そんなに食うなら走らんと

食道楽(ラーメン中心)とカロリー消費(ランニング中心)の葛藤の日々

ビリー・ザ・キッド@新宿曙橋 「テキサス・ステーキ&ジャンボ・ハンバーグ」

2007-12-09 11:05:24 | 飲み 肉
僕の「ステーキハウス」デビューはかなり遅く
齢18のときでした





父兄参観日にはアフロをあて直して
アロハをキメこんでやってくるような
ファンクでホップなオヤジに育てられた I 君


齢18のうちから
点けたハイライトを灰皿に忘れ
二本目に点火するような
キッチュでパンクに無事育ちつつある I 君





そんな彼らにご一緒して
下北沢のステーキハウスで
人生初の「1ポンド」とご対面させてもらった夜は
今でも記憶に鮮明に残る1シーン




僕の育ったスノッブな家庭では
外食といえば
厳密に管理されたウェイター・ウェイトレスが闊歩する
星がいくつか付いていたであろう高級レストラン


かどうかもわからないような
なんだかよくわからないコアなお店に
コアなオヤジは傾倒していた様です


「ライスはフォークの背に乗せて」
「スープの残りは皿を向こうに傾けて」


なんていう

社交場ではマストなヘビーマナーを
子供の頃から
そこでたたきこまれたわけです


「ステーキハウス」なんて不良のたまり場
間違っても近寄っちゃいけません と
母は口を酸っぱくしたものです





初めて見た「1ポンド」


~でいいよね?
の流れに軽く相づちを打ちつつ


いったい1ポンドがどんなもんかも
まったく見当がつかなかったあのころ


スノッブなお店では
まず拝むことのできないような




「肉塊」
大きくのけぞったものです




しばし衝撃に動けず
ただ溶けゆくバターを眺めるしかない僕の前で


その親子は
まるで呼吸するかのような
ごく自然な作法で
肉と鉄板の隙間に
ナイフとフォークをすべりこませたのでした


「だって焼けすぎちゃうじゃん」 と I 君


そんなカッコイイ作法を
流れるように当然に



僕は
彼の境遇に
激しく嫉妬したのを覚えています


そんな僕に気付くわけもなく


スルスル~っと
肉の下にニンニクを送り込み


「この方があとで美味いんだよね」 と I 君





僕は
自分のしどけなさを恨んだものです




もう


あの二倍生きてしまったのか・・・





ああ


愕然としつつ




今となっては




「ソース別皿でお願いします」

ぐらいは

自我を出せるようになった僕ですが



そんないまごろ I 君は
僕が想像も付かないような神マナーを身につけて
世界中の美女を転がしていることでしょう



神は
人の上に人を作りませんが


人を横に並べて楽しんではいるようです




生まれや育ちは大切です


どうにもこうにも
もどかしくも変えられない


そこを憂うことが
人生のコクかと

Comments (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 勢得@桜丘 「つけめん+味... | TOP | 凪@渋谷 【ど・みそ+凪】×... »
最新の画像もっと見る

2 Comments

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (しらけん)
2007-12-09 12:31:23
こんにちは!

下町のステーキって売り出し
オレッチが子供の頃から地元にありました

やはりニンニク&醤油の王道で食べるのが好きです

たまに無性に食べたくなりますよ
Unknown (kikumaru)
2007-12-09 15:10:20
18歳でのステーキハウスデビュー、全然遅くは無いと思うのですが・・・。
それより突っ込みどころは「ライスはフォークの背に乗せて」、こちらの方かと。
最後の写真のライスとニックの載ったフォーク、これは腹に載っているのだと思いますが、これが正しいマナーということでオケー?。

post a comment

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

Recent Entries | 飲み 肉