川柳くろがね9月号より
前月号鑑賞 小川 清隆 選評
「八月の空があの日を忘れない」 大塚 郁子
「八月は六日九日十五日」「八月の空に言いたいことがある」「八月の天祈っても祈っても」「八月の思い出捨てに来た渚」「八月のまだ揺れ止まぬ鎮魂歌」「八月の空は無心に人を恋う」「八月のペンは平和を強く書く」小学四年、玉音放送を大人に混じって聞いた。何のことかすぐには理解出来なかったが、皆さんは下を向いて黙ったまま。重い空気の中、蝉の声がうるさかった。
「大切な物気付かせる回り道」 池上 秀美
一本道を真っ直ぐ歩く、何の変哲もない道、時には横道にも入ってみよう。回り道をすることで見えるものもある。一浪留年、通常より二年多い。振り返ってみると得たことも多い。「人生の道には無駄なものはない」。
「明日があるあるさで今日を無駄に生き」 神谷 幸恵
明日のことも今日やれ、仕事は追いかけるもので追われたら良い仕事は出来ない。先輩に尻叩かれて育てられた。明日のことは明日考えるのでは乗り遅れる。今日を無駄にならないように生きたいもの。明白があることは誰も保証してくれない。
「推鼓をすればますます悪くなる」 岩崎 裏風
真に然り、推敲をくり返すとだんだん悪くなる。一度
推敲したら二三日寝かしておく。そのうち良い知恵も出てくる。「塗り足して塗り足してきてわやにする」。
中間川柳会「自由詠」(雑詠)合評
司会:古谷龍太郎
左の数字は上位の得点、句の下の欄は個々または全体的な指摘、「」内は参考句。
(参考句は作者 and/or 評者の考えを忖度して試作したもので必ずしもベストではないので念のため。)
3・お荷物が実力つけて先導者
全体として説明ぽくなった。特に「て」は要注意。どれだけ頑張ったかを書くべき。 「お荷物が奮起し今や先導者」
・敵なのか味方なのかな万歩計
面白い
4・美味しくて食べ過ぎるから困る秋
4・片方の耳が大事を聞き漏らす
片方の「片」は差別語と思われ易いのでなるべく使わぬこと
・一泊の旅で心のゆとり出来
出来→し、きで終わっている。し、き止めになるような句は避けた方が良い。「一泊 の旅で心に出た余裕」
6・ママごとの買い物みんなキャッシュレス
ママ→母親の意味があるので「まま」にすること。
4・免許証返納バスを待つ未練
未練→長さ
・嘘ついた後の恥ずかし喉つかえ
推敲不十分。「嘘ついた自責で言葉が出てこない」
・本題に入る前からエヘン虫
推敲不十分。「乱発のエヘン聴衆白けさす」
7・今だけは詩人にさせている落ち葉
面白い。「今だけは」→久しぶり
・寝たが勝ち旦那のいびき眠れぬ夜
推敲不十分。「寝遅れて旦那のいびき夜明けまで」
3・拗ねた子のために火加減水加減
火加減水加減→常套句。大会では必ず没になる。
・母さんがにっこり形見の腕時計
中八になっている。腕時計→動く「早起きの母の形見の腕時計」
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第19回福岡県ねんりんスポーツ・文化祭
川柳交涜大会
日 時 二〇一九年十月二十日(日)九時三十分開場
会 場 ウエル戸畑
参加費 千円(発表誌・記念タオル呈)
出句締切 十一時三十分・十三時開会
十二時三十分 オープニングトーク 古谷龍太席氏
課唐と尊者・各題二句
「ふかふか」 久留米 松永 千秋 選
「タブー」 北九州 時津みつこ 選
「 輪 」 春 日 栗山 芳彦 選
「打 つ」 甘 木 市瀬主充子 選
「たんまり」 北九州 安川 聖 選
「平 成」 太宰府 小池一恵 選
「 米 」 柳 川 梅暗 流青 選
賞 各題特選賞・各題準特選賞・順位賞10位迄
実行委員会会長賞・最高齢者賞・投句賞3位迄
欠席投句 4×21cmの句箋2句計14句(無記名)
投句料 千円(発表誌呈)締切 十月十三日(日)必着
投句先 〒812-0041福岡市博多区吉塚2-18-20 萩原奈津子
主催 福岡県
後援 北九州市
前月号鑑賞 小川 清隆 選評
