Mr.トレイルのオーディオ回り道

「音質アップ」を目的として、
システム全体の「基礎的項目の見直し」に、
重点を置いて試行錯誤や実験をしています。

機器のグレードに見合ったケーブルを・・・

2016年08月19日 | ピュアオーディオ
「使っている機器の性能とケーブルの性能がかけ離れた状況で使われている方が殆どだと思っています。」「見える部分」には価値を見出せているが、「音質」と云う見えない部分には価値が見いだせない訳ではないだろうが・・・。ただ現実として95%以上の方がその通りだと思います。

機器の性能は確かに必要です。安物のアンプやCDPでは薄っぺらい音しかしません。しかし、それらの機器でも「情報の読み取り」は高額な機器と遜色ない「情報量」を扱っています。ただ作りがチャチ(安っぽい作り)で有ったり、電源部が弱かったりと・・・物理的に価格が抑えられている部分が「物性の音」として出てしまっています。その場合は、追加で「電源系統」の強化を図ってやればかなりの部分で高額機器の性能に追いついて来ます。後日、買い替えの際に高額機器に置き換えればその効果は倍増するでしょう。

基本的に他人の批判は余りしたくないのだが、もう故人となられた某管球アンプメーカーのアンプの内部配線を自分なりに考えて見ると、「回路設計」には非常に高い知識と経験をお持ちだと感じますが、材料(ケーブル・半田材等)については全くのど素人だと感じました。「何も疑問を持たない電気技術者」を地で行っている様に感じた。具体的に、アンプ内部の「グランドライン」は綺麗に見せる為に、むき出しの単線を多用されている。各部のワイヤリングにも気を配られて綺麗で簡潔なワイヤリング。伊藤喜多夫氏の芸術的なワイヤリングとまでは行かないが、そこそこの美しいワイヤリングである。しかし、先にも言ったが材料や方法の分野ではほとんどど素人状態である。何も実験をしなかったのか?疑問に思わなかったのか?・・・技術者の基本が出来ていないと感じる。そんな方の作ったアンプが雑誌でもてはやされ、高額な値段で取引されている。名も無い方の非常に考えて作られたアンプの方がよっぽどましだと「管球アンプ」を触っていた時に思った。

一つの機械を作る時は、4M(マン・マシン・メソード・マテリアル)で考えるのが鉄則である。その鉄則を守らない技術者がいくら見かけの良いモノを作っても「本質」は良く成らない。オーディオの本質は「音質」である。「音質」に目標グレードを置いて開発しなければ無意味な機器を生産する事になる。