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いつまでたってもエコノミック・アニマル

2012-01-12 00:14:21 | 日記
バブル経済で浮かれていた時期、
日本人は「エコノミック・アニマル」と揶揄されておりました。

景気は絶好調、株価も不動産も高騰し、企業は海外の資産を買い漁り、
街では高額商品が売れまくり、物質文化、消費文化を謳歌する、
カネのために働きづくめな日本。


日本人もそう言われているのをわかってはいたのですけど、
カネまわりが絶好調だった傲りなのか、どうせ負け組のやっかみだろうと、
だからなんだと受け入れられる余裕もあったりしまして、
かえってそう呼ばれることをむしろ褒め言葉だと楽しんでいたかのような、
そんな風潮があったようにも今では思われます。

好景気が続く限りはそれでも良かったのでしょうけど。。


ブランド品にディスコ、夏はテニス、冬はスキー、葉山だ苗場だ、
クリスマスは舞浜のホテルだと、どう考えても身の丈以上の贅沢を
日本中がしたがっていたバブル期。

テレビではひょうきん族、女子大生のオールナイトフジ、女子高生のオニャン子、
どれもフジテレビ発のヒットでしたけれども、この辺りからテレビコンテンツの
バカ化が堪えられないほど進行したように思います。


しかしバブルがはじけて状況は一変。

失われた10年、なんて言ってる間に失われた20年になってしまい、
そんな状況にもなんの手だても打つことができず、今にいたっており。

ものづくりでは韓国に抜かれ、株価は低迷、円高で輸出企業は苦しみ、
消費はふるわずデフレのスパイラルが続き。

でも何故かいまだ経済力、産業力ではアジア一だ、ものづくりでは世界一だと
勘違いしているかのような日本人。


パソコンや携帯電話の普及が仕事の風景を変え、
業務は楽になった部分もある反面、それによって労働時間が短縮できるかと思ったら、
その空いた時間にさらに仕事を突っ込まれ、いつどこにいても仕事に追われ、
効率化を求めたはずのIT化進展のおかげで一層忙しくなる始末。

でありながら、仕事の単価は下がる一方で働いてる割には一向に儲かりゃしない。

だいたい多くの市場がシュリンクしてるのに会社は成長を前提としている。

さらに企業は社会の利益よりも一部の株主のために働くようになってしまい。
株式会社とはそういうものだと言われればそれまでですけれども。

利益は従業員や社会より、株主や役員への還元が優先されてしまうか、
内部留保にため込まれるばかり。


IT時代に乗っかって突如儲けたライブドアのホリエモンは豚箱行きの一方、
バブル後遺症の損失処理に困ったオリンパスは20年も粉飾決算をしてもおとがめなし。

ライブドアのときは汗して働く人が報われるべき、なんて言っていたのに、
これじゃ正義なんてどこにあるのかわかりゃしない。


せめて検察や警察、司法は正義だろうと思っていたのも幻想でしかありませんでした。
強引な捜査でえん罪を作り、判断する証拠がなければ「推認」いう名の妄想で判決を下す。

そして、間違えた者は責任をとることもない。

こんなアンフェアが堂々とまかり通っている今の日本。


政権が変わったところで政治は何も変わりはしませんでした。

変えようとした政治家はでっちあげの罪を着せられ政治生命を蝕まれ、
結局なんであれ政策はアメリカの意向に従って役人が決めていく。

大マスコミも権力を監視する社会の公器なんて言われていたようですが、
本当は権力側の、スポンサー側の御用プロパガンダ機関でしかなかったのでした。


どこを見渡しても疑心暗鬼にならざるを得ない、世知辛い窮屈な世の中。
今の社会が閉塞感ありまくりなのは当然のことです。


さて東日本大震災、そして福島第一原発事故。

震災の傷跡は治すことができますが、原発事故のそれを直すのは難しいのです。
と、いいますか、

原発で事故が起こったらどうしようもないというのはわかってはいたのですが、
いざ実際に起きてみると本当に何も手の施しようがないのが明らかになって、
改めて驚くのです。


でもですね、こんな大惨事が起きても、それに対処のしようがなくても、
まだ原発が必要だという人達がいるのですね、不思議なことに。

絶対安全と言っていた原発で爆発事故が起きて、
しないと言っていたメルトダウンをして、
放射性物質の拡散は防げず、
汚染水等の放射能汚染廃棄物の処理もできず、
土地も空気も水も汚して、それをどうにもできず。

事故など起きてなくても使用済み核燃料の処理もできず、
核のリサイクルも何十年たっても実用のメドがたたず、
それどころかリスクばかりが膨らんで、
その分の膨大なカネは無駄に流されて。


でも原発は再稼働させたい。
海外にも売り込みたいと言うのです。


なんででしょう?

簡単ですね、儲かるからです。
産官学含め、原発に巣喰う業界の多いことといったら。


事故の収束なんてしなくても、
放射能汚染が拡がっても、
核リサイクルが夢物語であっても、

バブルの失敗で経済的豊かさばかりを追い求めるのは間違いだと気付いても、
失われた20年を経ても、

やっぱりエコノミック・アニマルに変わりはなかったというワケです。