Mr.トレイルのオーディオ回り道

「音質アップ」を目的として、
システム全体の「基礎的項目の見直し」に、
重点を置いて試行錯誤や実験をしています。

SPのセッティング のつづき

2017年01月26日 | ピュアオーディオ
昨日のブログで「SPのセッティングで音数が増える」と書きました。良いセッティングにすると①「外に音漏れが少なく」②「部屋の中の音数が増え」③「音が前面に出て来ます」となります。何事も100%にするのは難しいので6割達成できれば相当な効果になります。

SPのセッティングについては、メーカー製SPでは「袴」や「スパイク」等の対策を一応取られるようになって来ましたが、まだまだ6割の努力の境地にないと云うのが私の実感です。

SPセッティングの為に色々なインシュレーターが販売されていますが、地震等への安全対策が考えられているモノはごく一部に限られます。特に金属製で作られて滑り止めもないようなお粗末なインシュレーターが高値で販売されているのには呆れています。

インシュレーターは大きければ良いと云うものでは有りません。SP箱をうまく「自然に響かせる」為にはそのサイズも重要です。私は「太鼓の革の原理」でSP箱を鳴らすべきだと発送しています。特にSP底面は「太鼓の革の原理」でなければ上手く鳴らないと感じます。太鼓の革の内側に何か接触するものが有れば太鼓は響きません。この太鼓の革の内側部分にメーカー製の「袴」や「スパイク」が取り付けられています。当然「響かない」のです。実際にドラムの革の内側にチョッと手を触れただけで振動(響き)が死んでしまいます。これと同じ原理で「ドラムの内側」に触れるものが有ってはいけないのです。

ではどこで受けたらよいのか?・・・「太鼓の革を貼る位置」が重要です。SPに例えるなら「箱を構成する縦板」に相当するでしょう。この場所しか「支持するポイント」は有りません。大体縦板の厚みは20~25mmぐらいの厚みのSPが多いです。こんな処に50mmのインシュレーターを敷いたら「太鼓の革の内側」にまでかかってしまいます。そうなると響きが死んで「死んだ音」になってしまいます。

インシュレーターは基本的にφ25mmからφ30mmぐらいのモノが間違いありません。残るは何処に敷くかです。先ほどの「縦板」のお話がここで生きて来ます。縦板の下なら「太鼓の革の内側」にはなりません。縦板の下ならどこに敷いても構わないと思います。合理的な位置として「SP底面の四隅」になるでしょう。

ここで問題点が出て来ます。SP底面の4隅にスペーサーを敷き込んでも1点は必ず浮いています。三脚でも判る様に、3点でないと普通はガタなく安定しません。4点だけでは「ガタ」が発生します。このガタを取る為には「木材のしなり」を使う手も有ります。そうやってSPのセッティングを詰めて行きます。上手く考えデザインすると「理想のセッティング」をシンプルな形にまとめる事が出来ます。