「安保法制違憲訴訟おかやま」の地裁判決に臨みました。原告560人(私も原告)による切実な訴えは、「原告の請求を棄却する」というひと声だけで、踏みにじられました。
5年余りかけて行われた憲法判断を問う裁判。裁判長は、その場で、堂々と判決理由を述べるべきです。
全国22の地裁・支部で訴訟が行われ、岡山の判決は20番目。
終わってからの報告集会で、河原弁護団長は「一縷の望みが露のごとく消えた」と。判決の内容はそれほどに空しいものだったとのことです。
続く弁護士の方々も、「判決の印象は全国の悪い所を全部集めた内容」、「安保法制は違憲だと裁判をしているのに、このことに判断をしていない」と次々と遺憾の声が。
全国の裁判では、結果として棄却であっても、原告の声に沿って、ていねいに判決文を書いているものもあるとのことです。
全国各地で、国会周辺でも大きな反対の渦のなか、わずかの審議時間で、強行採決された安保法制。戦争とはどういうものか、私たちは今、目の前にしています。諦めずに取り組みを進めなければなりません。
控訴の期限は4月6日。4月4日までに控訴依頼書の提出をとのことです。私も加わります。
私の写真は市場恵子さん撮影です。届いてビックリでした。
*夫・光吉ひとしのFacebook投稿です
=====
3月23日、集団的自衛権の行使を認めた安全保障関連法は憲法違反であるとして訴えた「安保法制違憲訴訟」で、岡山地裁は憲法判断をせず原告の請求を棄却した。
全国で約7,700人が22の地裁・支部に、この訴えを起こし、岡山でも560人が原告となっている。今日の判決は20番目のもので、これまで全ての判決で憲法判断は示されず、原告側の敗訴となっている。
判決は、平和的生存権は具体的な権利として憲法上保障されていないと否定した。そして新安保法制によって直ちに我が国が戦争に巻き込まれる現実的具体的な危険は生じないとした。
田中俊行裁判長はマスコミの撮影に時間は割いても、判決理由を読み上げる自信はないのだろう、あっという間の判決言い渡しだった。訴えを棄却するにしても、堂々と理由を述べるべきだ、憲法に関わる判断なのだから。
判決後、弁護団は「初めに結論ありきで、これまでの棄却判決の理由をコピー アンド ペーストしただけの空疎な書面であり、司法が権力に忖度した最悪のもの」だと強く批判した。日本社会の劣化が指摘されて久しいが、判決のコピー アンド ペーストは、それを示して余りある。
もちろん控訴する。
★ ☆ ★
ウクライナで殺戮が続く中での、悩んだ形跡のないこの判決は、かなりショックでした。
かつて「イラク訴訟」で、新聞をめくり検索し「○月○日、□□で空爆・自爆テロ、△△人死亡」という記録を積み重ねていった、辛い作業を思い出します。
=====