大型連休以降の5,6月は新学期に慣れた子どもの交通事故が多くなる時期だという。
とりわけ小学1~2年生にあたる7歳は歩行中に事故に巻き込まれる件数がほかの
年齢に比べて多いそうだ。 東京都内では車に気づかれやすいやすいよう、登下校
時に黄色のベストを身につける取り組みが始まっている。
4月下旬、東京都板橋区の区立舟渡小に児童らが元気に登校してきた。 ひときわ
目立つのが蛍光黄色のベストを着た1年生。 同校がこの春に入学した約70人
に反射材のついたベストを配布し、多くの児童が羽織って登下校している。
学校近くを国道が通り、トラックなどの交通量が多い。 "桝田校長"は「1年生は
黄色のランドセルカバーをつけているが、後ろからしか見えない。 ベストは前
後関係なく目立つのがいい」と話す。
ベストは警視庁が2023年度、交通安全対策に重点的に取り組む都内の小学校9
5校の1年生に約6千着を配った。 保護者らへのアンケートで効果の実感など
を尋ねたうえで、今後も同様の取り組みを続けることを検討する。
舟渡小は23年度の1年生から進級時にベストを回収し、今年度の新1年生に配布。
積極的に着用を促がしている。 昨年着用した小学2年生の男子児童は「放課後
の習い事に行く時も使った」と話している。 同学年の女子児童は「ベストを着
て安心できた」と振り返っている。
ベストの配布には、多発する「7歳の交通事故」を防ぐ狙いがある。
警視庁によると、都内で19~23年に起き
た歩行中の交通事故の死傷者は7歳が446
人と年齢別で最も多かった。
大阪大大学院「子どもの安全ラボ」の“岡さ
ん”は「小学校に入ると1人で移動する機会
が多くなるが、交通ルールの理解が不十分な
こともある。大人と比べると視野が狭く、交
差点などを渡る際に見渡せる範囲が限られる」
と指摘する。小学生の事故は春に多く起こる。
警視庁の14~23年のデータによると、歩
行中の小学1~2年の死者・重症者数は5月
が264件、6月が260件で夕方が暗くな
ってくる10月(303件)に次ぐ多さだ。
入学、進級後の生活に慣れてきたことなどが背景にあるともいわれる。
小学校入学前から交通ルールを学ぶ場を設け、事故防止を図る自治体もある。
千葉県は県警と連携してモデルとなる幼稚園など4園を選び、交通安全教育に取
り組む。 年に2~3回、5歳児を対象として信号のない横断歩道の渡り方などの
練習をする。 家でも教えられるよう保護者向けの教室も年2回開く。
県の担当者は「事故が起きてからでは遅い。 小学校入学前から交通安全教室を
充実させ、事故を防ぎたい」と話す。
新しい技術を活用した対策もある。 金沢大とイーデザイン損害保険は23年、飛
び出しを防ぐ小型端末を開発した。 子どもが駆け出したタイミングや事故のリ
スクが高いエリアに入った際、ランドセルに付けた端末が警告音を出してこども
に注意を促がす。 小1児童約30人を対象にした実験では、「プップー、止ま
って」の警告音により、6割の児童の駆け出しを減らした。 今後も実験を重ね
て商品化を目指すという。
警察や学校・自治体・業者等だけでなく、皆で取り組んでほしいことです。
とりわけ小学1~2年生にあたる7歳は歩行中に事故に巻き込まれる件数がほかの
年齢に比べて多いそうだ。 東京都内では車に気づかれやすいやすいよう、登下校
時に黄色のベストを身につける取り組みが始まっている。
4月下旬、東京都板橋区の区立舟渡小に児童らが元気に登校してきた。 ひときわ
目立つのが蛍光黄色のベストを着た1年生。 同校がこの春に入学した約70人
に反射材のついたベストを配布し、多くの児童が羽織って登下校している。
学校近くを国道が通り、トラックなどの交通量が多い。 "桝田校長"は「1年生は
黄色のランドセルカバーをつけているが、後ろからしか見えない。 ベストは前
後関係なく目立つのがいい」と話す。
ベストは警視庁が2023年度、交通安全対策に重点的に取り組む都内の小学校9
5校の1年生に約6千着を配った。 保護者らへのアンケートで効果の実感など
を尋ねたうえで、今後も同様の取り組みを続けることを検討する。
舟渡小は23年度の1年生から進級時にベストを回収し、今年度の新1年生に配布。
積極的に着用を促がしている。 昨年着用した小学2年生の男子児童は「放課後
の習い事に行く時も使った」と話している。 同学年の女子児童は「ベストを着
て安心できた」と振り返っている。
ベストの配布には、多発する「7歳の交通事故」を防ぐ狙いがある。
警視庁によると、都内で19~23年に起き
た歩行中の交通事故の死傷者は7歳が446
人と年齢別で最も多かった。
大阪大大学院「子どもの安全ラボ」の“岡さ
ん”は「小学校に入ると1人で移動する機会
が多くなるが、交通ルールの理解が不十分な
こともある。大人と比べると視野が狭く、交
差点などを渡る際に見渡せる範囲が限られる」
と指摘する。小学生の事故は春に多く起こる。
警視庁の14~23年のデータによると、歩
行中の小学1~2年の死者・重症者数は5月
が264件、6月が260件で夕方が暗くな
ってくる10月(303件)に次ぐ多さだ。
入学、進級後の生活に慣れてきたことなどが背景にあるともいわれる。
小学校入学前から交通ルールを学ぶ場を設け、事故防止を図る自治体もある。
千葉県は県警と連携してモデルとなる幼稚園など4園を選び、交通安全教育に取
り組む。 年に2~3回、5歳児を対象として信号のない横断歩道の渡り方などの
練習をする。 家でも教えられるよう保護者向けの教室も年2回開く。
県の担当者は「事故が起きてからでは遅い。 小学校入学前から交通安全教室を
充実させ、事故を防ぎたい」と話す。
新しい技術を活用した対策もある。 金沢大とイーデザイン損害保険は23年、飛
び出しを防ぐ小型端末を開発した。 子どもが駆け出したタイミングや事故のリ
スクが高いエリアに入った際、ランドセルに付けた端末が警告音を出してこども
に注意を促がす。 小1児童約30人を対象にした実験では、「プップー、止ま
って」の警告音により、6割の児童の駆け出しを減らした。 今後も実験を重ね
て商品化を目指すという。
警察や学校・自治体・業者等だけでなく、皆で取り組んでほしいことです。