Mr.トレイルのオーディオ回り道

「音質アップ」を目的として、
システム全体の「基礎的項目の見直し」に、
重点を置いて試行錯誤や実験をしています。

デザインに凝ったモノより、作りの良いSPの方に興味が有る

2017年01月11日 | ピュアオーディオ
JBLのパラゴンやDD66000等のデザインに凝ったSPよりも、オーソドックスな作りで有ってもしっかりとした作りのSPを私は好む。

15年前にオリンパスシステムを購入する前に、パラゴンとオリンパスのどちらを入手するべきか相当迷ったが、パラゴンのデザインは素晴らしいし、作りも申し分ないと思ったが、最適聴取位置が湾曲板におでこを当ててでは「ゆっくり楽しむ」事は出来ないと思った。更に湾曲板を追加して、375+ホーンを前に向かせる方法も考えたが、一体型SPでそこまで大きくすると取り扱いに困る事が多発するだろうと予測した。パラゴンとほぼ同じユニットで使えるオリンパスの方が汎用性や「手入れ」がやり易いと考えてオリンパスに決定した。菱格子のデザインもグッドだと思う。

JBLのフラッグシップ機は「オールイン・ワン」方式(新幹線方式と呼んでいる)のデザインが多い。K2 9500やDD66000もそうだと感じる。K2 9500ではホーンが樹脂製のホーンに変わっているし、DD66000では中高域のホーンがエンクロージャーと一体になっている。コストダウンを意図した事を感じるのは私だけではないだろう。

「デザイン在りき」でも良いサウンドが出ればそれはそれで良いと思う。ただ私は選択しないだろう。デザインの制約の悪影響の方を強く感じるからだ。ホーンのセッティングを真剣にやっていなかったらデザインに騙されていたかも知れない。大型ホーンは出来る限り「バッフルを持たない」セッティングの方が良いサウンドになるからだ。

「音質アップ」は細かい対策の積み重ね

2017年01月10日 | ピュアオーディオ
昨日のブログで「音質アップのキーワードは低抵抗値」と書きました。その具体例も書きました。それら一つ一つは実に細かい内容です。しかし、着実に効果の有る内容でも有ります。それを着眼大局して碁盤の目の様な細かい項目を一つ一つ埋めて行く(対策する)事が大切です。何処までも全て出来るかと云うとそうではないと思いますが、出来る限りの処は必ず対策していきます。

「一つ済めば一つ終わる」と思って、コツコツ対策を積み上げて行く事が大切です。ズルして「十羽ひとからげ」的に対策すれば必ずやり残しが生まれます。ここは一つづつ着実に改善していく事です。「塵も積もれば・・・」的な「音質アップ」の積み重ねが大切です。

今までのオーディオのグレードアップは、「機器さえグレードを上げれば・・・」的な処が多かったと思います。しかし、それは一時的なもので、過去の蓄積を全て投げ去って交換しただけの事で、これを繰り返しても成長は有りません。

ある程度の機器を揃えたなら「基礎的項目」への対策を確実にしていけば、着実に音質アップしていきます。

音質アップのキーワードは「低抵抗値」

2017年01月09日 | ピュアオーディオ
音質アップのキーワードは「低抵抗値」と言う事は何度もこのブログで書いている事である。具体的にはどう云う事を指しているか?具体例を上げて見よう。

まず1番目は「半田材」。2000年以前は「共晶半田」と言われる鉛60%:錫40%の半田がメインで使われていた。これが2000年前後にISO環境基準で「鉛レス半田」を使う様になって来た。成分的には銅・錫の合金である。電子部品等で使われる予備半田(端子の脚の半田)も2000年前後で切り替わっている。ちなみに「共晶半田」の抵抗値を10Ωとするならば鉛レス半田は1Ω程度と、一桁下がっている。

次に「バイワイヤリング仕様」のSPターミナルには、メーカー純正で低域側と高域側の端子を「真鍮製金属」で接続されている例が多い。これを「抵抗値の低いケーブル」で置き換えると、こちらも1/10以下の抵抗値になる。その分音数が増え、明瞭度も上がり、周波数帯域も伸び、音のバランスも良くなる。痩せた音がグラマーな音に変わる。

