即席の足跡《CURIO DAYS》

毎日の不思議に思ったことを感じるままに。キーワードは、知的?好奇心、生活者発想。観る将棋ファン。線路内人立ち入り研究。

健康と幸せのバランス

2013年10月16日 15時48分30秒 | 日記とニュース
体力向上への道という記事を書きました。

年寄りほどスポーツクラブにも行ってるし、体力も向上している中で、若い人、特に女性はスポーツクラブにも行ってないし体力が年々落ちている、という体育の日のニュースについてです。

この事態を鑑みて、文部科学省としては、「若い世代の女性を中心にスポーツクラブへの所属を促進させる取り組みが必要」と言ってます。

NHKのニュースでもこのことを取り上げていましたが、今回初めて調べたスポーツクラブへの年齢別所属率のデータで、70代が4割と一番多い、20代、30代が一番少ないという結果が出ています。

昔のイメージからすると真逆なんでしょうけど、少子高齢化+不況の今の時代はさもありなんです。当たり前です。
時間もお金の余裕もある年寄り。
なおかつ健康意識も高い。
カラダ弱って周りに迷惑かけたくないし、病気するといろいろお金もかかるから、いつまでも健康でいなきゃ。
それにはウォーキングやゴルフや山登りもいいけど、スポーツクラブにでも入って地道に体力作りしないと。
スポーツクラブには同年代の仲間もたくさんいるので刺激にもなるし、情報交換もできる。

一方、時間もお金も生活の余裕もない若い人。
仕事がない。あっても忙しい。
非正規雇用も多い。
給料は前よりも下がってる。
「部下の手柄は上司のもの、上司の失敗は部下の責任」なんてほざく上司はいっぱいいる。
おまけに子供を預ける保育施設はない。
将来は不安ばかり。悩みは募る。

そんな状況の中で運動したくてもいろいろな理由でそんな余裕はない。

何かいい解決策はあるのでしょうか?

若い人の体力が落ちている。
そして、体力の落ちているのはスポーツクラブに行ってないからだ。
じゃあ、若い人をもっとスポーツクラブに入れれば、落ちた体力も向上するはず。

こんな単純極まりない三段論法で進んでいかないだろうな。
状況の把握が短絡的というか、薄っぺらい感じで、現象だけでものごとを捉えようとしてませんか?

さて、文科省としては、果たして具体的にこれからどのような取り組みをしていくのでしょうか?

いっぱいいっぱいな生活をしている若い人たちに、あなた方は体力が落ちているので、スポーツクラブに通って体力アップさせてください。
なーんて勝手に上から目線でつべこべ言ってみたところで、
「そんな金も時間もないよー。」と一蹴されるに決まってる。
そんなことよりも、と言われて、経済や雇用の問題、子育ての問題、将来への不安などなど、いろんなこと言われちゃうに決まってる。
そうなると得意のバラマキですか?
子供手当ならぬ、体力向上手当、健康手当。
一律出すのか、セーフティネットで極端に体力のない人だけに出すのか。
スポーツクラブへの補助をして、若い人の入会金、月会費をいくらか国が持つ、とか言うのもある。
単にスポーツクラブに対して、若い人の費用は他の年代よりも下げてください、と要請するだけとかもある。
単純に表面的に、「スポーツクラブに入会しましょう!スポーツしましょう!体力作りが肝心」なんていうポスターを作ってあちこちにベタベタ貼るだけだったりして。
まあ、そこまでひどくはないでしょうね。

つまりは本気でやろうとするのかどうか。
体力向上などと言っても、いろんな社会問題や課題が絡んでくる。
そこの部分を一括して、セットで解決できないと、どうにもならない。
大した効果は見込めない。

体力だけのミクロ的な問題にしないで、若い人たちの幸せ度アップとか、不安解消とかにつながるような施策、取組み。
多少体力は下がったとしても、結局は幸せ度がアップすればいいわけだから、そこまで深く理解してから手を打たないと誰のためにもならない税金の無駄使いになってしまう。

本気で国民の健康や幸せを考えた上でのことならいいのだけど、どうも今までにもよくあった典型的なお役所仕事が想像できてしまう。
縦割り行政がさらに足を引っ張る。
文科省だけでは大したソリューションにならないのであれば、他の省庁も連携してやってほしいのだけど、そう簡単にはいかないですよね。

結局は、(文科省だけの中で)(国民のために)いろいろやってます、手を打ってます、ということを示しておしまい。
精一杯仕事してます。皆さんのために動いてます。

表面的表層的な対応。いかにもの形作り。

本質的な解決に向けての対策ということになると、お役所任せではなく、我々も知恵や汗を出していかないといけないこともわかっている。

そんなことで、知り合いの若い女性に、僕の行ってるスポーツクラブに入会しないか?って声掛けするところから始めよう!
若いうちからの体力作りは重要だよ、ってことで。
コメント
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