おにき のぞみ虹色通信 No.5 2007年1月
目次
一人ひとりが輝く「虹色」の街
◇「参加」と「自治」の街づくり
◇バイオマス利用で農山村の再生を
進めよう!議会改革
◆政務調査費の透明化を
◆やはり必要-議会基本条例
こんなスポット・「さん太ホール」
のぞみ日誌から
■アフリカ写真展
■プロボクサーの我が妹
■クリスマス会 with 野宿生活者の皆さん
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一人ひとりが輝く「虹色」の街
「虹色通信」の名前には、一人ひとりが輝く「虹色」の街づくりをしたいという私の願いがこめられています。時代の変化の中で、人間関係の希薄化やコミュニティの再生が課題となっていますが、私はこの一年間、岡山という地域のなかで、人と人の絆を紡ぐ市民の豊かな活動にたくさん出会いました。これらが未来の社会を切りひらくものだと確信しています。そして、岡山の自然や風土とともに暮らす「地産地消」の街づくりが大切なことを改めて学ぶことができました。
◇「参加」と「自治」の街づくり
私は、“食と農”を柱に、フィリピン・ネグロス島の人たちと交流し互いに支え合う活動をしていますが、昨年20周年を迎え、ネグロスの人たちと共にその歩みを祝うことができました。活動のなかで学んだことの一つが、村人が健やかな生活を営むためのカギは、村人一人ひとりが、とりわけ女性が自覚的に村づくりに参加することでした。
また私は最近、近くの京山公民館の取り組みに時に顔を出し、学ぶようになりました。そして、公民館が地域に根ざしたスペースであることに改めて感嘆しています。
「しょうがいのある子どもの放課後の居場所づくりシンポジウム」は、印象深い企画でした。「地域の友だちと学校にいきたい」、「親も自分の仕事を続けていきたい」という想いを持っていても、幾つものハードルがあるのが現状です。公民館では、「ほっとスペース放課後」で居場所を提供しています。これらの願いが実現する環境作りをすすめなければなりません。
KEEP(岡山市京山地区ESD環境プロジェクト)という試みも、地域の人たち、とくに小・中学生の積極的な活動等で注目されています。地域づくり・人づくりについて、子どもたちが真剣に考え、提言し、課題解決に向けて取り組む様子に、はじめは驚かされてばかりでしたが、まさに未来に向かって人を育む「持続可能な」活動だと思います。
◇バイオマス利用で農山村の再生を
合併にともない、岡山市は森林面積が大きく広がりました。ドイツでは、バイオマス利用によって農山村の新しい役割が生まれています。食料だけでなく、地域で電気・エネルギーをも作り出し、「私たちはエネルギー農家だ」と言い切る農民たちがいます。日本の農山村の疲弊には目を覆いたくなるところもありますが、里山再生に向けて、様々な営みが行われています。大胆な発想の転換で農林業を再生し、地域活性化への可能性につながっていければと思っています。
* * *
私たちが住む町を安心して暮らし続けることができるように、智恵と力を合わせていきましょう。
進めよう!議会改革
「改革派知事」がいっせいに退場しました。分権改革で権限が強化された知事の不祥事は、それをチェックすべき議会のあり方も問うています。しかし残念ながらチェック機能においても政策立案機能にお
いても、現在の地方議会はあまりにも力不足です。
「地方分権改革推進法」が成立し、分権改革の第二期が始まろうとしています。議会改革を進め、真の二元代表制を実現したいと思います。
◆政務調査費の透明化を
東京都目黒区で政務調査費の不適切使用が原因で、公明党区議団六人全員が辞職し、自民党の議長も議長職を退きました。
そもそも政務調査費は議員活動に不可欠な調査・研究を充実させるための費用です。地方自治法と条例に基づいて交付され、収支報告書を出す義務があります。ところが岡山市を含む多くの自治体では領収書の添付義務がありません。岡山市では月13万5千円が交付されています。市長をチェックする議会が自らを透明にせずして、その機能を果たすのは不可能というべきです。領収書添付の義務づけを求めます。
◆やはり必要-議会基本条例
虹色通信3号で、北海道栗山町で議会基本条例が制定されたことをお伝えしました。続いて三重県議会が県議会としては初めて議会基本条例を定めました。
目指されているのは議会機能の強化です。そして条例は、知事と議員は県民から直接選挙で選ばれ、独立・対等の立場と強調。知事ら県執行部への監視機能や政策立案機能の強化をうたい、必要に応じて有識者らによる独自の調査機関を設置できるなどとしています。また、議場での質問を原則として一問一答方式で行うことや、政務調査費の証拠書類を公開し透明性を確保するなどの条文も盛り込まれています。
