半透明記録

もやもや日記

お知らせ

『ツルバミ』YUKIDOKE vol.2 始めました /【詳しくはこちらからどうぞ!】→→*『ツルバミ』参加者募集のお知らせ(9/13) / *業務連絡用 掲示板をつくりました(9/21)→→ yukidoke_BBS/

『ZERO』

2007年11月12日 | 読書日記ー漫画
松本大洋

《あらすじ》
五島雅はボクシング・ミドル級で無敗の強さを誇るが、30歳という年齢にさしかかりそろそろ後継者を…という話も出ている。しかし、彼の望みは――。

《この一文》
“「マトモじゃない。」
 「そういう人間にしか 行けない所がある。」 ”



『ナンバーファイブ』のときもそうでしたが、この人の作品は、読んだ直後よりもあとになってからのほうが、何かくるものがあります。これもそうでした。

この『ZERO』というのは初期の作品だそうですが、私がすでに読んだ『ピンポン』『ナンバーファイブ』などに繋がる、というか、それらで見られるのと同じテーマが、やはりこの作品にも見られます。

その先にあるのは何か。

というようなことを、私はいつも考えさせられるのでした。


それから、ちょっと気が付いたことには、私を震えさせるものとしての文学作品や漫画などには、2種類あるということです。ひとつは、私に突き刺さって抜けないもの。もうひとつは、私をばかっとまっ二つに割いてしまうものです。もちろん、これはただ、私がどのように感じるかというきわめて個人的な問題に過ぎません。でも、とりあえず2種類ある。

突き刺さって抜けないものには例えば、ラーゲルクヴィストやストルガツキイなどがあり、割くものには、松本大洋やエレンブルグがあります。

そんな区別が必要なのかどうか、そしてそれについて考えることも必要かどうか分かりませんが、とりあえず記録だけしておこう。


あ、なんか全然『ZERO』の感想を書いてないや…。もちろん、面白かったです。