JR東海「三河安城駅」
「三河安城駅、通過するより、チョッと滞在してみてはいかがでしょうか‥」
東海道新幹線で❛こだま❜しか停車しない同駅(愛知県安城市)は、東京発の❛のぞみ❜や一部の
❛ひかり❜が通過する際、名古屋駅到着が近いことを知らせる三河安城駅を時刻通り通
過しましたとの車内放送が流れることで知られている。
市は通過アナウンスされる❝切なさ❞を逆手に取り、町のPRを図っているそうだ‥?
このアナウンスは、名古屋駅まで約10分となったタイミングで流れる。 JR東海
によると、直前の停車駅から間隔が空いているため注意喚起するのが目的で、いつ
始まったかは不明だという。
三河安城駅は1988年に地元の要望でできた駅で、開業を機に市が周辺の区画整理
事業を進めた。 今は事業を行った118㌶に開業時の4倍の約8千人が住み、こ
こ数年で電気自動車(EV)や燃料電池車(FCV)といった電動車の駆動システムの
研究拠点も進出してきた。
ただ駅周辺に飲食店は少なく、全国的に有名な観光地もない。 市関係者が「降り
たことはないが、車内放送で多くの人が知っている。 謎の駅だ」と自嘲気味に話
すように、どう人を呼び込むかが課題となっているそうだ。
そこで市の拠点整備係長らは通過アナウンスをPRに活用することを考案した。
2021年秋に「定刻通り通過する三河安城から‥‥居心地良く滞在できる三河
安城!」といったポスターを駅に張り、SNS(交流サイト)で発信すると、鉄道フ
ァンらの間で話題となったそうだ。 「市民の多くは三河安城駅で停車するこだ
まの利用者が多い。 のぞみのアナウンスがこれほど有名とは思っていなかった」
と拠点整備係長。 次のステップとして人が来てくれるようなイベントやお土産
品の開発を構想しているという。
東京行きののぞみで新横浜駅(横浜市)に到着する前、同様にアナウンスのある小田
原駅(神奈川県小田原市)との連携も現在模索中で、「町に関心を持ち、定期的に訪
れてくれる人を増やしたい」と力を込めている。
なるほど・なるほど考える人は考えるものなんですね~‥ ご立派です 係長殿!