他にも「ヒューズ」等も同じことが起きる。だから私の機器では必ず「オーディオグレードヒューズ」に交換する。ヒューズは電源ラインに入っている。この部分の抵抗値が下がると、電源ケーブルの性能がかなり出せる様になって来る。

ケーブル類も同様の事が言える。ケーブル類は自分でテスターで測定して比較すると良い。但し、「断面積」で音数(音の厚み)やエネルギー感(力感)が変わってくる事も頭の中に入れて置かなければならない。

アンプ内部の配線もしかりだ。現在Tr型アンプで多用されている「プリント基板」には大きな疑問を持っている。果たして「音質の為」に使って有るのか?・・・単に「作りやすい」からではないだろうか?沢山のパーツを一枚の基板にのせて、リフロー半田で半田付けする・・・。このリフロー半田にも大きな問題点が有る。ただこの辺の技術は上がってきているが・・・。

今年はどんなオーディオライフになるだろうか?

2017年01月08日 | ピュアオーディオ
過去13年間は「音質アップ追求」で毎日CDを聴き続けていました。それも対策後の「機器を活性化」させるために大音量で鳴らし続けました。それも終わり、最近2年間は「ソース機器」のコレクトに中心を移し、ようやく機器も固まり、後は音楽を楽しむだけとなりました。

残るは「部屋の問題」と思っています。しかし、直ぐに「部屋の問題」を解決できる訳でも有りません。しばらくは現有のシステムで「音楽」を楽しむ事ぐらいしか出来ないでしょう。その間に「不用品の処分」を進めて行く事で、資金の捻出・スペースの確保を図りたいと考えています。

しかしなんだか「機器のお守り」にも疲れ始めている様で、何か「新しい事」を始めたい気がします。「音質追求」でやり残したことはないか?を考えて、次のターゲットを模索したいと思う。

オーディオの趣味ってどう云うものなんだろう?

2017年01月07日 | ピュアオーディオ
素朴な疑問?「オーディオって何をする趣味?」。

音の違いを聴き比べる趣味?音楽を聴く趣味?自分の作ったアンプの音を確認する趣味?・・・等々、同じ「オーディオの趣味」と言っても人それぞれに関心のある部分が微妙にズレている。「多様化」の様相がそのまま当てはまる。

自分の場合は「良い音で音楽を楽しみたい!!」と願って「音質追求」を始めた。アンプ遍歴、CDP遍歴、SP遍歴、ケーブル遍歴等色々なオーディオ機器をとっかえひっかえ交換して、現在のシステムに落ち着いた。

まだ30才ならこのまま続けて行くだろうと思う。しかし、時は待ってくれない。既に60歳を過ぎるとそうむやみやたらに手は出せない。まず経済的な理由も有る。それに今までの経験等の蓄積も有る。子育てにかけていたお金を自分の為に使える自由も有る。

「物欲」は手に入れるまでの関心が高い。何を買おうか?で色々迷って遊べる。どうやって資金をねん出しようか?と経済的な理由で取捨選択して確定した機器に、期待と夢を載せて入手する。最初の1音が出た時点でほぼ完了する。

「物欲」は欲しいものが手に入って時点で「後悔」も伴う。後で考えると「なんでこんなもの買ったんだろう?」って思う時も有る。

もう機器内部を触ることはないだろう?

2017年01月06日 | ピュアオーディオ
システム内に使われるケーブル類や内部配線を出来るだけ「性能の高い」ものに交換する事で「音質アップ」を図って来た。過去15年間に何度総入れ替えをして来ただろうか?もの凄い時間と手間をかけて来た。しかし今ではそれらも終わり、もう2度と内部配線等の交換も含めて触る事も無くなるだろう。

現在自分で使っているシステムだけで3セットもある。おまけに予備アンプ、CDP、MD機もたっぷりある。これ以上機器を増やすことはないだろう。それよりも「最後は1セット」と思っている。だから現在持っている2セットは手放さなければならない。しかし今はまだ決心が出来ない。15年もかけて必死で作り上げ、それぞれのシステムにはそれぞれの世界が有る。どれも「自分好み」のサウンドを出してくれる。まだ重低音を受け止める気力もある。

