半透明記録

もやもや日記

スルバランをみる

2007年11月24日 | 学習
実物を間近に見てみたいなあ、と思う絵がいくつかありまして、スルバラン(Francisco de Zurbarán, 1598年11月7日 - 1664年8月28日。スペイン)の作品もその例のひとつです。

私は「聖ウーゴと食卓の奇跡」という絵ではじめてこのスルバランという人を知ったのですが、それがどれほど衝撃的な出会いだったかはうまく説明できそうにありません。とにかく、その白さと静かさに圧倒されました。そして、その穏やかさにも。どうしてこんなに穏やかなのか。そして、なにか「正しさ」のようなものがあって、目が離せません。

目が離せないままずっと眺めていると、私の心中には次のような反省が促されるのでした。「炎を消さずに燃やし続けろ」。そう言われているような気がします。確かさ、とか誠実さ、とかそういう言葉を思い出すような。

私は一瞬の勢い良く燃え上がる炎を好みますし、私自身もおおかたそういう性質を備えていると感じるのですが、スルバランの絵には消えないように燃やし続けられた炎のすごさというものを感じます。それを私は魅力的に思うのでした。



San Hugo en el refectorio de los Cartujos


Plato con limones, cesta con naranjas y taza con una rosa


上の絵の右部分拡大。この部分のなにもかもがすごい


ここでスルバランという人物についての詳細と、彼のたくさんの作品が見られますよ。
脚を縛られた子羊の絵もかなり感動的。

 →→Wikipedia : フランシスコ・デ・スルバラン



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2 コメント

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Unknown (mumble)
2007-11-26 13:58:43
こんにちは。
 スルバランって、余り知りませんでした。ベラスケスとかムリーリョの方が有名ですから。コターンの台所画はいかかがでしょうか?スルバランにも影響を与えたかと思います。スルバランでは「墓の中の聖フランチェスコ」がいいように思います。ところで、中野京子著、「怖い絵」朝日出版はそれなりに面白かったですよ。ティントレットの「受胎告知」について、ルカ福音を【何の予感もなく、期待すらしていなかった若い娘の前に、いきなり人間ならざるものが出現した。彼女の驚きたるや、どれほど大きかったことか。そこへ重ねて「恐れることはない」などと言われれば、かえってその先の言葉の不安を募らせ、怯えるに決まっている。案の定、天使のお告げはありがたいものではなく、身に覚えもないのに「みごもった」のだという。もうすぐ結婚をひかえた幸せな時期の女性にとって、これは最悪の事態と言わずしてなんと言おう】と、現代風に説明している描き方が面白い。昔は領主には花嫁の処女を奪う権利があったが、領主と言えば神も同じなどと罰当たりなことも書いています。フラ・アンジェリコの受胎告知しか知らないと、疑問そのものが湧いてこないかと思ったりしました。
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Unknown (ntmym)
2007-11-26 18:43:53
mumbleさん、こんにちは~!

スルバランはやはり宗教画がよいのでしょうかね。聖フランチェスコもいいですね。

そして、コターン。
いいですね! 私は例によって全く知らなかったですが、これは非常に好きな感じですね。人物は描かなかったという、なんというか一本気なところにも惹かれます。


>中野京子著、「怖い絵」

これまた、初めて見る本ですね。
私はあまり日本人作家は読まないのですが、でも、面白そう~。ちょっと探してみます!
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