Mr.トレイルのオーディオ回り道

「音質アップ」を目的として、
システム全体の「基礎的項目の見直し」に、
重点を置いて試行錯誤や実験をしています。

オーディオの世界そのものが変わってきている

2016年08月10日 | ピュアオーディオ
最近「ホーン型SP」が少なくなっている。40年前の高級SPにはホーン型や低域用のエンクロージャーにも凝った作りのモノが多かった。最近は「密閉型」か精々「バスレフ型」ばかりだ。使ってあるユニットも中高域にはドーム型ユニットが多用されている。材質がアルミであろうが、ボロン・ベリリウムで有っても、ドーム型の範疇からは出られない。1980年代辺りからホーン型SPが極端に少なくなって行った様に思う。

何故ホーン型SPが少なくなって行ったのだろうか?それは、「スキル」(技術力)無くしてうまく鳴らせないからだと思う。当然高級品だから価格も高いし、スタイタイリングも良い、所有欲も満たしてくれる。だがそう簡単には「うまく鳴らない」のだ。鳴らす努力をしない人がホーン型SPを買っても使いこなせない。

第一「超高能率」なので、他のユニットの音圧と合わせる事が難しい処が有る。この辺には鳴らす為の工夫が必要。マルチアンプにしたくても、現在はそれらの高能率SPユニットに使える5W未満のTr型アンプなど殆どない。真空管アンプ並みの音の厚みを持ったTr型アンプは200W/ch超の大型アンプになって来る。これでは出力が高すぎて高能率ユニット(100db以上)には合わないし使えない。

結局アンプも含めてオーディオの世界が方向転換している。電蓄からLPへ、LPからCDへ、CDからHDD(SSD)へとソフトも変わってきている。これを進化と呼ぶのか??? どうもオーディオの世界そのものが地盤沈下し、グレードダウンしているように感じる。取り扱いはイージーな方向で進化していると思うが、こと「音質」や「音楽表現」の分野では陳腐なほどグレードダウンしているように感じられてならない。