半透明記録

もやもや日記

【ミズオト】を読んでみよう!

2010年03月22日 | 同人誌をつくろう!

さて、同人誌YUKIDOKE-vol.3【ミズオト】の公開から1ヶ月が経過しました。ちょっと遅くなってしまったような気もしますが、さらに多くの方に【ミズオト】へ興味を持ってもらえるように、このあたりでもう一度宣伝をさせていただきます(^_^)

というわけで、早速。
【ミズオト】では現在11作品を掲載しています。今後1作品の追加を予定しておりますが、まずは第1期のラインナップからご紹介♪ 作品の内容説明を簡潔に、そして私の個人的な感想も書いています。
興味を持たれましたら、それぞれの作品タイトルには【ミズオト】web版のページへのリンクを貼ってありますので、どうぞクリックして読んでみてくださいませ!


――――――――――――――― ミズオト ――――――――――――――――

 

* イチョウ並木通り …… 百代紅葉(←タイトルからリンクしています)


『イチョウ並木通り』は優しいお母さんと女の子、そしてイチョウ並木のお話です。百代紅葉さんにはこれまでにも人形劇のシナリオを投稿していただいていましたが、今回は児童文学です。末っ子の女の子が大きくなって、お母さんは嬉しいような寂しいような、というところが個人的にはぐっときました。イチョウ並木の面々のやりとりも微笑ましくて幻想的、とにかく心が温まります。こういうストレートな優しい世界を、私は長らく忘れていたような気がしますよ…(ToT) 紅葉さんご自身の素敵なお母さんぶりもうかがわせる作品です♪



  * トリビヨ …… COLOC(←タイトルからリンクしています)


『トリビヨ』は今回初参加のCOLOCさんによる、レトロでシュールな雰囲気が漂う短篇3つ。大人になった僕のところへ、かつて遊んだ公園の鳥の形をした遊具が訪ねてくる「トリビヨ」、線路に置かれた硬貨はどうなる「予想外」、将来はなにになろうか「やせっぽち」。私は「やせっぽち」が一番好きかもしれません。子供時代のひねくれたようでいて純な悲しみが美しく描かれています。いずれも子供心が呼び覚まされるような、ほのぼの優しくてじわっと寂しい不思議な短い物語です。うまい!



  * グレイ …… 沢さくら(←タイトルからリンクしています)


沢さくらさんの『グレイ』。クリーニング屋で働く主人公の前に、ある日驚くべき客がやってきた!! というお話。沢さんから初めて原稿を送ってもらった時、私はあんまり面白いので大興奮した短篇です。私的にはかなりツボりました。このアッサリ感がたまらなく良い感じ!
ちなみに【ミズオト】掲載作品の表紙ページはほとんど私ノトマユミがデザインさせていただいたのですが、内容と全然合ってないじゃん!というご意見もあるかと……。『グレイ』も表紙と内容があんまり合ってないかなぁと思う作品のひとつです。沢さんゴメンナサイ! 中身はもっと明るくて楽しいんです~~!



  * still …… 烏 合(←タイトルからリンクしています)


烏合さんによる短歌集。烏合さんにはこれまでにも短歌をお寄せいただいておりますが、いつも、視覚的な美しさ、色彩の鮮やかさ、言葉の柔らかさなどなど、歌の心が分からぬ私にも、短歌の魅力がじわじわと伝わってきます。短歌という限られた文字数で表現される世界のことを、たまにはじっくりと考えてみたくなる。烏合さんの誠実さが伝染して、ついつい真剣になってしまう私でありました。私が今回もっとも好きだったのは、「鳥低く飛ぶ…」の一首。色がとても美しい!



  * ポラロイド・子供と ……たかふ じじゅん(←タイトルからリンクしています)


今回初参加たかふ じじゅんさんによる詩「ポラロイド」と「子供と」。いずれも独特のリズムを持った、私の感触では、水のイメージが強く感じられる詩の世界です。詩心のない私(詩心「も」ない私)には、正確にこの世界を理解し切ったという自信はまったくないのですが、それでも水の冷たさとか光のまぶしさのようなものをここから取り出すことはできたと思います。それでどこかちょっと寂しくて胸が痛む…みたいな。繊細な世界! 私は鳥がたくさん出てくるところが好きなんですね~♪


  * 山田ゆたかの誕生日 ……ねこきむち(←タイトルからリンクしています)


前作『山田ゆたか、24歳、OL、カレシなし』に続く3つの短いお話。ねこきむちさんからは実はもっとたくさん作品を送っていただいていたのですが、私の独断と偏見でこの『山田ゆたかの誕生日』を掲載させていただきました。だって好きなんだもん!
3つの短いお話を収めていますが、特に表題作の「山田ゆたかの誕生日」がおすすめです。可愛い。可愛い! とにかく可愛いんです。まどかさんの可愛さに、ひとり悶絶いたしました! ほのぼの青春小説という感じで、私のお気に入りのシリーズです♪



  * 仮面の姫 …… 梶谷友美/小笠原夕希子(←タイトルからリンクしています)