「八月の空があの日を忘れない」 大塚 郁子
「八月は六日九日十五日」「八月の空に言いたいことがある」「八月の天祈っても祈っても」「八月の思い出捨てに来た渚」「八月のまだ揺れ止まぬ鎮魂歌」「八月の空は無心に人を恋う」「八月のペンは平和を強く書く」小学四年、玉音放送を大人に混じって聞いた。何のことかすぐには理解出来なかったが、皆さんは下を向いて黙ったまま。重い空気の中、蝉の声がうるさかった。
「大切な物気付かせる回り道」 池上 秀美
一本道を真っ直ぐ歩く、何の変哲もない道、時には横道にも入ってみよう。回り道をすることで見えるものもある。一浪留年、通常より二年多い。振り返ってみると得たことも多い。「人生の道には無駄なものはない」。
「明日があるあるさで今日を無駄に生き」 神谷 幸恵
明日のことも今日やれ、仕事は追いかけるもので追われたら良い仕事は出来ない。先輩に尻叩かれて育てられた。明日のことは明日考えるのでは乗り遅れる。今日を無駄にならないように生きたいもの。明白があることは誰も保証してくれない。
「推鼓をすればますます悪くなる」 岩崎 裏風
真に然り、推敲をくり返すとだんだん悪くなる。一度
推敲したら二三日寝かしておく。そのうち良い知恵も出てくる。「塗り足して塗り足してきてわやにする」。
中間川柳会「自由詠」(雑詠)合評
司会:古谷龍太郎
左の数字は上位の得点、句の下の欄は個々または全体的な指摘、「」内は参考句。
(参考句は作者 and/or 評者の考えを忖度して試作したもので必ずしもベストではないので念のため。)
3・お荷物が実力つけて先導者
全体として説明ぽくなった。特に「て」は要注意。どれだけ頑張ったかを書くべき。 「お荷物が奮起し今や先導者」
・敵なのか味方なのかな万歩計
面白い
4・美味しくて食べ過ぎるから困る秋
4・片方の耳が大事を聞き漏らす
片方の「片」は差別語と思われ易いのでなるべく使わぬこと
・一泊の旅で心のゆとり出来
出来→し、きで終わっている。し、き止めになるような句は避けた方が良い。「一泊 の旅で心に出た余裕」
6・ママごとの買い物みんなキャッシュレス
ママ→母親の意味があるので「まま」にすること。
4・免許証返納バスを待つ未練
未練→長さ
・嘘ついた後の恥ずかし喉つかえ
推敲不十分。「嘘ついた自責で言葉が出てこない」
・本題に入る前からエヘン虫
推敲不十分。「乱発のエヘン聴衆白けさす」
7・今だけは詩人にさせている落ち葉
面白い。「今だけは」→久しぶり
・寝たが勝ち旦那のいびき眠れぬ夜
推敲不十分。「寝遅れて旦那のいびき夜明けまで」
3・拗ねた子のために火加減水加減
火加減水加減→常套句。大会では必ず没になる。
・母さんがにっこり形見の腕時計
中八になっている。腕時計→動く「早起きの母の形見の腕時計」
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第19回福岡県ねんりんスポーツ・文化祭
川柳交涜大会
日 時 二〇一九年十月二十日(日)九時三十分開場
会 場 ウエル戸畑
参加費 千円(発表誌・記念タオル呈)
出句締切 十一時三十分・十三時開会
十二時三十分 オープニングトーク 古谷龍太席氏
課唐と尊者・各題二句
「ふかふか」 久留米 松永 千秋 選
「タブー」 北九州 時津みつこ 選
「 輪 」 春 日 栗山 芳彦 選
「打 つ」 甘 木 市瀬主充子 選
「たんまり」 北九州 安川 聖 選
「平 成」 太宰府 小池一恵 選
「 米 」 柳 川 梅暗 流青 選
賞 各題特選賞・各題準特選賞・順位賞10位迄
実行委員会会長賞・最高齢者賞・投句賞3位迄
欠席投句 4×21cmの句箋2句計14句(無記名)
投句料 千円(発表誌呈)締切 十月十三日(日)必着
投句先 〒812-0041福岡市博多区吉塚2-18-20 萩原奈津子
主催 福岡県
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