ケーブル類の自作も「もっと性能の高い」ものを作り出すことはできるが、その為の時間と手間と資金をかける気力はだんだんとなくなってきている。ましてや機器の内部を触ること等はもうないだろうな?と思う。現在のオーディオルームに手を入れなければどうしようもない処まで来ている。部屋の問題の方が大きすぎて機器にいくら対策してもその効果さえ確認できない。

音の「キレ・ヌケ・ノビ」は床面が強固でないと確認できない。大概の家ではフローリングの床にSPが設置してある。本当に強い低音が出ると、床面はおろか家全体が「振動」して「共鳴した音」を聴いている。しばらくは中途半端なサウンドである事を自覚して聴かざるを得ない。

自宅システムはやっぱり気が休まる

2017年01月05日 | ピュアオーディオ


今日は午前中から自宅にいて、自宅システムを鳴らして楽しんでいます。毎日オリンパスシステムばかり聴いていますが、周波数帯域的に下の方が出て来ます。これに対して下の方はあまり伸びていないD130(16Ω)を使ったSP-707Jシステムの方が気楽に聴けます。現在鳴らしているユニットは全てJBL製のみで、D130、#375、175DLH、#2405の4ユニット。これ以上はアンプに負担がかかる為、3種のユニットはお休み中。



CDPにEMTの#981を使い、艶のあるサウンドを出しています。クロックもルビジウムにしています。DACはゴールドムンド製のステラボックス、プリアンプはマッキンC22のコピーアンプ、パワーアンプはWE101Dppの1.4W/chのアンプ。プリもパワーアンプも内部配線は全て特殊な配線に交換してある。CDP~パワーアンプ間の機器にはFXヒューズを入れて有る。

ケーブル類も自作の最高級品にしてある。ネットワークの内部配線も電源トランス付きのタップ内配線ももちろん交換してある。このシステムも、オリンパスシステム・RCA箱システムと同時進行で作り上げたモノです。自分の思った通りの手を入れて作り上げました。

一番苦労したのは、#375とゴールドウィングホーンのセッティング。このホーンは下手に鳴らすと「アルミ臭い」音になります。このホーンから艶やかな弦楽合奏が出て来る様にセッティングの試行錯誤をしました。ピアノや声楽も難なくこなしてくれます。ユンディ・リのショパン/ノクターン全曲等を掛けると非常にまろやかで艶やかな音色で鳴ってくれます。個人的には十分満足できるサウンドです。

組み合わせるパワーアンプを替えれば、また違う世界を出してくれますが、WE101Dppアンプの1.4W/chの「音圧を感じない」世界が好きですね。#375で「音圧を感じない」なんて普通では聴けないサウンドです。もうWE101Dの球も入手困難な球ですので、2度と作る事はないでしょう。

JBL#375のダイアフラム

2017年01月04日 | ピュアオーディオ


上の写真はJBL#375のダイアフラムとその内部配線の様子。ネットで調べるとこのダイアフラムには、①JBL純正のアルミ製 ②JBL純正のチタン製 ③ラディアン社製のダイヤフラム が使える事が判ります。

内部配線の配線の開発・交換作業でダイアフラムを6枚も傷つけてしまったので、①②③のダイアフラムを試して見ました。当時純正品で¥45000/枚もの価格がしていました。安い③のラディアン社に置き換えられないか?と考えたのは当然。

この③ダイアフラムは外側部分が厚く、センター部分が薄くなると言うダイアフラムの厚みに工夫がしてあるものでした。実際に取り付けて聴いたが、何処か「ツルッと」した音(厚みと引っ掛かりがない)に聴こえ不採用。(今でもストックで保管中)

②のチタン製は高域は伸びているように感じたが、中域の厚みに欠ける様に感じた。結局元の①アルミ製のダイアフラムが一番力強く、中域が厚く良い様に感じました。

内部配線の交換作業やネジの増し締め等の為に、HL88+#375(重量20Kg以上×左右セット)を30回以上上げ下ろししました。当時はまだ若かったから出来た事だと思います。その後、ダイアフラムカバーを冶具化して(作成して)傷つける事はなくなりました。