梶谷友美さんが文章を、小笠原由希子さんが絵を担当なさった合作第2弾です。前回【ツルバミ】に掲載させていただいた『深山幻想』も大層迫力のある美しい世界でしたが、この『仮面の姫』も相当美麗で、ひたすらじーっと眺めたい感じ!
物語はシンプルで短いものですが、「仮面」というものを深く追求してあって、今回もさすが梶谷さん!という出来栄え。どうしてあんな簡潔にうまく表現できるのですかね~?ほんと凄い。そして、小笠原さんの絵がまた物語の内容にぴったりマッチしていて素晴らしい! 細部までまじまじと眺めたくなる美しい絵の数々! 馬とかもう! 凄すぎ!
とにかく、ものすごくカッコイイので、是非じっくりと味わっていただきたい作品です。


 *『鍵が無いぞ、稲垣か!?』~ようこそ回文の世界へ……COLOC(←タイトルからリンク)


『トリビヨ』のCOLOCさんが、もうひとつ面白い作品を投稿してくださいました。
「回文」。
なにこれ、超面白いんですけど! 「しんぶんし」くらいしか私は思いつかなかったですが、COLOCさんの回文はそんなもんじゃないですよ! もっと長くて複雑! そして文章として意味が通っているような、いないような、でもやっぱ通ってるような…という奇妙な感覚を味わえます。上から読んでも下から読んでも同じになる言葉の連なりが、時にはロマンチックだったり愉快だったりします。た~の~し~い~~!
私はどうしてもこの回文の数々にカットをつけたくて、COLOCさんに無理を言ってカットを描かせてもらうお許しをいただいたのですが、ところどころでハズしてます(/o\;) スミマセン; みなさん、私のへなちょこカットに惑わされず、想像力を爆発させてください!



  * ハルムスの超短編 …… ダニイル・ハルムス作 ペーチャ訳(←タイトルからリンクしています)


ついにきた! 翻訳もの!!
私はハルムスはよく知らなかったのですが、愉快でとぼけていて、ちょっと人を馬鹿にしたような雰囲気のある超短編を、ペーチャさんが訳してくださいました! わ~、ありがとうございました!! まさかYUKIDOKEで翻訳作品が読める日が来ようとは…!!(感涙!)
おばあさんはひたすら窓から転げ落ち、マーシキンはコーシキンを殺し、セミョーン・セミョーノヴィチは目の錯覚に悩まされ…おかしなお話ばっかりです! あとがきもためになりますよ(^_^) 海外小説が好きな方にも、海外小説はあまり読んだことがないという方にもおすすめです♪ なにしろ、一個一個のお話が超短い。超短編ってなかなか面白いですよね。



  * アストランチア …… 夏 鳥(←タイトルからリンクしています)


『アジュライト』『ミモザ』に続く「蜥蜴と薔薇」シリーズ第3弾。今回の主人公は水谷七海。七海ってこんな女の子だったのか、意外! というわけで、是非とも未読の方には最初の『アジュライト』から読んでいただきたい作品ですね。【ミズオト】web版の『アストランチア』のページには過去作品のリンクも貼ってありますので、順番にどうぞ!
このシリーズは登場人物がそれぞれにとても魅力的でありまして、また随所に夏鳥さんの美意識が炸裂していて私はとっても好きな作品です。とにかく今は、つ、続きが気になります~(>_<;)



  * ロシア海岸 …… ノトマユミ(←タイトルからリンクしています)


私の描いたマンガです。『サンショウウオ』『夢のなかで』に続く「夢の漫画化」シリーズ第3弾。えーと、マンガです。私が昔実際に見たロシアな夢を再現してみたつもりですが、ロシア的要素は皆無です! 意味なんてなくたっていいんだ! と自分に言い聞かせて泣きながら描きました。
私自身には残念なことにこのマンガの面白さがあまり分かりませんが、一部では意外と高評価(注:あくまで当社過去比較)をいただけたので、見ようによってはどこかに面白さがあるのかと……どこ?(/o\;) あ、技術的にはようやくちょっとマンガっぽくなってきましたヨ!



――――――――――――――――――――――――――――――――――――




という、【ミズオト】の今回のラインナップ!
興味が沸いたという方は、是非! 今すぐこちらからご覧下さいませ~♪
感想など、ひと言でもお寄せいただけると感激至極でございます。ここのコメント欄でも、【ミズオト】web版のコメント欄でも、個別にメールでも構いませんので、よろしくどうぞ☆




同人誌YUKIDOKE-vol.3【ミズオト】
こちらにて、ただいま公開中です!

→→ 【ミズオト】web版






補足:追加の1作品は、今月中に追加予定です(^_^) 出来次第あらためてご連絡しますので、こちらも楽しみにお待ちくださいませ!









