5日の日本列島は広い範囲で太平洋高気圧に覆われ、全国162地点で35度以上の猛暑日を記録した。
太平洋高気圧とチベット高気圧が強く張り出して重な
る「ダブル高気圧」によって、7~9月の気温は全国
的に平年より高くなる見通し。観測史上最も暑かった
昨夏に匹敵する猛暑となる可能性がある。
5日朝から各地で気温が上がった。三重県松阪市は午
後1時半すぎ、この地点としては観測史上最も高い
39.7度を記録。 名古屋市や津市なども37度を超
えた。気象庁によると、全国914の観測地点のうち
猛暑日を観測したのは今年最多の162地点(午後5時
時点)。 東京都心は今年最高の35.5度となった。
この日の太平洋高気圧が日本付近に張り出し、広い範囲で日差しが強くなった。 梅雨前線は東北地方
の付近まで押し上げられている。 気象庁は「非常に高温なので熱中症対策の徹底が必要」と呼びか
けた。 気象庁と環境省は21都府県に「熱中症警戒アラート」を出した。 適切な冷房の使用や
こまめな水分補給に加え、涼しい環境以外では運動をしないよう求めた。
2023年は東京都で64日間真夏日が続くなど、126年間の観測史上で最も暑い夏だった。 気象
庁の3カ月予報では今年7~9月の全国の気温は平年より高くなる。 担当者は「昨年に匹敵する厳
しい暑さにある可能性がある」と話す。
今年の夏の暑さの背景には地球温暖化の影響に加え、「ダブル高気圧」の存在がある。 気象庁は太平
洋高気圧とチベット高気圧の張り出しが平年よりも強まり、日本列島上空で重なり合う状況が生じる
とみる。
残暑も厳しい見通しだ。 フィリピン近海の対流活動が活発化し、9月になっても太平洋への高気圧
の張り出しは平年より強いままになる。 偏西風は平年並みかやや北寄りを流れる予想で、日本は
暖かい空気に覆われやすい。 日本近海の海面水温が全体的に高く、大気の下の層が冷やされにく
い状態であることも猛暑の一因となっている。
気象庁によると、日本近海の海面水温は長期的な上昇傾向で、23年までの約100年間にわたる年
平均の海面水温は1.28度のペースで上昇している。 この上昇率は、世界全体や北太平洋全体で平
均した海面水温の上昇率より大きい。
欧州連合(EU)の気象情報機関「コペルニクス気候変動サービス」は6月、「地上気温と海水温の世
界記録更新が続いている」と警鐘を鳴らした。 海面水温が高くなると、大気中の水蒸気量の増加
につながり、雨雲が発達しやすくなる。 局地的な豪雨の原因となる線状降水帯も多発する可能性
がある。 暑さ対策に加え、列島各地で水害への備えと注意が求められる。
環境省のまとめによると、熱中症による死者数(5年移動平均)は23年が1308人。 20年前の約
5倍に増加している。 単年で見ても、近年は1000人超が常態化しており、高齢者や子どもは
特にリスクが高い。 23年は7~9月で8万577人が熱中症の疑いで搬送されたそうだ。 こ
のうち全体の55%が65歳以上で、室内での発症も多く、住居内が4割を占める。
今年は梅雨入り後も暑い日が続いており、ウオーキングや湯船につかるなどして少しずつ暑さに適応
していく「暑熱順化」も体調管理のカギとなるようです。 (日ごろから汗をかく訓練も必要のようです)
太平洋高気圧とチベット高気圧が強く張り出して重な
る「ダブル高気圧」によって、7~9月の気温は全国
的に平年より高くなる見通し。観測史上最も暑かった
昨夏に匹敵する猛暑となる可能性がある。
5日朝から各地で気温が上がった。三重県松阪市は午
後1時半すぎ、この地点としては観測史上最も高い
39.7度を記録。 名古屋市や津市なども37度を超
えた。気象庁によると、全国914の観測地点のうち
猛暑日を観測したのは今年最多の162地点(午後5時
時点)。 東京都心は今年最高の35.5度となった。
この日の太平洋高気圧が日本付近に張り出し、広い範囲で日差しが強くなった。 梅雨前線は東北地方
の付近まで押し上げられている。 気象庁は「非常に高温なので熱中症対策の徹底が必要」と呼びか
けた。 気象庁と環境省は21都府県に「熱中症警戒アラート」を出した。 適切な冷房の使用や
こまめな水分補給に加え、涼しい環境以外では運動をしないよう求めた。
2023年は東京都で64日間真夏日が続くなど、126年間の観測史上で最も暑い夏だった。 気象
庁の3カ月予報では今年7~9月の全国の気温は平年より高くなる。 担当者は「昨年に匹敵する厳
しい暑さにある可能性がある」と話す。
今年の夏の暑さの背景には地球温暖化の影響に加え、「ダブル高気圧」の存在がある。 気象庁は太平
洋高気圧とチベット高気圧の張り出しが平年よりも強まり、日本列島上空で重なり合う状況が生じる
とみる。
残暑も厳しい見通しだ。 フィリピン近海の対流活動が活発化し、9月になっても太平洋への高気圧
の張り出しは平年より強いままになる。 偏西風は平年並みかやや北寄りを流れる予想で、日本は
暖かい空気に覆われやすい。 日本近海の海面水温が全体的に高く、大気の下の層が冷やされにく
い状態であることも猛暑の一因となっている。
気象庁によると、日本近海の海面水温は長期的な上昇傾向で、23年までの約100年間にわたる年
平均の海面水温は1.28度のペースで上昇している。 この上昇率は、世界全体や北太平洋全体で平
均した海面水温の上昇率より大きい。
欧州連合(EU)の気象情報機関「コペルニクス気候変動サービス」は6月、「地上気温と海水温の世
界記録更新が続いている」と警鐘を鳴らした。 海面水温が高くなると、大気中の水蒸気量の増加
につながり、雨雲が発達しやすくなる。 局地的な豪雨の原因となる線状降水帯も多発する可能性
がある。 暑さ対策に加え、列島各地で水害への備えと注意が求められる。
環境省のまとめによると、熱中症による死者数(5年移動平均)は23年が1308人。 20年前の約
5倍に増加している。 単年で見ても、近年は1000人超が常態化しており、高齢者や子どもは
特にリスクが高い。 23年は7~9月で8万577人が熱中症の疑いで搬送されたそうだ。 こ
のうち全体の55%が65歳以上で、室内での発症も多く、住居内が4割を占める。
今年は梅雨入り後も暑い日が続いており、ウオーキングや湯船につかるなどして少しずつ暑さに適応
していく「暑熱順化」も体調管理のカギとなるようです。 (日ごろから汗をかく訓練も必要のようです)