▼いらないよ!『岡山県家庭教育応援条例』▼
今、この条例素案へのパブリックコメントを求めています。6.14まで。私は反対の意向とともに、問題点を指摘するつもりです。
ご意見をお伝えください。
◎ 岡山県議会HP 「岡山県家庭教育応援条例(仮称)素案へのご意見を募集します」
岡山県議会で、議員提案の「岡山県家庭教育応援条例」が作られようとしています。自民党県議団から素案が示されたものです。
「保護者が親として学び成長していく」
「子どもが将来親になるために学ぶことを促す」
初めて案を読んだとき、シンドイ想いをしている母親をさらに追い込んでいくのでは。子どもの自由な心を縛るのではと感じました。
2017年に、国で反対が多くて成立を見送られた家庭教育支援法案の流れを受けているように思われ、「応援」と言いながら、ある一定の家庭観や子育て観を上から押し付けています。
今、大切なのは、貧困や孤立や暴力などで苦しむ家庭をみんなで応援することです。とくに、今は、コロナ禍。すべきことはてんこ盛りです。
「いらないよ!岡山県家庭教育応援条例」のページがあり、シェアをしています。ご覧ください。
*「いらないよ!岡山県家庭教育応援条例」のFacebook投稿です
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岡山県議会では今年3月、「選択的夫婦別姓に反対する意見書」が採択されました。
ジェンダー平等や、多様性がもとめられる時代の流れに逆行するかのような意見書採択に、県民からたくさんの反対の声が上がりました。
これにつづくのが、今回の条例案です。
たしかに、家庭での教育は大事です。
ですが、あえて条例という形にして、「家庭教育の重要性」をことさら強調し、保護者は「親として成長していくよう努める」「学校等との連携や協調を図るよう努める」などと、親の責任や努力義務を定め、「家庭教育応援県」をめざすという、この条例案。
結局のところ、子どもを、国にとって都合よく育てようというものではないか。
そんな気持ち悪さを感じています。
福祉や人権の視点に欠け、虐待や貧困問題に取り組むという方向性は見えません。
「子どもの健やかな育ち」というわりに、「子どもの権利」「幸福」「自己肯定感」といった言葉はなく、出てくるのは「生活習慣、倫理観、自立心、自制心、社会のルール」といった面ばかり。
そうした教育観も、大いに疑問です。
この条例が関係するのは、子育て中の保護者だけではありません。
自治体や住民など、「社会の全ての構成員が(略)相互に協力しながら、一体的に取り組む」とまで書かれています。
数年前に、国会で「家庭教育支援法・青少年健全育成基本法」をつくろうとする動きがありましたが、大きな反対の声が上がり、法制定には至りませんでした。
同じようなものを地方議会で条例にしようという動きが、各地で起こっています。
こうした動きに共通しているのは、
「昔の子育ては良かった」
→「今は家庭での教育力が低下している」
→「だからこそ、親は学ぶべき、子どもも将来親になるために学ぶべき、地域ぐるみで推進していくべき」
という認識です。
本当にそうでしょうか?
たくさんの識者やジャーナリスト、また子育て中の保護者の中から、反論や疑問の声が出されています。
(これからこのページで随時、記事などを紹介していきます。)
憲法24条には、家族における個人の尊厳や、両性の本質的平等が定められていますが、改憲し、戦前のような家族のあり方に戻そうとする動きとの関係も、指摘されています。
「親としての学び」「親になるための学び」といった内容は、日本会議との関係が深い「親学」の主張そのものです。
このような条例ができれば、「支援」や「応援」の名の下に、一方的な価値観の押し付けや、不当な介入を招きかねません。
また、すでに家庭でのさまざまな問題に悩み、苦しんでいる人に対して、よりいっそうの重圧をかけ、「まだまだ私の学びや努力が足りないんだ…」と追い詰めることになりかねません。
私たちは、この「岡山県家庭教育応援条例」をつくることに反対します。
ひろく情報を共有し、協力しあって、廃案をもとめます。
また、岡山県だけでなく、全国各地の反対運動ともつながっていきたいと考えています。
私たちにできるアクション
現在、県議会では、パブリックコメントを募集しています(6/14〆切)。
たくさんの反対意見を送りましょう。一人ひとりの声が力になります。
反対署名を準備中です。
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