岡山市議会議員/おにきのぞみの虹色通信

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5月29日 熊本市動物愛護センターにいってきました。生命あるものと向いあうのは、やはりマンパワーですね

2013-05-29 | おにき日記





 熊本市動物愛護センターにいきました。写真で一緒にいるのは、“ちきの”です。メス。筋肉をつけるためにお散歩中でした。人懐っこくて、ネコちゃん派の私も仲良くなれましたよ。もう少し回復すれば、譲渡会にお目見えできるということです。

 殺処分ゼロをめざし、市民への譲渡率全国上位の熊本市。2012年度で犬の場合、殺処分率1.6%(岡山市31.9)、〈殺処分+死亡〉率8.4%、生存率93.0%(岡山市68.5)です。殺処分数(2012年度/7匹、岡山市69)が減ったので、2007年からは炭酸ガス処分から麻酔薬による安楽死をさせるようになっています。
 
 センター所長は村上睦子さん。女性の方でした。獣医さんです。開口一番、「熊本でしていることを岡山ですぐにというのは無理ですよ。人も、予算も。10年かかってます(-。-;」と。そうだろうと思います。
 そして、「ここにくる犬とネコは、すべて譲渡対象なんです」と。姿勢が素晴らしいですね。レントゲンなどの機材はないけど、病気・ケガは、痛みをやわらげ、できるだけなおす。人慣れしない犬については、しつけを行う。岡山市も殺処分数は減ってきていますが、考え方が異なるようです。
 ワンちゃんたち一匹一匹に名前をつけて、性格シートを作成。大部屋への押し込みでなく個体管理だと。他のところを見たことがないけど、こんなことでも違うのでしょうね。訪問したときには、外で日光浴中でした。
 2009年度からトリマーさんも2人嘱託で採用し、衛生・健康面はもちろんのこと、スッキリと見栄えよく印象アップ。譲渡をされやすいようにしています。
 岡山市で懸案の乳飲み子のネコちゃん。昼はセンターで、夜は、獣医さんを中心に家に連れて帰って、ミルクのお世話をしているそうです。離乳をして譲渡。子ネコちゃんは譲渡しやすいということです。また、後で記している“チームにゃわん”との連携も。
 写真はへその緒がついたまま2週間ほど前に持ち込まれた子犬たち。ミルクをあげて、今、生後4週間くらいになるかなと。

 生命あるものと向かい合うわけですから、やっぱりマンパワーなのですよね。1999年に赴任した所長が仕事として多くの動物が殺処分されていく状況をみて、職員の本当の気持ちや動物愛護推進協議会の声をまとめるなかで、「殺処分ゼロ」の方向性が出されたそうです。熊本市はすべて市が行う直営ですし、有害鳥獣への対応もしていますから、岡山市とは仕組みがまったく違いますが、センターにいらっしゃる獣医さんの数は、熊本市9人(岡山市3)です。

 「市民の皆さんの協力がないと、とてもできません」と。“チームにゃわん”が1週間に一度こられて、病気等のネコちゃんのレスキューを行なってくださるそうです。団体譲渡はこの1団体だけ。また市民の皆さんからの寄付金や物資提供で、予算が少ないワンちゃんたちのご飯がまかなわれているそうです。動物愛護推進協議会、推進員の活動が活発で、啓発にも力をいれておられ、かなり認知度があがってきているそうです。官・民・ボランティアの連携の必要性があってのこそと。

 少なくとも一度は不幸な想いをしている、また、なかには今も闘病中、回復中のワンちゃん、ネコちゃんたちに会ってきたので、正直、帰りの新幹線は心と体が重たかったです。ワンちゃんもネコちゃんも、自らの思うようには生きることができない弱い立場です。
 熊本市といえども、未だ課題を抱えていらっしゃって途上のよう。これからもさらに知恵をしぼり、工夫が行われていくんだろうなぁと思います。

 がんばっている獣医さんたちや“ちきの”に会えてよかったです。現状の岡山市でも、いくつか参考になることがありました(^-^)。明日は岡山市の現場にいきます。




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