自治基本条例、そして議会基本条例をつくり、行政の透明度を高めることで、地域の政治文化を変えていきたいと思います。
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こんなスポット・「さん太ホール」
昨年8月、市役所筋に山陽新聞社本社ビルが完成しました。20階建の本社高層棟と6階建の低層棟からなり、間には緑に囲まれた「さん太広場」があります。ほどよく和を取り入れたカフェで広場を眺めながらほっと一息。やさしく流れる滝もあり夏の顔も楽しみです。
低層棟の1階には300人収容の「さん太ホール」があり、この日はピアノの発表会が開かれていました。また、2階にはギャラリーがあり、誰でも借りることができます。地域文化・芸術の発展を願って作られた施設です。「地域に開かれた新聞社」のコンセプトのもと、地域の人が集まる光、水、風を感じる緑豊かなやさしい空間でした。 (M)
のぞみ日誌から
■アフリカ写真展
「A Day in the Life of Africa」
アフリカ写真展が、ユニセフ岡山県支部などの主催で、11月17日~26日に岡山市デジタルミュージアムで行われました。世界の著名な100人の写真家によって、アフリカ大陸53カ国で撮影された250点以上の写真は圧巻です。雄大で美しい自然、ゆったりとした中にリズミカルな暮らしの様子。ありのままのアフリカが丸ごと感じられました。自分自身が本物に出会うことが国際理解で最も大切なことですね。
■プロボクサーの我が妹
チャンピオンに返り咲き
12月15日の夜、「勝ったよ。TKO」と、電話に妹・猪崎かずみの弾んだ声が届きました。女子プロボクシング・フライ級チャンピオンだったのですが、6月の防衛戦で敗退。ベルト奪還のリターンマッチでした。「ベルトは国際試合に向けてのパスポート」。二人の子どもをもつ優しく逞しいファイティング・マザーから、いつも元気をもらいます。
■クリスマス会
with 野宿生活者の皆さん
12月19日、南方公園であった野宿生活者(ホームレス)の人たちとのクリスマス会に参加しました。「岡山・野宿生活者を支える会」に賛同して、「岡山ワイズメンズクラブ」が行ったものです。
キャンドルサービスをしながら「きよしこの夜」を歌い、祈りを捧げました。
野宿生活者の存在は、格差社会の広がる私たちの課題です。まず、私自身が理解を深めていきたいと思います。
目次
一人ひとりが輝く「虹色」の街
◇「参加」と「自治」の街づくり
◇バイオマス利用で農山村の再生を
進めよう!議会改革
◆政務調査費の透明化を
◆やはり必要-議会基本条例
こんなスポット・「さん太ホール」
のぞみ日誌から
■アフリカ写真展
■プロボクサーの我が妹
■クリスマス会 with 野宿生活者の皆さん
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一人ひとりが輝く「虹色」の街
「虹色通信」の名前には、一人ひとりが輝く「虹色」の街づくりをしたいという私の願いがこめられています。時代の変化の中で、人間関係の希薄化やコミュニティの再生が課題となっていますが、私はこの一年間、岡山という地域のなかで、人と人の絆を紡ぐ市民の豊かな活動にたくさん出会いました。これらが未来の社会を切りひらくものだと確信しています。そして、岡山の自然や風土とともに暮らす「地産地消」の街づくりが大切なことを改めて学ぶことができました。
◇「参加」と「自治」の街づくり
私は、“食と農”を柱に、フィリピン・ネグロス島の人たちと交流し互いに支え合う活動をしていますが、昨年20周年を迎え、ネグロスの人たちと共にその歩みを祝うことができました。活動のなかで学んだことの一つが、村人が健やかな生活を営むためのカギは、村人一人ひとりが、とりわけ女性が自覚的に村づくりに参加することでした。
また私は最近、近くの京山公民館の取り組みに時に顔を出し、学ぶようになりました。そして、公民館が地域に根ざしたスペースであることに改めて感嘆しています。
「しょうがいのある子どもの放課後の居場所づくりシンポジウム」は、印象深い企画でした。「地域の友だちと学校にいきたい」、「親も自分の仕事を続けていきたい」という想いを持っていても、幾つものハードルがあるのが現状です。公民館では、「ほっとスペース放課後」で居場所を提供しています。これらの願いが実現する環境作りをすすめなければなりません。
KEEP(岡山市京山地区ESD環境プロジェクト)という試みも、地域の人たち、とくに小・中学生の積極的な活動等で注目されています。地域づくり・人づくりについて、子どもたちが真剣に考え、提言し、課題解決に向けて取り組む様子に、はじめは驚かされてばかりでしたが、まさに未来に向かって人を育む「持続可能な」活動だと思います。
