世界が注目する中、米中のトップ会談が始まった。アメリカは、様々な問題がある中、胡錦濤を国家主席を国賓として最高の礼を尽くす中で迎えた。この日に合わせて昨年の経済成長が10.3%と発表し、世界第2位の経済大国になった中国の主席の自尊心をくすぐるには、十分の歓迎だった。
オバマは国に内外から多くの注文を中国に向けて出すように注文を受けていた。人権問題、人民元の引き下げと北朝鮮への圧力などである。少なくともこ の3点は全く動くことがなかった。聞いておきましょうという程度の、胡錦濤の回答である。
しかしながら、オバマは大きな経済的な成果を得られたことに間違いがない。アメリカから200機もの航空機の購入など、3兆千億円の商談を決めたから である。昨年インドに数100人のビジネスマンを引き連れて出向いた時と同じように、オバマはセールスマンに徹した感がある
今やアメリカは中国に大きく経済的に依存している。かつての米ソのように経済的に依存することのなかった関係とは大きく異なる。アメリカは、高い経済成長を維持する中国にあやからなければならない。
アメリカの民主党は人権政党として自負していたものである。チベット問題も劉曉波もウイグル問題も何も言えなくなってしまた。何よりも経済なのである。今回の商取引で、23万人の雇用が生まれると、国内に向けた発言も忘れない。
同様に人民元が安すぎるとか、朝鮮半島の非核化への協力などのオバマの発言も、アリバイ的な内容に終わってしまった。胡錦濤に上手くやられただけの会談に終わってしまった。これで晴れて中国は、今まで以上に大手を振って国内外で好きなことが出来るようになった。これが対等な国家関係だと言える。菅直人に聞かせてやりたい。