現在、パブリックコメント中の岡山市子ども読書活動推進計画(素案)策定にあたって、広く市民の皆さんの意見をきくために、フォーラムが開催されました。佐々木宏子さん(環太平洋大学教授)がご講演されるということで、前々からお会いしたい方でしたので、楽しみにしていました。
読むだけでは読書にはならない。議論をして、それを第三者に伝えることまでが読書である。日本の読書=「押し付けてはいけない」というなかで、失ってきたものがあるのではないか。押し付けないで、子どもたちがアクティブに関わっていける方法があるはずだ。
その一つとして、フランスの「高校生ゴングール賞」を紹介してくださいました。日本の芥川賞のようなフランスで年1作品が選ばれる文学賞が「ゴングール賞」。おなじ候補作のなかから、高校生達が選びだすのが「高校生ゴングール賞」なのです。お膳立てされた環境のなかで子どもが読書をするのではなく、一人の人間として読書に参画していく視点の大切さを佐々木さんは教えてくださいました。
岡山の読書活動推進計画に対しても、子どもが主体的に参画できる「アクションプログラムの開発と支援」の視点がほしい。様々な課題を突破できる核となる具体的な活動を精選する必要がある。と提言されました。
講演と合わせて行われた実践報告・提言、フロアからの発言。終始アクティブな会で、岡山の読書活動実践の土壌の豊かさを感じました。この豊かさが推進計画に反映されますように。パブリックコメントの期限は延長され、今月いっぱい受け付けられます。