◇バイオマス利用で農山村の再生を
合併にともない、岡山市は森林面積が大きく広がりました。ドイツでは、バイオマス利用によって農山村の新しい役割が生まれています。食料だけでなく、地域で電気・エネルギーをも作り出し、「私たちはエネルギー農家だ」と言い切る農民たちがいます。日本の農山村の疲弊には目を覆いたくなるところもありますが、里山再生に向けて、様々な営みが行われています。大胆な発想の転換で農林業を再生し、地域活性化への可能性につながっていければと思っています。
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私たちが住む町を安心して暮らし続けることができるように、智恵と力を合わせていきましょう。
進めよう!議会改革
「改革派知事」がいっせいに退場しました。分権改革で権限が強化された知事の不祥事は、それをチェックすべき議会のあり方も問うています。しかし残念ながらチェック機能においても政策立案機能にお
いても、現在の地方議会はあまりにも力不足です。
「地方分権改革推進法」が成立し、分権改革の第二期が始まろうとしています。議会改革を進め、真の二元代表制を実現したいと思います。
◆政務調査費の透明化を
東京都目黒区で政務調査費の不適切使用が原因で、公明党区議団六人全員が辞職し、自民党の議長も議長職を退きました。
そもそも政務調査費は議員活動に不可欠な調査・研究を充実させるための費用です。地方自治法と条例に基づいて交付され、収支報告書を出す義務があります。ところが岡山市を含む多くの自治体では領収書の添付義務がありません。岡山市では月13万5千円が交付されています。市長をチェックする議会が自らを透明にせずして、その機能を果たすのは不可能というべきです。領収書添付の義務づけを求めます。
◆やはり必要-議会基本条例
虹色通信3号で、北海道栗山町で議会基本条例が制定されたことをお伝えしました。続いて三重県議会が県議会としては初めて議会基本条例を定めました。
目指されているのは議会機能の強化です。そして条例は、知事と議員は県民から直接選挙で選ばれ、独立・対等の立場と強調。知事ら県執行部への監視機能や政策立案機能の強化をうたい、必要に応じて有識者らによる独自の調査機関を設置できるなどとしています。また、議場での質問を原則として一問一答方式で行うことや、政務調査費の証拠書類を公開し透明性を確保するなどの条文も盛り込まれています。
自治基本条例、そして議会基本条例をつくり、行政の透明度を高めることで、地域の政治文化を変えていきたいと思います。
後編へクリックReadMore
こんなスポット・「さん太ホール」
昨年8月、市役所筋に山陽新聞社本社ビルが完成しました。20階建の本社高層棟と6階建の低層棟からなり、間には緑に囲まれた「さん太広場」があります。ほどよく和を取り入れたカフェで広場を眺めながらほっと一息。やさしく流れる滝もあり夏の顔も楽しみです。
低層棟の1階には300人収容の「さん太ホール」があり、この日はピアノの発表会が開かれていました。また、2階にはギャラリーがあり、誰でも借りることができます。地域文化・芸術の発展を願って作られた施設です。「地域に開かれた新聞社」のコンセプトのもと、地域の人が集まる光、水、風を感じる緑豊かなやさしい空間でした。 (M)
のぞみ日誌から
■アフリカ写真展
「A Day in the Life of Africa」
アフリカ写真展が、ユニセフ岡山県支部などの主催で、11月17日~26日に岡山市デジタルミュージアムで行われました。世界の著名な100人の写真家によって、アフリカ大陸53カ国で撮影された250点以上の写真は圧巻です。雄大で美しい自然、ゆったりとした中にリズミカルな暮らしの様子。ありのままのアフリカが丸ごと感じられました。自分自身が本物に出会うことが国際理解で最も大切なことですね。
■プロボクサーの我が妹
チャンピオンに返り咲き
12月15日の夜、「勝ったよ。TKO」と、電話に妹・猪崎かずみの弾んだ声が届きました。女子プロボクシング・フライ級チャンピオンだったのですが、6月の防衛戦で敗退。ベルト奪還のリターンマッチでした。「ベルトは国際試合に向けてのパスポート」。二人の子どもをもつ優しく逞しいファイティング・マザーから、いつも元気をもらいます。
■クリスマス会
with 野宿生活者の皆さん
12月19日、南方公園であった野宿生活者(ホームレス)の人たちとのクリスマス会に参加しました。「岡山・野宿生活者を支える会」に賛同して、「岡山ワイズメンズクラブ」が行ったものです。
キャンドルサービスをしながら「きよしこの夜」を歌い、祈りを捧げました。
野宿生活者の存在は、格差社会の広がる私たちの課題です。まず、私自身が理解を深めていきたいと思います。