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そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

食のグローバル化

2011-01-15 | 政治と金

NHKの世界のBSドキュメンタリーは良く見る番組である。今週は、「シリーズ、グローバル化する食」として5回放送された。いずれもイギリスBBC制作番組で110110_a_02_2ある。1、2回はイギリスの放牧養豚農家が、アメリカとオーストラリアをルポす る。アメリカでは、世界のトマト製品の40%をここで生産しているという工場とそれを生産する農場を訪問し、同じ企業養豚を訪問した後には、限られた乳牛を地力保全のために多様な動物を飼う農家である。アメリカは多様であるが、特にトマト生産農家に実態には恐怖すら感じた。

最も興味のあったのは、3、4回である。ファーストフードを好む20歳前後の若者が、生産地を訪問して作業をするのである。3回目はタイのツナ缶製造作業、4回目はインドネシアのエビ養殖の現場作業である。自分たちの食べているものを作る現場を見るということで、若者たちは喜んでいた。

先ず作業は若者たちにとって苦しいものであった。ツナ缶工場では、マグロの腹を割き内臓を出すことが出来ない。宿泊施設の環境の悪さに戸惑うばかりである。自分達が食べているものである。やっと作業が出来るようになって、貰った賃金の安さにただただ驚いている若者たちである。

死ぬ思いで働いて得た賃金は、イギリスの時給に満たないものである。現地の人たちは、ほとんど一日中立ったまま黙々と私語もたしなめられて働いていた。イギリスの若者たちは、生涯で最も過酷な作業にもかかわらず、夕食の僅かなファーストフード代に消えたその日に賃金に失望するばかりであった。

エビの養殖場では、泥まみれになって働くのであるが、現地の臨時雇用の労110113_a_02 働者に遠く及ばない程度しかできない。彼らは、自分たちが食べているエビには、太陽が燦々と降り注ぐ太陽と緑の絵が描かれたあった。しかし、目の前にあるエビの養殖場は、泥だらけで区切られた淀んだ池が広がるばかりである。

食のグローバル化は、結局は賃金の平準化にいずれ行きつくであろう。イギリスの若者たちが安価なエビやツナ缶を食べることが出来るのは、生産現場の労働力が安価であるからに他ならない。これらの国が、いずれ賃金を上げてくると海外で生産されたものは、当然高価になってくる。現に世界の生産工場と言われていた中国から、徐々に企業離れが起きている。

工業製品ならいざ知らず、人の生存を担保する食べ物となると、そうそう早急に自国生産に切り替えたりも出来ない。安価な食品には理由がある。食のグロ-バル化は、賃金格差によって進行していることを番組は教えてくれていた。

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