「川柳くろがね」4月号より
前月号鑑賞 小川清隆 選評
「涙した数だけ打たれ強くなり」 鹿渡 憲峰
負けて涙を流す子はさっと強くなる。悔し涙は明日への糧である。失敗の数だけ打たれ強くなり、少しずつ力を貯えていくのである。失敗は成功のもと、頂点へと勝ち抜いた人は大きな涙袋を持っている。
「わだかまりグーチョキパーと溶けていく」.廣永 雅彦
グーチョキパ-は巴である。三人のグーチョキパーはエンドレス、勝負はつかない。そこに和の心が湧いてくる。遊びの中に他を思いやる気持ちが出来て、わだかまりも少しずつ溶けていくのだろう。
「ジーパンの穴から春が匂いだす」 古谷龍太郎
ジーパンの穴、若者の着るジーパンには故意に穴があけてある。破れている方がトレンディーだとか、その穴は青春の穴であり若者の特権である。若さが匂う穴。寒空の中を穴あきジーパンで閲歩する娘、風邪を ひかないかと心配する。これにひきかえ中年の男の穴あきは貧乏たらしく悲惨である。
「さりげなく小骨をつけてくる意見」 吉富 鹿
追伸にさりげなく意見を添えてやる。角が立たないように、優しさが見える。さりげなくに愛情を感じる。受け取った人も、その心づかいに嬉しく思うだろう。嫁と姑との関係だろうか、この人達にはずっと平和な日々が続いていくことだろう。
本社句会「自由詠」(雑詠)合評
司会者:龍太郎
左の数字は上位の得点「 」内は作者、批評者の意を忖度した参考句、文字通り参考の句で良否は別。
5・これ以上縮まないよう背伸びする→この人の生きかたも示している。
・卒業のコーヒー独りほろ苦い→何故ほろ苦いのかわからない。卒業で独りになったと言う作者。「私置いて卒業で皆町を出る」
・ゴミ置場猫とからすがにらみ合う→良く見る句
・過払い金弁護士さんのコマーシャル→そのとおりそのまま。「過払い金で弁護士たちが活気づく」
4・同じ趣味だから気になることがある→同じ趣味→後に持ってくる。何故気になるのか?「親友をライバルにする同じ趣味」
5・夢破れ男の靴が踊れない→男→動く、何故男か?「夢破れ靴が未だに引き籠もる」
・友求め縄のれん押す宵の口→そうです川柳。面白さが欲しい。「縄のれん押すと苦手の上司呼ぶ」
7・後手のカーネーションの照れ笑い→後手→後ろ手。
14・洋かんの厚さで判る親密度→洋かん→羊かん、厚さで判る→厚さが語る
・おとなりの夕餉の雑談ひとりきく→夕餉の雑談→中七「独り聴く隣夕餉か笑い声」
・亡き妻の小言今では処世訓→特に批評なし
・「酔っとらん」酔った証の決め台詞→特に批評なし
・酸欠の街人間が獣めく→この様な暗い句は避けること。「酸欠の街顔のない人増える}
4・並ぶより空いた食堂選ぶ舌 →とくに批評なし
13・子育てのうまさとろ火の効いてくる→とろ火の→とろ火が
・選挙カー途絶えたときは小寂しい→特に指摘なし
・ため口を許す二人になったとき→特に指摘なし
4・はしゃぐ児を折り曲げ寝かす春休み→面白い、折り曲げ→畳んで
6・指切りを嘘つきにした八重桜→特に指摘なし
筆者注記:句全体を見てお判りのように、発想が平凡が否か、判り易いか否かで人の評価が大きく変わっています。
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上野十七八・石橋睦朗
第47回句碑まつり川柳大会のご案内
日 時 2019年5月19(日)9時30分開場
出句締切11時30分 開会13時
会場 八幡西生涯学習センタ-折尾分館
北九州市八挿西区北鷹見町13-10
JR折尾駅東口・オリオンプラザ4F
課題と選者(各題2句)
「ときめき」太宰府 小池 一恵 選
「節目」 北九州 安川 聖 選
「スリル」 糟屋 河野 成子 選
「重ねる」 福岡 小川 清隆 選
「限界」 吉野ケ里 真島 久美子 選
「越える」 福岡 石田 酎 選
「ぶらり」 中間 古谷 龍太郎 選
会費 2000円(弁当および発表誌呈)
賞 順位賞・各題秀句賞・投句者賞
欠席投句 4cm×21cmの句箋に各-句・計14句(無記名)
封筒に住所・氏名(ふりなが)を明紀下さい
投句料 1000円、5月10日(金)消印有効
投句先 〒806-0051 北九州市八幡西区東鳴水2-13-20 大塚郁子宛
Tel&Fax 093-645-2898
主催 川柳くろがね吟社
前月号鑑賞 小川清隆 選評
