農業じゆう人

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味覚障害は病気のサイン

2021年05月11日 12時39分34秒 | 健康
  新型コロナウイルス感染症の症状として注目されるようになった「味覚障害」
  実は栄養不足や脳梗塞、肝障害、認知症などによっても症状が起きるという。
  隠れた病気のサインとして捉え、適切に対処して予防したいものです。

  食べ物の「味がしない」「薄く感じる」など本来とは違う味の感じ方をする
   症状を味覚障害というそうです。 欧米の調査ではコロナ感染症患者の7
   ~9割に見られるという報告もあり、関心が高まっているそうだ。
  国内では年間約24万人が味覚障害で受診したと推測されており、悩む人も
   多いという。 コロナだけでなく、様々な病気が潜むこともあるそうだ。
   貧血やドライマウス、肝障害、腎臓病、糖尿病、甲状腺疾患、顔面神経麻
   痺、脳梗塞、認知症なども味覚障害を引き起こす。 また、風邪の後遺症
   や、降圧剤や糖尿病薬など薬剤の影響、ストレスも原因になる。

 「味は舌の味細胞で感知し
 神経を通して脳に伝わり認
 識される。そのどこかに異
 常が起こると味覚障害を起
 こす」。味覚障害の仕組み
 について兵庫医科大学で味
 覚外来を担当する“任講師”
 はこう説明する。例えば顔
 面神経麻痺では神経が影響
 を受け、脳梗塞では脳に障
 害が発生し、その結果、味
 覚障害が起こる。「味覚障
 害の多くは徐々に味の味覚
 が低下するため、自分では
 気づきにくいこともある。
 進行すると味を感じられな
    くなる可能性もあり、発症から時間が経つほど治りにくい傾向がある」
    (任講師)。  隠れている可能性がある疾患を発見するためにも、早めに
    気づき、治療することが大切になる。 特に高齢者は様々な感覚が低下
    するので自覚しにくく、服用する薬も多く味覚障害を起こしやすい。
    そのためには、家族が変化に注意したいものです。 「おいしく感じな
    い」「味付けが濃い」と指摘する、普段より多くの調味料を使うように
    なるなどがあれば味覚障害を疑う。 2週間以上続くようなら、耳鼻咽
    喉科や味覚外来の受診を勧めた方がいい。

  では、どのように予防すればいいのか。 味覚障害の最大の原因が亜鉛不足
   だという。 任講師によると「亜鉛はDNAの複製に不可欠なミネラルで
   不足すると細胞分裂が正常に行われない。 味細胞の新陳代謝が遅れるこ
   とで味を感じる機能が低下する」という。

  厚生労働省が定める食事摂取基準(2020年版)では、1日に男性は11㍉㌘、
   女性は8㍉㌘の亜鉛摂取が推奨されている。 だが、帝京平成大学の“児
   玉特任教授”によると「18歳以上では6割以上の人で不足している」と
   いう。 亜鉛の欠乏を防ぐには、カキやレバー、赤身の肉など、亜鉛を多
   く含む食品を食べる。「食事で十分な量を確保できないならサプリメント
   を活用するのもいい。 1日分の記載量を守れば取りすぎることはない」
   (児玉特任教授)
   亜鉛の吸収が悪くなったり、体から排出してしまう量が増えた利すること
   も要因となる。 「食品添加物の中には亜鉛と結合して呼吸を阻害するも
   のもあるので、加工食品の取り過ぎに注意する。 また、過度な運動も汗
   や尿からの亜鉛の排泄量を増やす」と児玉特任教授は注意を促す。

  風邪も味覚障害を起こしやすい。 「味細胞の異常に加え風味を感じる嗅覚
   も障害を受けることが多く、治るまでには1年以上かかることもある」。
   十分な睡眠と栄養をとり、風邪をひかないようにする。

  味覚障害になった場合、治療の柱は薬と心身の調整だという。 「亜鉛不足
   が原因と考えられる場合は亜鉛薬を使い、自己治癒力を高めるための漢方
   薬を併用することもある」(任講師)。 治療は総じて長期にわたる。
   亜鉛薬の治療だけでも3カ月、長い場合は1年以上服用を続けることにな
   ることもあるそうだ。 従いまして、何より未然に防ぐことに注意するこ
   とが一番大切のようです・・。