Mr.トレイルのオーディオ回り道

「音質アップ」を目的として、
システム全体の「基礎的項目の見直し」に、
重点を置いて試行錯誤や実験をしています。

オールドJBLのシステムは時代遅れ?

2016年08月11日 | ピュアオーディオ
昨日のブログで書きましたが、1980年以降の日本は「時代の流れ」が激しく、400年かかった変革が50年、30年で変わって来ている。1990年代はPC・携帯電話の日進月歩、その次はPCと携帯電話の融合・・・と云った具合に科学技術の進展はものすごく加速している様に感じる。オーディオとカメラを趣味にしていると、オーディオは「停滞」しているが、カメラはデジタル一眼・ミラーレス一眼と目覚ましい変革を遂げている。

さて、本題に戻るが、オーディオ業界は1990年代を境に市場規模が大幅に縮小して、往時の1/20以下まで落ち込んでいる。これではもう未来はないだろう。何故なら、「団塊の世代」の「物欲」に支えられて来た業界だからだ。もし生き残れるとしたら「後進国」でのオーディオ機器の普及だろう。

米国も1950年代の黄金期(高度成長期)にJAZZが花開き、オーディオも花開いた。それが25年後に日本の高度成長期に引き継がれた。個人的に1950年代の米国のオーディオ機器には非常に憧れがある。何故なら、名機と呼ばれるものが数多く存在するからだ。JBLのハーツフィールド、パラゴンをはじめ、ALTEC、EV、ハートレー、マッキントッシュ等名だたる名機が揃っていた。欧州でもタンノイ、バイタボックス、ジーメンス等の大型SP達が並んでいた。

当時の大型SPを日本の家庭に入れるには部屋の大きさが足りない。少なくともトーキー用のSP達は一般家庭にはそぐわない。しかし、使われているユニットは、今考えると「超一級品」だと思う。先達がWEのSPユニットに憧れ、15Aホーン等に熱を上げるのも判らなくはない。実に良い音質なのだ。ただ今、WEのSPシステムを揃えようとしても、数と程度と価格の面で非常に困難を感じる。今集めるとすればせいぜい1950年代の機器が限界だろう。その1950年代の機器さえもう80年前の機器になろうとしている。

1950~1960年代のJBLのSPを自分は集めて使っているが、これらのユニットは、一般的に言えば「時代遅れ」かも知れないが、「音質」に限って言えば、逆に「真価」を最新機器に突き付けている。現在所有している3セットのJBL3大ホーンシステムは出来るだけ大事に使って行きたいと思う。もう2度と揃える事は、時間的にも経済的にも難しいと思うから・・・。