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8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ヘアリキッドケツにつけドッキリアヘ (piaa)
2010-03-22 13:13:52
回文確かに超面白かったですね!これは意表を突かれました。
こういうのって自分で思いついてニヤニヤしたりするところで終わってしまいそうで、ふつう人前で発表するようなものではないと思うんですよね。
これを投稿しちゃうCOLOCさんの、そして掲載しちゃうntmymさんのセンスに感心してしまいました。

ちなみに私の同僚に「川崎君」という男性と「佐和香ちゃん」という女性がいまして、もしこの二人が結婚したら上から読んでも下から読んでも「カワサキサワカ」だということに気づいて結婚を勧めたのですが、サワカちゃんは別の男性と結婚してしまいました。惜しい事をしました。
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スパムかと思った! (ntmym)
2010-03-22 13:30:41
piaaさん、さっそくどうもありがとうございます~(^_^)! 一瞬スパムコメントかと思いましたが、愉快な回文付きで! へへへ…

いや~、でも、COLOCさんの回文の面白さが伝わって私も超嬉しいです! これってすごく面白いですよね! 私などは編集の合間にもスゲースゲー!と呟いていましたよ♪

にしても、サワカちゃん、惜しかったですね……!(/o\;)?

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グレイさん、面白い。 (つぼる)
2010-03-22 17:24:17
私もクリニックにグレイさん、来てほしい(笑)

PS.今日、真樹ちゃんとランチしてきたよ。
おなか、少し大きくなってました
体重コントロールが大変そうデス。
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ありがとー! (ntmym)
2010-03-22 22:38:25
つぼるちゃん、ご覧いただきどうもありがとう♪
うふふ。グレイさん、いいよね(^_^) クリニックに来るかもね☆

ところで、マキちゃんの件は知らなかったからさっき問い合わせてビックリしたヨ! メデタイやね(^o^)! 今から楽しみです
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ミズオト (akiko)
2010-03-28 11:39:46
ちょこちょこ読ませてもらってます。
●回文おもしろいねー。イラストにもまた味があって、面白さを盛り上げてくれて良かったよ。
●イチョウ並木通り、9月から保育園に通わせようと思っているから、やっぱり急な変化に母も寂しくなるのかなぁと先輩ママさんの話をうかがっているような気分になりました。
●グレイの表紙、山田氏の奇異加減(奇異なんだけど、なんとなく馴染んでる)がなんともうまく表現されてると思いましたよ。
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ありがとう(^_^) (ntmym)
2010-03-28 15:09:31
akikoさん、どうもありがとう♪
珍しいね!
コメントありがと-!
お楽しみいただけたなら幸いでございます(^o^)☆
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そうですね (manimani)
2010-04-02 23:54:16
いまごろコメントで恐縮です。

ワタシにはどうも散文を理解するちからが欠けているのか?
すっと入ってきたものの順に並べるとすると
マンガ>韻文>詩文>小説
の順になりました。

たまたま最近そういう精神状態にあるのかな。これはなんというか、リズムを求めているのかな自分は。
マンガはリズムというか間合いが勝負ですよね。そしてその間合いの上に意味を乗せて行く。その組み合わせが何をもたらすかということをワタシは見るような気がします。

●ノトさんの『ロシア海岸』は今回はちょっと内容を伝えようとする意志のほうが勝ってしまって、間合いの勝負には出ていないなと思いましたね~でも面白いですけど。
道路標識にロシア、ポーランドとかおおざっぱなのにまず吹きましたが。
でもなによりこの作品大好きなのは、決定打、でかい電球が出てくるところがあるからです!これは海辺で暮らしているとときに本当に起こることなのです。

●烏合さんの『still』も好きです。定型のリズムと言葉の意味がうまく響きあっていて凛とした澄んだ空気感があります。

●たかふ じじゅんさんのものは非定型ですが、やはりリズムを追求したものだと思います。そこに雨の近い、あるいは水辺の湿度や鳥の羽ばたきの音や風を乗せている。非定型な変拍子の音楽という感じです。(ふふふ)

あとですね、ワタシも密かに回文に凝ってましてね(笑)でもたくさん作ってみるのですが、満足のいくものはまだ2つか3つくらいしかありません。これでは作品集になりませんね。

ということで、全部の感想が書けなくてもうしわけないのですが。。また書籍版を楽しみにしています。
(て作られるのかな?)
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ありがとうございます! (ntmym)
2010-04-03 08:39:47
manimaniさん、どうもありがとうございます♪♪

>ノトさんの『ロシア海岸』は今回はちょっと内容を伝えようとする意志のほうが勝って

あっ!これ、ねこきむちさんにも言われたんですよねー。私はそういう自覚がなかったのですが、言われるとたしかにちょっと理屈を通そうとしすぎというか、なんとか筋を通そうとしていたのかもしれませんね;
あれは夢の話ですが、でかい電球は実体験に基づいております。砂浜にどでかい電球という、まるで夢みたいなシュールな光景でしたが、海辺の人の共感は得られるだろうと期待していました(^_^)えへへ☆

ところで、回文、結構人気ですね! 今度読ませてください~♪
あと、書籍版ですが…そう、そうですね…もうちょっとしたらまた(/o\;)

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