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「本当の夏日」は23度だった?

2024年06月29日 12時42分41秒 | 雑学
  約120年の統計史上、最も暑い4月となった2024年。 東京では3月31日に最高気温
   25度以上の「夏日」を観測し、4月も「夏日」が8日あった。 なぜ「25度」で夏日な
   のだろうか。
   

  最高気温25度以上の日を「夏日」、同30度以上を「真夏日」、同35度以上を「猛暑日」
   と呼ぶことはテレビの気象ニュースなどを通じて広く知られている。
  気象庁のデータで毎年5月の最高気温を調べたところ、今年の東京では過半数の18日が最
   高気温25度以上となった。  年によってはばらつきはあるが、10日程度は夏日を観
   測し、真夏日になる日もある。 暑さで知られる岐阜県多治見市では20日を超える年も
   あった。
  気象予報の用語を定める気象庁に問い合わせたところ、25度以上を夏日の基準とした明確
   な理由は分からないという。 ただ、1973年に制定された「地上気象観測統計指針」
   には、すでに「最高気温25度以上の日を夏日」「最高気温30度以上の日を真夏日」と
   いうことがある旨が記されていると、資料をひもといて教えてくれた・
  「夏日」「真夏日」などの用語成立の経緯は不明点が多く、同指針の精度以前から一般的に
   「夏日」といった言葉は使われていたようだ。 1959年(昭和34年)に発行された昭
   和35年版の「理科年表」には「前年までにはなかった真夏日、夏日、冬日、真冬日の用
   語が使用されている」(同庁)という。

  テレビの普及で気象の変化が話題になるようになり「夏日、冬日などもそのような社会現
   象に後押しされて用いられるようになったものと推測される」。
  「夏日」などの呼び方とは別に「25度」を一つの区分とする考え方は気象観測を始めた
   当初にまで遡れる。 1886年(明治19年)にはすでに気温の階級を最低気温0度以下
   平均気温0度以下、最高気温0度以下、最低気温25度以上、平均気温25度以上、最
   高気温30度以上の6種類に区分していた。
  1916年(大正5年)に「最高気温25度以上」「最高気温35以上」も加わる。 25
   度から5度刻みで気温を区分する体系が整い、気温区分と呼び名が結びつけられる土壌
   は整ったようだ。

  なぜ25度が区切りになっているのだろうか。 明確な答えは分からないが、現代の消費
   行動の変化をみると、最高気温が25度近くなると節目がいろいろ見えてくる。
  最高気温と消費行動の結びつきに詳しい、日本気象協会シニアアナリストの“小越さん”は
   「23度を超えると長袖から半袖に切り替える人が増える」と指摘。 「消費者マイン
   ドは本格的に夏に切り替わる」と説明する。 気象庁の天気相談所でも「5月ごろには
   湿度が高まる影響もあり、最高気温が22度を超えるくらいになると夏らしさを感じや
   すい」と教えてくれた。
  小越さんが分析したのは調査会社インテージ(東京・千代田)の全国小売店パネル調査「SR
   I」。 京浜エリアの2012~18年の売り上げデータを調べ、週間の売り上げが前
   週比で最も伸びた時期を気温データと突き合わせた。 小越さんの分析によると、最高
   気温が23度になると飲料では炭酸飲料やミネラルウォーター、麦茶などがよく売れる
   ようになる。 冷やし中華の売り上げも顕著に増えるといい、食事でも冷たいものを食
   べたくなるようだ。 半袖になり肌の露出が増えることから、日焼け止めや虫よけも伸
   びる。 小越さんのアパレル企業の分析によると、半袖の服がよく売れるようになるの
   も23度を超えるころ。 「小売店は(25度以上の)夏日を目安にしているとチャンスを
   逃す」と話す。

  実は同じ気温でも「暑い」と感じるかは季節によって異なる。 例えば気温20度でも春
   先には暖かく、晩夏には涼しく感じることには身に覚えがあるだろう。
  人は一般的に寒い冬には体を温めるため基礎代謝を上げる。 一方、夏場は基礎代謝を下
   げて体が暑さに耐えられるようになる。  まだ体が寒さに備えている春先には、気温
   20度程度の春一番も暖かく感じるのはこういうわけだ。 「例えば春には気温20度
   で熱中症になることもあるので注意が必要」と小越さんは訴える。 反対に基礎代謝が
   低い夏から秋にかけての時期は寒さを感じやすい。 「最高気温が30度を下回ると秋
   冬物の衣類や、おでん、シチューといった食品が売れ始める」。 20度台後半でも徐
   々に涼しさを感じるようになるようだ。

  今夏は猛暑が予想されている。 28度を超えると食欲も減退して「納豆やヨーグルト
   パンなど朝食に選ばれやすい食品の消費も落ちる」。 夏を乗り切るためには、意識し
   てしっかり食べることが大切だ。 朝食を抜くなんてもってのほかですョ‥。


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