啄木鳥の詩

里山の自然と山野草・高山植物、低山歩きと野鳥観察

「ナツツバキ」

2016-06-23 12:37:48 | その他
 ナツツバキ  ツバキ科
 “Flora! 花の饗宴 ルドゥーテの「美花選」と植物図譜の世界展”をみた。訪れたのは、群馬県立近代美術館。植物図譜って何?興味を持った。植物の種類がわかるように、正確に描いた絵を「植物図」。そして、これらを集めたのが「植物図譜」とガイドブックに記されていた。文は、学者が、絵は、画家が担当して本を作成。その画家、ルドゥーテ。フランスで活躍した植物画家。マリー・アントワネットやナポレオン妃、ジョゼフィーヌに仕えたという画家。数々の植物画は、実に正確で美しい。彼女たちは、とてつもない大庭園で、どのように、この花々を愛でたのだろうか、と想像の翼を広げてしまう。中でも、朝露がおりたバラには、美しさと気品さに、しばし、釘付けになった。
 美術館は、群馬の森公園にあるが、その公園を散策中、ナツツバキを発見。別名、シャラノキ(沙羅樹)。“祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす”と平家物語で有名な一節の沙羅双樹とナツツバキは同じものと思っていたが、実は違うもの。本物の沙羅双樹は、インドの高地に自生し、日本では1か所でのみ生育されているようだ。木肌のツルツル感とか、朝咲いて、夕方には散ってしまう一日花、花の色などが似ているので、沙羅双樹と間違えたらしいという事が図鑑に解説されていた。しとしと雨の中、緑豊かな公園で、芝生におちている白い花は、やはり、無常感やはかなさを感じさせるには充分だ。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする