The Wine Heat!

オテル・ド・ヤマダ ワインフォーラムの主催者であるDr.ヤマダのワインな日々の記録です。

2010 カンノナウ・ディ・サルディーニャ レゼルヴァ テヌータ・セッラ&モスカ

2015-03-20 23:21:06 | ワイン
こんな流れの日本料理を『忘B』さんでビールを飲みながらいただいて、さて次は?となった時に、いつもであればピノを!となるところだったのですが、その日はナゼか表題のワインへといってしまった!









思うに『サルディーニャ島』のワインは、お濃い茶のようでもあり、むしろ一本調子でぶっきらぼうと踏んでいたのですが、飲んでみると、あにはからんや実に複雑で、ニュアンスに富んだ熟成感のある優れものだったのだ。



その熟成感は、後付けか?と見紛うばかりの、見事な進み具合でして、一つ間違えばイッチャッテル感じ?
でもイッチャッテナイ、前半は家中ゼツダイな評価を得ることが出来、我が世の春ジョータイなんだわさ♪

それもこれも、地場のカンノナウをオークの大樽で、なんと2年間に渡って熟成をさせて、そしてリリースの運びとなるわけだ!
香りには正しくスミレ香とプラムがあって、キモチのよいヴァニラとスパイス感が楽しめる。
そして問題は味わいだけれども、それがホントーに枯葉が舞い落ちる前に飲めだと思う。

コスパも良くて、絶妙なサルディーニャ!
地中海の島のワインに日本料理を合わせてアッビナメント成立ですか・・・

イイと思います!

2014 東京ワイナリー 長野県高山村 シャルドネ 新酒

2015-03-19 22:44:59 | ワイン
シャルドネはシャルドネだけれど、フランスやカリフォルニアのシャルドネを目指すことはないと思う。
日本には日本のシャルドネがあって然るべき!
なぜかと言えば、そこにあるのは日本の食卓なのだ・・・

そういう意味で『東京ワイナリー』さんのシャルドネ新酒は優れものだと思う。
その日は『豆腐とハンペンと若布の塩煮込み』『紫大根の柿酢漬け』『キムチと胡瓜の和え物』『イタリアンサラダ』などに合わせて飲んだわけ♪









これがまた絶妙な取り合わせだったんですね♪

かつては、軒なみ高級ワインを飲み込んではみたけれど、ワインを飲む心地よさは食中にある。
だから、大枚の札束をはたいでグランクリュを飲んだあの頃も一興、今はそうでなくてもシアワセなんだわさ。

いろいろあってのワイン生活、イイと思います!

2012 ブルゴーニュ・ルージュ キュベ・デ・ノーブル・スーシェ ドニ・モルテ

2015-03-16 23:23:27 | ワイン
おそらくこのワインは、手に入れたくても、手に入れにくいブルゴーニュ・ルージュの一本だと思う!





2005年の新年改まった時期にドニ・モルテが急逝して、もう10年の歳月が流れたんですね。
その驚きは昨日のことのように憶えています。

そして、アルノーが継承して、そのワインはどうなったか?と言えば、これが何と言っても素晴らしい。
このクラスのワインではシャプタリザシオンを行うとの事だけれど、そこだけはチョット文句を言いたいな・・・

飲んでみて、濃縮感に富んだ艶やかな味わいだけれども、そこまでの甘さとコンセントレートはマジ要るかしらんと思う。

まあでも、その押しの強さは新大陸のそれではない!(キッパリ)
そこには、そこはかとなく感じるエレガンスとブルゴーニュらしいフィネスを持っているのだ♪

このワインを開高健『珠玉』を再読ナナメ読みしながら、チビリチビリ飲んだ。



ワインだけでも飽きさせない、この芸達者!

イイと思います!

3.11に『ヴァン・ド・ミチノク』を飲む!

2015-03-14 09:57:03 | ワイン
あの日から4年目の3.11を迎えた。
午後2時46分、午後の診療の最初の患者さんの印象採得をしている最中だったが、しばし中座し自部屋で黙祷をした。
今でもあの時の揺れ、その後に起きた色々な事ども、TVに映された惨状などがフラッシュバックされるわけだけれども、もちろんその日は何事も起らなかった。

夜は何処にも寄らずに、4号線をひた走り、家に着くなり夕餉の席についた。
軽い食事をして、3.11の今日そして明日の話をし、しばらくして小部屋に蟄居・・・
そしてまた黙祷だ。

思うに『上を向いて歩こう』ではなくて、謳うべき歌は『ふるさと』だよな、
そのよりどころに向かって、皆で明日へ繋げてゆこうだよな・・・

本を読んで小一時間、寝る前に『ヴァン・ド・ミチノク』を開けた。





3.11にあわせて、リリースされた限定醸造のワインだ。
このワインの趣旨はいまひとつ分かりづらいけれど、この日のリリースで、東北6県の葡萄を使用するとのことで、とにかく開けた。

ベリーA、山葡萄、ワイングランドなどの混醸とのことだが、実にバランスよくできている。
その心意気には一票!皆で繋げる輪には一票!

まずは、この造り手達のその後の流れを見届けたいと思う。

2008 ポマール・プルミエ・クリュ レ・ジャロリエール ドメーヌ・ド・ラ・プス・ドール

2015-03-11 23:40:15 | ワイン
さてこのワインが『パパジイ』の最後のワインだ。
白3本、赤3本並んだその日のラインナップの中で、このワインが赤のスタートを飾った!



『ラ・プス・ドール』はヴォルネイの造り手だが、ヴォルネイ・フルミエの双子の兄弟とも言うべきポマールを持っていた。

この『ジャロリエール』は正しくポマールだけれど、その味わいは実にピュアでソフィストケートされている。
果実味たっぷりで、肉厚で、ヴォリューミーで、どこか田舎仕立ての土っぽさのある、あのポマールではない。

そのニュアンスは、特にもパトリック・ランダンジュがオーナーになってからその傾向にあるようだ。

2008年のジャロリエールも、果実味と酸とタンニンが実に見事に高いレベルでバランスをとっている。
実際その日も、08’だけれど、飲み口はヨーシ♪

この通り、若いうちからもイケテルが、おそらく熟成にも耐えれるポテンシャルもあるのだろう!

どうも評論家が、このワインをして、ポマールらしいと言うらしいけれど、そうだろうか?
自分としては、ポマールの典型とは言いがたく、ワインとして見れば、間違いなく良い事だけは確かだ!

抱えてきてくれたビール醸造所の専務さんにアリガトー!