啄木鳥の詩

里山の自然と山野草・高山植物、低山歩きと野鳥観察

区別が煩わしい花Ⅰ「キオン」「ハンゴンソウ」「オオハンゴンソウ」

2012-09-19 08:47:34 | 山野草

先月、有名国立大学の教授先生がテレビで「上高地に特定外来生物のオオハンゴンソウが入り込んでおり、植生に影響を及ぼす危険性があるので、駆除しなければ」と言う趣旨で語っていた。オオハンゴンソウは1昨年にも上高地で見かけたし、川原や荒れた草地などでたまに目にするだけに“何を今更”・・大袈裟な??という感じがしないでもない。少し離れて見ると良く似ている「キオン」や名前まで似る「ハンゴンソウ」などとの区別のポイントが、ようやく判りかけた。

女峰山や根名草山の登山道ではキオンとハンゴンソウが混在。上高地ではハンゴンとオオハンゴンが混じり、キオンを含む3種が混合。黒斑山ではキオンが大半だった。キオンとハンゴンソウは秋口の登山道脇を代表する花。鮮やかな黄色の花が気持ちを明るくさせる。

「キオン」はキク科キオン属の多年草。写真は国道122号線の金精峠に近い丸沼付近の道路わき。草丈は50-100センチ。8-9月に鮮やかな黄色の花を咲かせる。舌状花は5枚ほどで、茎の先端に開くように多数の小さな花を咲かせる。


「ハンゴンソウ」葉キク科キオン属の多年草。金精峠付近でキオンと混在していたが、キオンはコンクリートの間から石が目立つ場所に多いのに対し、ハンゴンソウはしっかりした草地が多いような気がする。花期や散状に開く花は両種が良く似ているが、見分けのポイントは葉の形。互生して先が尖り、縁が浅い鋸歯状になるのがキオン。ハンゴンソウは手のひらを開いたように、深い切れ込みがありすぐ判る。


「オオハンゴンソウ」は同じキク科だがオオハンゴンソウ属の多年草。国道122号から薗原ダム方面に下る道路わきに群生していた。草丈は50センチから高いものでは2メートルに達するという。やや大雑把な舌状の花弁は10-14枚あり、黄色で細長く垂れ下がり気味。他の2種と比べ間が抜けている感じがする。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする