Mr.トレイルのオーディオ回り道

「音質アップ」を目的として、
システム全体の「基礎的項目の見直し」に、
重点を置いて試行錯誤や実験をしています。

 「スピーカー(SP)編その③」 (音質アップの基礎技術追求)

2016年04月21日 | ピュアオーディオ
昨日は「低域ウーハー」の「音質改善ポイント」(ユニットSP端子裏の半田入れ替え)について述べました。出来れば「モール線」も高性能な配線(線抵抗値が低い)に交換すればもっと良い改善になると思うが、コーン紙の一部をはがすのは素人には無理なので、もしやるならSPユニット修理のプロに依頼するしかない。

低域のユニットで効果が有ると云う事は、基本的に中域・高域ユニットにも同じ対策が出来、同じ様な効果が出て来ます。システムを構成するすべてのユニットに同じ対策をして、「質感」や「性能」を揃える必要が出て来ます。でないと「反応スピード」が違い過ぎて違和感を覚えます。

前述の対策で分かった事は「低抵抗値」にしてやる事が「原理」として言えます。と云う事は「配線(ケーブル)」他機器類にも同じ事が云えます。「低抵抗」にしてやると「ハイスピード」な反応の良い音になります。ハイスピードな分「一瞬に出せる音の量」が増える事にも繋がります。当然「音数」が多くなります。そては「実音」ばかりでなく「余韻」も増えて来ます。

SPユニットの事でもう一つ大切なことが有ります。「一つのユニットでは出せない音」があると云う事。コーン型にはコーン型特有の音が有り、コーン型でしか出ない音も有りますが、裏を返せば、コーン型で出ない音も有ります。これを私は「音変換ロス」と呼んでいます。

ウーハーは殆どが今ではコーン型になってしまいました。その他の方法のユニットを探してもなかなか手に入りません。それなら同じ500Hz以下の音を出すのに38㎝ユニット一発ではなく、Wにして見たり、異径のユニットを組みわせて見るのも面白いと思います。Wウーハーにすれば「音の厚み」と「エネルギー感」が倍増します。異径のユニットを組み合わせれば、本来のウーハーでは出難い帯域の分解能を上げる事が出来ます。

今まではウーハーを中心に述べて来ましたが、これは中・高域ユニットにも同じ事が云えます。中高域用のユニットには色々な種類の方式(静電型、ホーン型、リボン型、イオン型、ドーム型等)が有りますので、質感の合うユニットを探して、メインのユニットと並列や直列接続して組み合わせると「音数の豊かな」サウンドに出来るでしょう。

ウーハーのW化はパワーアンプにかなりの負荷をかけます。パワーアンプの電源部に余裕のある組み合わせが良いですね。出力は200W前後あればそつなく鳴らせるでしょう。同じ様に中域・高域のユニットも、組みわせるユニット同士の「合計インピーダンス」に注意して置く必要が有ります。複数のユニットを使う場合は「直列接続」と「並列接続」を使い分けや組みわせを考えて、アンプの負荷を合わせます。

アンプへの「インピーダンス」負荷は低域が非常に高く、中域・高域と行くに従い弱くなる傾向が有ります。振動板の重さが効いているのかも知れません。