疑似餌釣り師の酒蔵だより

酒好きルアーフィッシャーが蔵出しするボヤキ

3.11がテーマの舞台

2012年03月18日 | 映画・DVD
知り合いの演出家の手による公演が西荻窪のスタジオであり、鑑賞してきた。
テーマは3.11
2部構成になっており、第1部が知り合いの演出家が手掛けたもの。

始まる前、一駅隣の吉祥寺へ25年ぶりに行ってみたんだけど、浦島太郎状態。
買い物したり、飲みに行ったりしていた頃を思い出させるような物はなにも見つけられなかった。


閑話休題
公演の劇場はギャラリーとして作品の展示なんかするようなところ。
マンションのリビングぐらいの広さのスペースにステージと客席がある。
イスの置いて無い、むき出しの床がステージ。
客席は人のおしりのサイズよりも小さい椅子が20個ほど。

ステージ中央にテレビのモニターがドンと置かれており、別録りした映像と組み合わせた演出なのかと想像してしまう。

まず防護服を着た作業員が登場し、壁に作業記録を書き始める。
と、モニターに学生が映し出され、3月11日の体験をキャアキャア話し合ってる。
内容はというと震災後に電車の中でよく聞いたような話。
ここでの話の内容はどうでもいいんだろうな。
モニターの映像は別録りではなく、どうやらリアルタイムに隣の部屋で演じているらしい。

と、ステージに東電かその関係会社の妻が登場し、心情を吐露する。
そしてまたモニターに切り替わり、他愛もない会話。

通常、福島の現場の様子はテレビでしか見ることはなく、それも遠く離れた安全な場所からである。
今回は日常をテレビの映像で見せ、現場を客席の目の前に出すことで視点を逆にしたのだと、ここらで気付く。

にしても、モニタの中の背景はスタジオのコンクリート打ちっぱなしで、日常会話とは馴染まない。
という事は物語がある芝居ではないのだな。
パフォーマンスか、、、となると終わりが見えない。とたんに膝丈より低い木の椅子で、おしりの痛みが気になってくる。

テーマがテーマだけに、面白いものではなく、かと言って感動もなかった。
役者の技量がもっとあれば、全然違う出来になっていたのではなかろうか。

第2部は論外。


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