JBL#375+HL88(蜂の巣ホーン)を鳴らすコツ

2017年01月03日 | ピュアオーディオ


HL88は直径約30㎝も有り、#375と合わせた重量は軽く20Kgを超える。HL88ホーン自体は「鋳物」で作られている。パンチングメタルのディフィーザーがついているが、JBLではその鳴きを留める為に色々工夫がしてある。

#375は118db/Wの音圧を誇る高能率ユニットです。一般家庭で使うには1Wのアンプで十分です。この辺に「鳴らすコツ」が有ります。またショートホーンですので「指向性」もちょっと高いです。ホーンの向きは聴取位置に向けてやや内ぶりにするのが良いでしょう。

このドライバー+ホーンを鳴らす最大のポイントは「アンプ」と「ケーブル類」だと思います。ネットワーク方式にしろマルチアンプ方式でも同じ事が言えます。どちらかと言えば「マルチアンプ方式」の方が扱いやすいと思います。何故なら「中域用アンプ」を選択できるからです。

1級品のアンプと云うのは大体100W以上。それも200W以上の出力を持った各社のフラッグシップクラスを組み合わせたくなる。音の厚みや明瞭度、SN比等そのクラスでなければ出ない性能が有る。しかし、#375に必要な出力は1Wで良いのである。この辺に「ギャップ」が有る。

低出力で音質の良いTr型アンプが有れば良いのだが、5W以下のフラッグシップアンプなど実際探すと殆ど無いのが現状だ。実際にA級20WクラスのTr型アンプを使っても出力が高すぎる。性能は音数や音の厚み等で不満も出て来る。そうやってたどり着いたのが、結局古典管を使った5W以下の管球シングルアンプになりました。

ネットワークシステムの場合、ネットワーク内のアッテネーターの性能の良い物が必須になります。低域や高域とのバランスがしっかり取れることが必要です。

SPケーブルやネットワークの内部配線等のケーブル類の選択も重要です。ピーキーな伝送であれば、それがそのまま蜂の巣ホーンからストレートに飛んできます。

HL88ホーン(蜂の巣)の魅力

2017年01月02日 | ピュアオーディオ


私の、メインシステム(オリンパスシステム)には蜂の巣ホーンを組み合わせている。HL88、HL89、HL90の3大ホーンシステムを作る為に、ホーンのルックスに合わせて低域の箱を変えている。

蜂の巣ホーンの魅力は、設置面積が意外と小さくて済むという事。非常にコンパクトなサイズで使える点が非常に良い。S氏のシステムでかなり有名でもあった。蜂の巣ホーンの存在は45年ほど前に雑誌で知っていた。しかし当時は組み合わせるドライバーも合わせて購入するには財政的負担(高くて買えなかった)が大きすぎて手だ出せなかった。



若い頃からずっと「憧れのホーン」でもあった。それらを手に入れたのは50歳を過ぎてからだ。「欲しい」と思ってから実に足掛け30年も経っている。実際に手に入れる時も「ドキドキ」であった。子供の時に買えなかったおもちゃを大人になって手に入れる様なものでした。



このホーンに組み合わせる低域は???としばらく悩んでいましたが、HL89、HL90も揃える事を決めたら、アッサリと「オリンパス箱」に決まりました。オリンパスの箱の上に「収まり」が良く、初めからこのセットで使うぐらいの上品さが出て来ました。

しかし、このホーンを手なずけるには苦労しました。最初の鳴らし込みでは、ストレートに「飛んで来る音」に5分と聴いていられないエネルギー感を感じました。耳にキツイ音がビンビン飛んできます。アンプを色々変えて見たり、ケーブル類を変えて見たりと試行錯誤を繰り返して、「円形に拡散」させる術を獲得しました。今では何の苦労もなく鳴っているかの如く、柔らかい音で有りながらキレ(明瞭度)の有るサウンドで、奥行き感も出して鳴ってくれています。

現在の設置では横の壁面との距離が30㎝しか取れないので、音の広がりの面で厳しくなっています。出来れば壁面から50㎝は離して鳴らしたいと思っています。そうすれば「円形に拡散する音」を実感できると思います。