普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

官僚をうまく使った小泉さん・官僚を信頼しない菅さん

2011-08-02 17:38:13 | 公務員制度
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 昨夜の「たけしのTVタックル」で須田慎一郎さんが政治主導の行政改革を一枚看板にした鳩山・菅の両政権の政治主導の大失敗。官僚の怠業、事実上の官僚主導の実態を明らかにし、その対極の一例とし小泉さんが同番組の出席者の岸博幸さんや、高橋洋一さんを登用して旨く官僚を使っていたし、当時の官僚はまだ元気で活発な議論や政治家への提言もあったと言っていました。
 番組で触れては居ませんでしたが、小泉さんがもう一つ優れていたのが学者の竹中平蔵さんや作家の猪瀬直樹さんの登用でした。
 小泉さんや竹中さんの実績に就いては、色々批判がありますがその当否は別として竹中さんは、官僚組織の総本山の当時の大蔵省から、金融庁を内閣府の外局にするなど、いくつもの大きな仕事をしましたし、猪瀬さんの道路公団民営化では、最後に残った大宅映子さんの二人きりでの国土交通省のバトルは余りにも有名です。 (最近のツイッターでは猪瀬さんの著書が大人気のようです。)
 私は民主党政権誕生当時から、政治主導は良いが先ず質・量とも優れ、多くの経験・データを持つ官僚の意見を訊くこと、そして官僚のモラルを向上させ、その意見に就いては政治主導で判断することと書いて来ました。
 事実は民主党は衆院選勝利後、官僚に民主党政権に服従しろと言わんばかりの宣誓書を書かせると一発かまし(これは出しませんでしたが)、事務次官会議を廃止し、官僚組織の中に増員した政務三役を入れて自分で仕事を始めれるなど、民間企業では考えられないことをぼっ始めて、いきなり官僚の意欲を完全に無くさせてしまいました。
 そして国民の期待した地方分権など行政主導の行政改革は2年経っても殆ど進まないか、天下りのように後退。
 そして登場した菅さん。
 反小沢までは良いとしても、官僚を信用せず、側近やお抱えの学者の意見を丸呑みにして、思いつきで次々の政策を発表して、官僚だけでなく肝心の国民の信頼をなくしてしまいました。
 そして官僚を信頼しない、閣内外の民主党首脳部から見放された、菅さんの唯一の頼りは国民の反原発のムードに頼った「脱原発依存社会」だけです。
 そしてEUと米国の経済事情の悪化による76円前半の円高、国債費は一頃は歳出の15%程度でしたが、最近は23%にも達しているそうです。
 そして予定されている膨大に復興費の支出。
 昨日も書きましたが円高に加えて、日本経済を担う企業へのしかかる電力不足と、原発停止に伴う電気料金の値上げ、企業の海外進出→雇用の悪化→貧困化。
 私は経済のことは判りませんが、先に述べた竹中さんのホームページの冒頭の次のような意見は私がかねてから心配していたことです。
 これだけ経済が悪化しているのに、マスコミに登場する経済政策の話題が乏しいのは驚くべきことです。
 経済の仕組みを問い直しこれをよくするという努力は、いまの永田町・霞ヶ関にはほとんどありません。
 政府の責任は大きいですが、野党やジャーナリズムの責任もあります。
 建設的な政策論議がないまま、政権交代だけが議論されても、国民はとまどうだけでしょう。

 菅さんと民主党のやるべきことは、先ず経済政策の見直し、そして最小限は反原発のムードによる経済の縮小をいかに押さえるべきかを検討することです。
 そしてその為にも官僚や各省庁に問題点を提示し、その意見をどしどし聞いて、それこそ政治主導で適切な判断をすることだと思うのですが。
 しかし残念ですが経営者として当然のことも、菅さんにそれだけの精神的な余裕はないのでしょう。
 なお私は経済産業省を馘になりかけている古賀茂明さん補佐官などに採用すれば、同省にも睨みが効くし、何よりもそれだけで内閣の支持率が5~10%近く上がると思うのですが。。

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1 コメント

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Unknown (誠に残念ながら)
2011-08-03 08:51:39
なお私は経済産業省を馘になりかけている古賀茂明さん補佐官などに採用すれば、同省にも睨みが効くし、何よりもそれだけで内閣の支持率が5~10%近く上がると思うのですが。。

責任をとらず、下に押し付け手柄は我の
という手合いはこういう、部下を欲しがらないものです。
あなたも、現役時代よく見てきた光景だと思いますが如何でしょう。
それとも80にもなって見たことすらありませぬか?
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