人間国宝だった先代の“柳家小さん師匠”に、愉快なエピソードがある。
連絡がつきやすいようにと、弟子が携帯電話を持たせることにした。
立ち寄ったお店で電話を初めて受けた小さん師匠は不思議そうに、
こう尋ねたという。「オレがここにいるって、よく分かったな」と。
どこにいる相手とでも話ができる。 改めて思えば、何と便利な
道具であることか・・。 さらにスマホの登場で、便利さは桁外
れに高まったことか。 コロナ禍で浮き彫りになったデジタル化
の遅れを抜け出すため、役割が期待されるのは当然の流れだろう。
接触確認アプリ「COCOA」だって、そもそもスマホがなけれ
ば始まらない。
だが個人の保有率はまだ7割に満たないという。 持たない人の中
には、私のように高齢者や生活に困っている人が多いように思う。
この先、ワクチンの接種や給付金手続きといった仕組みがスマホ
を持っている前提で話が進むと、立場の弱い人の立場はますます
弱くなっていくのではないだろうか。 政府や自治体には、デジ
タル格差の拡大につながらない制度設計をお願いしたいものだ。
(今はなにかというとホームページに掲載してありますとか手続きはホームページ
かスマホで・・と軽々しく言う。では持たない人はどうすればよいのかをもう少
し考えてほしいものだ)
落語家は握った扇子を耳に当てることで、電話で話す様子を表して
きている。 最近では畳んだ手ぬぐいをスマホに見立て、その上
で指を滑らす演出も見かける。 客席の笑いを誘うのは、演者が
操作や機能に戸惑いを見せる場面が多いようだ。
スマホが命を守る新たなインフラに進化した時、高座の風景もまた
変わるのではのではないでしょうか・・。
連絡がつきやすいようにと、弟子が携帯電話を持たせることにした。
立ち寄ったお店で電話を初めて受けた小さん師匠は不思議そうに、
こう尋ねたという。「オレがここにいるって、よく分かったな」と。
どこにいる相手とでも話ができる。 改めて思えば、何と便利な
道具であることか・・。 さらにスマホの登場で、便利さは桁外
れに高まったことか。 コロナ禍で浮き彫りになったデジタル化
の遅れを抜け出すため、役割が期待されるのは当然の流れだろう。
接触確認アプリ「COCOA」だって、そもそもスマホがなけれ
ば始まらない。
だが個人の保有率はまだ7割に満たないという。 持たない人の中
には、私のように高齢者や生活に困っている人が多いように思う。
この先、ワクチンの接種や給付金手続きといった仕組みがスマホ
を持っている前提で話が進むと、立場の弱い人の立場はますます
弱くなっていくのではないだろうか。 政府や自治体には、デジ
タル格差の拡大につながらない制度設計をお願いしたいものだ。
(今はなにかというとホームページに掲載してありますとか手続きはホームページ
かスマホで・・と軽々しく言う。では持たない人はどうすればよいのかをもう少
し考えてほしいものだ)
落語家は握った扇子を耳に当てることで、電話で話す様子を表して
きている。 最近では畳んだ手ぬぐいをスマホに見立て、その上
で指を滑らす演出も見かける。 客席の笑いを誘うのは、演者が
操作や機能に戸惑いを見せる場面が多いようだ。
スマホが命を守る新たなインフラに進化した時、高座の風景もまた
変わるのではのではないでしょうか・・。