定秘密保護法も憲法に抵触する。労働基準法等も全く気にせず、労働対価のシステムを壊そうとしている。武器輸出三原則は全く反古にして、堂々と武器を世界にバラマキはじめ、長年保ってきたこの国の平和国家としての在り様を破壊してしまった。
更には公約などどこ吹く風で、TPP参入を堂々とやってのける。食料自給率の向上も地方創生も、TPP参入で吹っ飛んでしまった。公約無視の連続技である。消費増税も社会保障費には全く回すことなく、ひたすら防衛予算の拡大と、土建屋対象のバラマキ政策に回されている。財政再建など全く考えていない。そもそも、選挙で集団的自衛権行使容認を全く訴えていなかった。多くの国民にとって寝耳に水の政策である。

安倍晋三の打ち出す経済政策はことごとく失敗している。アベノミクスの、第一の矢が虚構なのである。金融緩和によって、人工的に作り出された円安がもたらした、株価の上昇が特定の企業と海外投資家などの金満家を潤しただけである。第二の矢の公共投資は着々と進めて財政比率の悪化を促している。第三の矢は放たれているかどうかも分からない。デフレ基調の緩和は、虚構の経済政策で起きた一時的なものでしかない。すでに破たんしている。次に出した、三本の矢だか的だか解らない政策は、実現不可能のものばかりである。

なのに、安倍晋三が堂々と政権を担っているのは、ひとえに野党の体たらくに他ならない。安倍晋三の維新潰しが功を奏しているのである。民主党は、共産党と維新の党の左右から引っ張られて分裂寸前である。その中核をなすはずだった、維新の党は見事に崩壊した。分裂したのではない。崩壊したのである。
有り体に言えば、安倍晋三は最悪の権力者なのである。にもかかわらず、安保関連法案で支持率を下げては見たが、すぐに回復した。国民は支持する野党がないのである。安倍晋三の経済政策が虚構であるが、国民にとって幻影でもいいから見ておきたい夢なのかもしれない。
政策としては完全に失敗しているにも拘らず、安倍晋三が生きながらえるのは、権力者の家柄の人脈とそれらを巧みに利用した運用にある。その間にも安倍晋三によって、この国は一段と明確な軍事国家へと進み、財政悪化をより一層深刻にし、格差社会はさらに進行するばかりなのである。
コメント (2)
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