「涙した数だけ打たれ強くなり」 鹿渡 憲峰
負けて涙を流す子はさっと強くなる。悔し涙は明日への糧である。失敗の数だけ打たれ強くなり、少しずつ力を貯えていくのである。失敗は成功のもと、頂点へと勝ち抜いた人は大きな涙袋を持っている。
「わだかまりグーチョキパーと溶けていく」.廣永 雅彦
グーチョキパ-は巴である。三人のグーチョキパーはエンドレス、勝負はつかない。そこに和の心が湧いてくる。遊びの中に他を思いやる気持ちが出来て、わだかまりも少しずつ溶けていくのだろう。
「ジーパンの穴から春が匂いだす」 古谷龍太郎
ジーパンの穴、若者の着るジーパンには故意に穴があけてある。破れている方がトレンディーだとか、その穴は青春の穴であり若者の特権である。若さが匂う穴。寒空の中を穴あきジーパンで閲歩する娘、風邪を ひかないかと心配する。これにひきかえ中年の男の穴あきは貧乏たらしく悲惨である。
「さりげなく小骨をつけてくる意見」 吉富 鹿
追伸にさりげなく意見を添えてやる。角が立たないように、優しさが見える。さりげなくに愛情を感じる。受け取った人も、その心づかいに嬉しく思うだろう。嫁と姑との関係だろうか、この人達にはずっと平和な日々が続いていくことだろう。
本社句会「自由詠」(雑詠)合評
司会者:龍太郎
左の数字は上位の得点「 」内は作者、批評者の意を忖度した参考句、文字通り参考の句で良否は別。
5・これ以上縮まないよう背伸びする→この人の生きかたも示している。
・卒業のコーヒー独りほろ苦い→何故ほろ苦いのかわからない。卒業で独りになったと言う作者。「私置いて卒業で皆町を出る」
・ゴミ置場猫とからすがにらみ合う→良く見る句
・過払い金弁護士さんのコマーシャル→そのとおりそのまま。「過払い金で弁護士たちが活気づく」
4・同じ趣味だから気になることがある→同じ趣味→後に持ってくる。何故気になるのか?「親友をライバルにする同じ趣味」
5・夢破れ男の靴が踊れない→男→動く、何故男か?「夢破れ靴が未だに引き籠もる」
・友求め縄のれん押す宵の口→そうです川柳。面白さが欲しい。「縄のれん押すと苦手の上司呼ぶ」
7・後手のカーネーションの照れ笑い→後手→後ろ手。
14・洋かんの厚さで判る親密度→洋かん→羊かん、厚さで判る→厚さが語る
・おとなりの夕餉の雑談ひとりきく→夕餉の雑談→中七「独り聴く隣夕餉か笑い声」
・亡き妻の小言今では処世訓→特に批評なし
・「酔っとらん」酔った証の決め台詞→特に批評なし
・酸欠の街人間が獣めく→この様な暗い句は避けること。「酸欠の街顔のない人増える}
4・並ぶより空いた食堂選ぶ舌 →とくに批評なし
13・子育てのうまさとろ火の効いてくる→とろ火の→とろ火が
・選挙カー途絶えたときは小寂しい→特に指摘なし
・ため口を許す二人になったとき→特に指摘なし
4・はしゃぐ児を折り曲げ寝かす春休み→面白い、折り曲げ→畳んで
6・指切りを嘘つきにした八重桜→特に指摘なし
筆者注記:句全体を見てお判りのように、発想が平凡が否か、判り易いか否かで人の評価が大きく変わっています。
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上野十七八・石橋睦朗
第47回句碑まつり川柳大会のご案内
日 時 2019年5月19(日)9時30分開場
出句締切11時30分 開会13時
会場 八幡西生涯学習センタ-折尾分館
北九州市八挿西区北鷹見町13-10
JR折尾駅東口・オリオンプラザ4F
課題と選者(各題2句)
「ときめき」太宰府 小池 一恵 選
「節目」 北九州 安川 聖 選
「スリル」 糟屋 河野 成子 選
「重ねる」 福岡 小川 清隆 選
「限界」 吉野ケ里 真島 久美子 選
「越える」 福岡 石田 酎 選
「ぶらり」 中間 古谷 龍太郎 選
会費 2000円(弁当および発表誌呈)
賞 順位賞・各題秀句賞・投句者賞
欠席投句 4cm×21cmの句箋に各-句・計14句(無記名)
封筒に住所・氏名(ふりなが)を明紀下さい
投句料 1000円、5月10日(金)消印有効
投句先 〒806-0051 北九州市八幡西区東鳴水2-13-20 大塚郁子宛
Tel&Fax 093-645-2898
主催 川柳くろがね吟社
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