疑似餌釣り師の酒蔵だより

酒好きルアーフィッシャーが蔵出しするボヤキ

うっかり釣りキャンプ(1)

2004年08月02日 | ルアーフィッシング
7月31日から8月1日にかけてテントに寝泊まりして釣りをするという、イメージの割にはヘナチョコな釣りキャンプを予定していた。
当初栃木県の土日の天気は概ね晴れという予報だったが、進行速度が極端に遅い台風10号の影響で、前日金曜日発表の予報では栃木県全域雨の予報に変わってしまった。
これはイカンと急遽S亭でFさんと雨天決行か中止かの打ち合わせをしてみたものの、焼酎を飲んだだけで結局結論は当日朝状況を見て出すことになった。
打ち合わせと称した飲みだったわけです。

で、翌朝5時前に起きてみるとすごい雨。これは中止か、とFさんに電話したらFさんのところは晴れてるという。同じ埼玉県でも南部と東部で随分違うもんだと、都合の良い方に合わせて決行することにした。
Fさんが私のマンションまで迎えに来てくれ、荷物を積み込んで出発したのは朝の6時少し前で、このときにはすっかり雨は上がり、晴れ間さえのぞいていた。
こうなるとお調子者の二人は、その日一日の計画で頭がいっぱいになり、うっかり高速出口を降り損ねて素通りしてしまった。普通ならどちらかが気付くはずなのにバカですね。
次の出口で降りて13年前の古いロードマップを頼りに、初めての道路を渓流に向かい、到着はいつもよりも30分遅い。

釣り始めると雨が降ったり晴れたりと所謂山の天気で、ザッと雨が降り出すと不安になり、もう上がるべきか、などと気を揉むものの、すぐに晴れ上がると、も少し釣るかなとポジティブになる。
この変な天気が幸いして良い釣りができた。
型の良いイワナとヤマメをそれぞれ何匹か釣り、ヘナチョコキャンプの酒宴に向け気分が高まるのだった。
途中Fさんが超大型の恐らくイワナであろう魚をバラしてしまった姿が印象的だった。
絶叫の後、地団駄踏んで悔しがり、茫然自失状態で渓流の流れの中にガックリと膝をつく姿は、9回裏に逆転サヨナラを浴びた高校野球の投手のようだった。

釣りを終えたのは1時半を回ったところ。アフターフィッシング最初の楽しみは蕎麦と生ビールで、いつも決まった店でヨモギ蕎麦というのをいただくことにしている。
今回も渓流を上がった場所にその店は営業していて、よしよし蕎麦とビールめ少し待っとけよと、一旦車まで歩いて戻り、着替えてから意気揚々と店に向かうと既にその店は閉まっていた。
その間たったの20分ですよ。
こりゃうっかりだ。店のおばちゃんに一声かけておくんだったよ。
別の店で手打ちのもり蕎麦と生ビールをいただいちゃいましたが、夏場は釣り後の生ビールが最高だね。

蕎麦と生ビールで幸福感に浸った我々はキャンプ場へ。
そこはオートキャンプ場で、村のその地区で運営しているところ。
キャンプ場のすぐ近くには同じ運営の温泉があり、その温泉も楽しみの一つだ。
この時季で土日のキャンプ場はテントサイトが殆ど埋まっていて、そのほぼ全部が家族連れだ。
若者のグループという組み合わせはあるものの、オヤジ二人というアヤスイ組み合わせは我々だけだった。

↓(2)へ続く

うっかり釣りキャンプ(2)

2004年08月02日 | ルアーフィッシング
テントの設営を小一時間で終え、釣りと設営の汗を流すため温泉へ行くと、休憩場所の壁には今まで訪れた芸能人のサイン色紙が何枚か飾ってあった。
去年来たときには、元日テレアナウンサーの魚住りえさんと、ミッチーこと浅香光代さん、デビ夫人のサインがあったのだが、今回新たに3枚が増えていた。
ガッツ石松さんと、お笑いのやるせなす。そしてもう1枚は読めなかったのだけれど、少し離れたところに貼ってある写真を見るとやるせなすと一緒に写ってる美すい女性はグラビアアイドルの安田美沙子さんではないの。
してみるとサインもMisakoと書いてある。
芸能人好きの私としてはちょっと興奮気味になってしまうのです。
そういえばガッツ石松さんのサインは昼に蕎麦を食べた店にもあったぞ。

熱めの温泉で汗を流し、すっきりしたところで次はビールと夕食の買い出し。
キャンプといえばバーベキューか鍋が定番だけれど、ヘナチョコキャンプではコンビニの惣菜が定番。里のコンビニまで車で片道30分かけ、買ったものはビールと素麺、レトルト食品、それにソーセージなどなど、料理としてはせいぜいお湯が沸かせればできるものばかり。
そしてこの日のために用意した焼酎は「三岳」「鬼火」「島甘露」の3種類。
気合い十分で始まった酒宴も気温が低いせいか、オヤジ話は進むもののビールに続くロックの焼酎があまり進まない。
「鬼火」5合瓶を半分飲んだあたりでFさんは訳の分からない事を喋り始め、思考の半分は別のところにイッている。
夜の9時をだいぶ過ぎたあたりですっかり満足してしまい寝ることにした。
元々山間であるのに加え、天気もぐずついていたことからこの日の夜は涼しいを通り越して肌寒い。
私は長袖のシャツを着ていたし、Fさんはブルゾンを着込んでいる。

翌朝、うるさい程の鳥の鳴き声で目が覚めたのはちょうど5時だった。
前日、ほどほどの酒で早めに寝たおかげで体調バッチリのFさんは昨日バラした大型イワナのリベンジに行くという。
意気込んでリトライした釣りは前日とはうって変わってなぁーんにも釣れなかった。
朝の6時だというのに、どうやら先行者がいたらしく新しい足跡が残っていた。
無反応のまま1時間ちょっとでリベンジマッチを終了。

キャンプ場に戻り、前日コンビニで買っておいたカップ麺を食べ、しばらくくつろいでから、手慣れたおっさん二人で撤収。
キャンプ場を後にして、またまた安田美沙子さんのサインが飾ってある温泉へ。
ここの温泉もアフターフィッシングのイベントの一つだが、温泉のあとに残った最後のイベントはキャンプ場から車で1時間半ほどかかるところにある蕎麦屋で三立て蕎麦を食うこと。
聞いた事ありますか?「三立て蕎麦」。挽き立て、打ち立て、茹で立ての三拍子揃った蕎麦を三立て蕎麦というのだそうです。
田畑しかない道を車で突き進んでいくと、突然車がたくさん駐車している蕎麦屋に出くわす。
この蕎麦屋さん、最近は道路を挟んだ店の向かいにある畑を潰して駐車場を拡張したようだ。
結構有名な蕎麦屋で、行くといつも満員で行列のできる蕎麦屋なのだ。
ここで注文したのは八合蕎麦。一人四合食べるわけだから普通のもりそば4枚の勘定だろうか。
店の人に頑張って食べてください、と言われたけれど平らげてしまった。
さすがに腹の中は蕎麦粉だらけといった感じだ。

帰りに寄った高速道路のサービスエリアは異常に暑かった。前日の気温22度のキャンプ場とは全く違い、しっかり現実に引き戻されるのがわかった。